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(2007.4.28 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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16時から馬場レッスンの予定ですが、14時すぎから空がみるみる曇って、雨が落ちてきたと思ったら雷まで鳴り出しました。いやいやいや、雨はともかく、雷は馬暴れちゃうでしょ!
本降りになったので15時のレッスンは開始を見合わせていましたが、30分遅れで開始。それでもまだ遠雷が聞こえているので、今日は乗れなくても仕方ないかな、と諦めかけたころ、なぜか空が明るくなってきました。15時の回が終わった16時半ごろには、すっかり晴れてしまいました。

結局乗ることにして、馬はO先生が「選んでいいよ」と言ってくれたのですが、愛馬グレイトとブラウンシュガーが不調で使えず、アルフォンスも今日は仕事しすぎだからかわいそう。最終的にハイセイコーJRとソルティーの2頭に絞られ、いっしょに2課目を踏むSくんが「先に選んでいいですよ」と言ってくれたので、少しでも乗り慣れたJRを選ぶことにしました。ソルティーの駈歩苦手だし。
でもJRは手綱を持つとすぐ怒るので、シンプルチェンジなんかできるかどうか心配…。おまけにNくん先生は「最初右に曲がりますから気をつけてくださいね」とか言うし(JRに1課目を踏ませたNくん先生の苦労話はこちら)。

馬場を20×60mに作ってもらい、馬装したJRを連れて馬場へ。先にソルティーに乗ったSくんが運動を始めていたので、馬場の外で騎乗します。うわー、コイツやっぱりデカいわ。
少し歩かせてから速歩、軽速歩。ソルティーに近づけると、すぐ後ろについて行きたがって、こっちの指示に従わなくなります。やなヤツ。
それで叱ったのがお気に召さなかったらしく、駈歩してみると曲がらない曲がらない。15mの巻き乗りのはずが、反抗されまくって20mの輪乗りになるくらいですから、シンプルチェンジどころか駈歩での半巻きすらアヤシイぞ。

Sくんが2課目を踏んだあと、交代して3Bの経路へ。敬礼後、最初の左回転はだいぶ前から「左、左」とJRに言い聞かせ、なんとかクリア。速歩のパートはよれよれしつつもどうにか回りましたが、駈歩発進あたりから何だかJRがイライラしてきたようです。
巻き乗りや半巻きはやってくれたけど、シンプルチェンジは常歩どころか速歩にすら落ちないし、反対駈歩は簡単に換えてしまいます。最後の駈歩から停止に至って、JRのイライラがついにピークに達したよう。速歩にまでは落としたのですが、X点では止まらずにずるずるとC点へ。
C点でラチにぶつければ止まるかと思いましたが、もう馬が走りたくてうずうずしてる。もうここまで来たら蹄跡に出るしかなく、蹄跡に出たら間違いなく走るのは分かっていましたが仕方がない。蹄跡に出すと、もうJRは[こっちのもの! ]という感じでいきなり駈歩を出し、走り回りました。そりゃー60mもあったら走るの楽しいだろうけどさ、ラチだけは跳ぶなよ。

何周か走り回って、いい加減止まらせないとなー、と思ったら同じ馬場の中にソルティーがいてくれたので、そのお尻につっこむことに。ソルティーは慌てない馬だし、乗っているSくんは何かあっても対処できる人だし、JRの性格から考えてお尻についたら止まるはず。
ソルティーのお尻とラチの間にぶつけるようにJRを突っ込ませると、案の定止まりました。そこに先生たちがいたので、馬の口を抑えてもらって、拍車を取ることにしました。でもたぶん、拍車で走ったわけではないんだろうけどなー。

Sくんが2課目を踏んだあと、交代で馬場へ。N子先生は自分も琥珀で3課目を踏むので、指導はI野先生に交代。
用心して鞭も捨ててみたら、重くて仕方ないのでやっぱり鞭を持って入場しました。でもやっぱり駈歩をしているうちにカリカリしてきて、シンプルチェンジなんて[知らねぇよ! 細かいことやらせんじゃねーよ!]と馬が怒っているのがよく分かる。そう言えばアンタ、2課目教えたときも走りまくってたもんね。本質は競馬馬だから仕方ないわな。

それでもコースを外れずに回ることだけはできたのですが、最後に長蹄跡で中間駈歩をして、蹄跡から駈歩をつめて中央線に入り、X点付近で停止の扶助をしたとき、JRが[ぷっちーん!]とキレる音が聞こえました。ダメだこりゃ、どうやっても走るわ。
それでもなんとかG点くらいまでは抑えていたのですが、C点まで速歩で直進したあと、くるっと蹄跡に入って[がー!]と走り出しました。全くしょうがないヤツ。とりあえず鞭を捨て、内方の手綱をたるたるに緩めて「これ、どうやったら止まりますかねー」と叫んだら、「巻いて、巻いて」と相方の声。八王子のS先生の真似しやがって(笑)。
曲がりにくいJRを無理くり巻き乗りに持ち込んだのですが、それでも歩様は駈歩のまま。てめー、ふだんは駈歩でこんな小さい巻き乗りしたら速歩に落ちるくせに。常歩に落ちるまで巻き乗りをして、ようやく止まりました。やれやれ。

I野先生によると、「その馬、馬場なんて難しいことができる馬じゃないんだから、KYOKOちゃんみたいにきっちり乗ろうとすると分からなくなるのは当たり前だぞ。その馬でこれだけ回ってきてるだけでも大したもんなんだから、馬にあんまりきっちり要求しないで乗ってみろ」ということです。まぁ、馬によるってことはあるか。
このまま意地になって3課目を踏ませて、また走り回らせて今日のレッスンが終わったら馬のためにならない(というか、明後日のレッスンで初心者さんが乗れなくなる)と思ったので、最後は2課目で締めることにしました。2課目ならJRも知ってるから、興奮しないで普通に回ってこられるだろう。

そういうことで2課目を踏み始めてみると、馬場が驚くほど狭い。I野先生が「馬場が広いから馬が走りたくなった」というのもなんかわかる気がします。今度は伸ばすところもあまり馬を追わないようにし、のんびりを心がけてまわってみたら、下方移行がかなりやりにくかったものの、走られずに回ってくることができました。
やーれやれ、と待機馬場で馬を歩かせていると、琥珀に乗ったN子先生登場。N子先生はすっかり競技を引退したつもりでいたようですが、ひょんなことから琥珀といっしょに試合に出ることになったので、3課目Bの練習です。
JRを馬繋場に上げてから、先生が踏む3課目Bをしっかり見学させてもらいました。

上の馬繋場でJRの肢を洗っていると、「KYOKOさーん」と、下で琥珀に乗っているはずのN子先生の声。馬繋場から馬場に顔を出すと、相方が「N子先生が琥珀に乗れって」と言うので、とりあえず馬場に降りると、N子先生が「常歩だけでいいから、ちょっとまたがってみな」と言います。
今までの経験上、指導者の「常歩だけ」は絶対に常歩だけでは終わらないということは知っている。でもまぁ琥珀には乗ってみたかったので、クラブハウスに戻り、メットと長靴だけつけて馬場に入ります。
踏み台を取ってこようとしたら、「こんなちっちゃい馬、踏み台なしでも乗れるよ」と先生。琥珀は確かに外馬にしては背の低い馬で、ロッキーあたりと大差ない。先生に馬の口を持っていてもらって、鐙に足をかけたら届いたので、そのまま乗ってしまいました。
わたしとN子先生はほとんど身長は違わないのですが、何しろ脚の使い方が違いすぎ、先生の鐙の長さはわたしにとっては1穴長い(それでも先生は短めで乗っていたらしいけど)。鐙を1穴詰めて、「手綱伸ばしたまま、歩かせてみな」ということで常歩。

「3課目だと大勒が出てくるかもしれないから、ちょうどいいから大勒の持ち方教えとくわ」ということで、水勒と大勒を全部伸ばしたまま歩かせて、すーっと2本の手綱を詰めていくやり方を教わりました。その時点では大勒を中指と薬指の間、水勒を薬指と小指の間で挟んでいたのですが、「それ、1本ずつ下にずらしてみ」つまり、水勒が小指の外。大概の馬場選手がその持ち方をしているのは知っていますが、実際にやるのは初めてです(八王子乗馬倶楽部で大勒を持ったときは、前述のやり方で持たせてもらった)。
水勒を小指の外、大勒を薬指と小指の間に挟んで常歩。「馬の口の動きを感じてみなさい」と先生に言われるまでもなく、小指にものすごく馬の動きが伝わってくる。「それで大勒は効かせなくていいから、水勒を効かせたいときは指を握るの」「あっ、これか! すげー、わかった!」水勒だけで乗っているときは小指と薬指を握る感じですが、水勒が小指の外にあると、小指をちょっと握るだけで作用していくのが伝わってきます。

「じゃあそのまま速歩」やっぱりね。「その馬は絶対物見しないし、荒れもしないから、拍車がないならバキッと蹴飛ばしてもいいぞ。あたしなんか3センチの拍車はいて乗ってたんだから」と先生が言いますが、確かに乗っていても馬がビクついたり、過剰に入れ込んだりする気配が感じられません。
けっこう安心してどっかり脚を入れると、ちょっと速歩が出そうになりましたが、でもあんまり出ない。口を持っちゃうと重くなると聞いていたけど、大勒持ちすぎかなぁ。N子先生が追いムチをくれてやっと速歩が出ました。うわー、この速歩気持ちいいなぁ。後ろで先生がバシバシ追いムチ使ってるけど、別に琥珀は動じる気配なし。
「いい加減馬に乗せてもらってないで、馬に乗りな」と先生がいうのは、わたしが馬のリズムを作ってやれてないということ。

ほんの5分ほど、常歩と速歩だけでしたが、琥珀の乗り味は面白かった。相方によると、「大勒の持ち方うんぬんは口実で、琥珀に乗せてみたかったんじゃないか」と言うのですが、わたしもそう思う(笑)。
特別レッスンのお礼として、JRと琥珀の手入れをこなしてこの日は終了しました。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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