| ←381鞍目 | 試合・愛馬が教えてくれたこと (2007.2.3 あきる野・八王子乗馬倶楽部) |
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| 写真は後日アップします。 |
今日は八王子乗馬倶楽部(以下HRC)にて新春ホースショー。 自分の出番は午後からですが、今回は日の出からハイセイコーJRを連れて行っていて(正確には、HRCの馬運車で送迎していただきました。ありがとうございます)、馬付がNくん先生1人ではかわいそうなので、10時ごろHRC入りしました。 到着すると、ちょうどNくん先生がJRに乗っているところでした。競技経験のないJR、もっとバタバタしているかと思ったら、意外と落ち着いてるじゃん。 Nくん先生が下馬してから聞いてみると、朝から馬場が凍っていたため、進行が1時間ばかり遅れているとのこと。そうするとわたしの出番は16時近く。って、今11時なんですけど(笑うしかない)。 JRの世話をしたり、お昼を食べたりして時間を過ごし、14時すぎにようやくJRとNくん先生の出番。JRはふだん2課目か3級経路の練習には使っていますが、競技らしい競技に出るのは初めてなので、1課目での出場です。 いよいよ競技が始まり、敬礼して直進。C点の前から「左に行くよ」とNくん先生が指示を出し続けていたにもかかわらず、JRは[右だよな!? だっていつも右じゃんかよ!]と右に曲がろうとしてしまいました。2課目、3級は確かに右だけど、1課目は左からなんだよね。ランクを落としたのが裏目に出たというか、ご愛敬というか。 でもNくん先生はきちんとリカバーし、隅角を攻めすぎてJRがラチを跳ぼうとしたハプニング(×2回)も乗り越え、見事に3位入賞。大したもんです。 さて、今日わたしが借りる馬はアモン。アモンに乗るのはこれで6回目、ホントに愛馬だな。 アモンには、わたしの前にHRCの会員さんが乗って出場し、その次にわたしが乗ることになっています。その人の乗るところを見ていたら、コレがうまいんだ。アモンはハミ受けにクセがある馬で、こっちが下手だとすぐ頭を上げて背中を突っ張ってしまうのに、この人ばっちりハミ受けさせてるよ(あとで知ったんですが、この方総合でもけっこう成績出してるらしい。そりゃうまいわけだよ…)。 演技が終わり、アモンが待機馬場を抜けて出てきました。乗っていた彼女は「すごく調子いいですよ!」とにこにこ。彼女くらいの演技ができなくても、ちょっとは近付きたいな。 指導についてくれるのは、顔なじみのI先生。持ってきた自鞍をアモンにつけてもらい、またがって待機馬場に入ります。「見ての通り、馬のリズムはけっこういいから、どんどん前に出していこう」ということで、常歩からしっかり歩かせようとしていると、先生の横を通るだけでぱっと前に出るので、振り返ってみると先生が追い鞭持っていました(笑)。 常歩から速歩。あれ? なんかあっさりハミ受けちゃったぞ。今まであんなにハミ受けできなかったのに。ふだんのトレーニングからうちのO先生(アモンに乗ったことがある)に「アモンのハミ受けはグレイトと同じだから、グレイトのハミ受けができればアモンも攻略できる」と言われ続け、それを信じて頑張ってきた甲斐があったというもの。感慨無量だなぁ。 軽速歩を始めるとすぐ、I先生に「拳高くして」と言われました。わたしは割と拳を低めに使うクセがあるのですが、先生がそういうならこの馬は拳高めのほうが乗りやすいのでしょう。拳が低いと腕を突っ張っているように見えるし、高いほうがひじを曲げて使えるということも以前言われたような気がするし。拳を高くすると拳が揺れやすいというデメリットもありますが、馬場を踏む人間としては拳が揺れちゃいかんだろう。 回転するとき、わたしはふだん外方の拳を低くしてハミに寄らせるクセがついているので、ついやってしまうのですが、先生から「外方下げないで!」と言われて慌てて戻します。外方の壁を作るのに、外方の拳を下げるやり方しか知らなかったけど、確かに今はそうやって乗ると、前に乗ったときみたいに肩から逃げられる感じが少ない。 「外方は高めで、内方使わないで譲って」拳の高さを除いては、結局、いつも言われていることと同じなのです。でもこのくらいハミを受けてくれると、馬の口も堅くなくなる(というか、柔らかい部分で受けてくるんだと思う)ので、馬の肩に合わせて内方を譲る感覚も分かりやすい。 考えてみれば、グレイトにしろアルフォンスにしろシュガーにしろ、内方を引っ張ると反抗していたんだから、内方の譲り方はいつも教えてくれていたはずなんだ。 駈歩に移行してみると、ちょっと駈歩が出にくいかも。アモンが鞭や拍車に動じない馬だということはよくわかっているので、バシンと鞭を使って出すとようやく出るのですが、馬が自分からいく感じではないなぁ。ま、駈歩でもそれなりにハミを受けているし、以前乗ったときほど肩から逃げられたりしないので、ラインはとりやすいから、動かしていけばどうにかなるかな。 何度か駈歩を出し損ねて止めてやり直し、という感じでやっていると、I先生が「駈歩出しにくい?」と聞いてきました。「出しにくいってほどでもないですけど」うちのアルフォンスとかに比べれば。 「ちょっと乗り変わるね。馬がナメてる」ということで、I先生が乗り変わってくれました。このスキに、どの高さでどんな風に拳を使うといいのか、先生の騎乗から盗ませてもらおう。 速歩、駈歩とガンガンに出してくれたI先生が下馬したので、馬場に入って再騎乗。「KYOKOさんの鞍、やわらかくていいねー」という感想をもらしたI先生、いいのは鞍じゃなくて鞍下(パッシェのフレキシーパッド)です(笑)。 またがって速歩を出してみると、みごとなハミ受けをするし、前進気勢も強くなってる。「もしダメなら本番までにもう1回乗り変わるけど、たぶん大丈夫だと思う」とI先生。わたしとしても、あとは極力自分の力でなんとかしたいもの。 いよいよ自分の出番が近づいてきました。入場門の近くまで行って、あとはとにかく馬を前に出すだけ。 少しだけ時間があったので、先生の号令で右手前の駈歩発進だけ確認。よし、まぁ大丈夫だろう。あとは軽速歩と速歩で前に出します。 入場ベルが鳴り、鞭を使ってから捨てて入場。この入場からX点までの直進は審判への第一印象にかかわるので、リズムよく行きたいところ。お、アモンってば悪くないじゃん。 速歩からの停止が良かったので、敬礼後の速歩発進もあまりダラッとならずに済み、蹄跡へ。斜め手前変換の線上は中間速歩ですが、今までになくちゃんと伸びてるんじゃないかい。 3湾曲は回転が多いため、馬のリズムが落ちてしまいがちなところですが、半減却をきちんと使えばリズムが落ちない。今までアモンで経路踏んだうちで、一番いいリズムかもしれない。 それに続く長蹄跡の中間速歩も、いつも言われているように半減却を使いながら隅角に入り、そのまま推し続けるとそれなりに伸びました。欲を言えばもっとスカッと伸ばしたかったけど、今までの中ではいいほうだ。 A点で常歩に落とすと、その外にいたI先生が小さく「拳高く」と言うのが聞こえました。先生、競技中に指導行為しちゃダメだよ(笑)。 斜め手前変換から手綱を伸ばした常歩も、アモンがちゃんとハミを追って頭を下げていくし、今までになくいいリズム。 この常歩が良かったからか、H点で手綱を持ち直しても頭を上げてしまうこともなく、さくっとハミを受けてくる。なんだろうねこれ、わたしの知らないアモンって感じ。 C点からの駈歩発進は少し不安だったので、早めの半減却で馬に準備させて、早めに発進の扶助。おやおや、ちゃんと出るよ。 輪乗りを半分くらいしたところで、いつものように外方の拳を下げていることに気づき、馬の動きを邪魔しない程度にゆっくり拳を高くします。 輪乗りを開いて蹄跡に出て、長蹄跡は中間駈歩。たぶん余計なことをしなくても、今なら拳を譲るだけで伸びそうな気がする。伸ばそうとした瞬間にちょっとヨレちゃったけど、まぁそこそこかな。もっと伸ばせたような気もするけど。 斜めに手前を換え、X点で速歩に移行するのはちょっとタイミングが早すぎた感じでしたが、今までと違ってそこからM点まで速歩を維持するのが楽。 左手前はどうもアモンが得意らしいので、駈歩発進にも図形にもあまり不安はありません。確か前回は、左手前の長蹄跡で馬が外を向いてしまったので、今回は外方の拳を下げず、内方を引っ張らないようにして駈歩を伸ばします。伸展は前回のほうが良かったけど、外を向いていないからいいかな。 斜め手前変換してX点で速歩に落とし、H点で常歩。C点でアモンが勝手に駈歩を出そうとするのをいなしつつ、座骨で速歩。よーし最後は元気よく回ってこよう、アモン。 半巻き乗りからX点にうまく乗れたので、そこでもう一度脚を使って馬を前に出したら、G点までいいリズムでたったっと速歩してくれました。いいねぇアモン、最後の評価上げてくれるじゃん。停止がイマイチぴたっと決まらなかったのが残念でしたが、まぁなんとか四肢を揃えて停止、敬礼。 演技を終えて待機馬場に出ると、I先生が出迎えてくれました。先生の評価はけっこう高くて、「座りが超いいね! でもせっかく座りがいいんだから、その座りを使えるようにならなきゃ」ということ。 それから、「経路の途中で、ボクが言ったこと思い出してやったりした?」「あぁ、駈歩の途中で拳高くするんだったなーと思って直しました」「それ大事。試合って、今まで習ったことをどれくらい思い出してやれるかって重要だから」ただし、常歩で馬をあおらないこと、内方に乗ろうとするあまりに内方の肩をひかないこと(=少し外方の肩を引くくらいでちょうどいい)、などをあらためて指摘されました。 わたしは知らなかったのですが、この時点でわたしの順位は2位で、1位はわたしの前にアモンに乗った人だったそうで、アモンが1・2位独占だったらしいです。 すべての競技が終わり、JRを馬運車に乗せて送り出したあと、すっかり暗くなってから2課目の順位が発表されました。わたしの成績は53.2%で、なんと5位入賞。10位くらいがせいぜいだと思っていたわたしは、長靴もフロックコートもしまっていましたが、馬場の表彰式は正装が鉄則なので、あわてて長靴とフロックコートを取りに外厩へ。 前回の入賞時は手違いで表彰が受けられなかったので、今回が初表彰だったのですが、あわただしく終わってしまいました(笑)。ちなみに賞状がもらえるのは3位までで、5位だと賞品のみ。賞品は、馬用のシャンプーでした。 春が来たら、感謝の気持ちをこめて愛馬たちを洗ってやろっと。 |
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