←運動会 | 224鞍目・貸与馬と競技馬 (2004.11.3 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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運動会の数日後、百日咳は快方に向かっていたのですが、なんと咳のしすぎであばら付近の肉離れを起こしたのでお休み(軽かったんですが、咳やくしゃみをするたびにけっこー痛かった…)。治まってきたので復帰するかぁ、と乗りにきた先週土曜日は、乗ろうとしたら雨が激しくなったので中止。そんなこんなで、運動会以来なんと2週間ぶりの騎乗です。 倶楽部に到着してホワイトボードを確認すると、私の騎乗馬はジュンヨー、相方はコスモ。ここのところ馬場の練習ばかりしていたので、ジュンヨーに乗るのも1ヶ月ぶりくらいかな。前回乗ったときにはいい感じで乗れたので、今日もうまくいくといいけど、久しぶりだしなぁ。 今までジュンヨーに乗るときは鞭ナシか短鞭だったのですが、最近のジュンヨーは重いから長鞭にしとこう。別に物見する馬じゃないし、私としては短鞭より長鞭のほうが使いやすいし。 11時からのレッスンですが、ジュンヨーは10時からのレッスンでも出ているので馬装はなし。馬繋場に上がってきたジュンヨーを出迎えて、11時になったので馬場へ。この時間はの5頭部班で、指導はO先生です。 準備の出来た人から蹄跡に出て、適当に常歩をしていると、何となくジュンヨー、コスモ、アルフォンス、ロッキー、それからスタッフYくんのモンブラン(これは運動を兼ねて)という順番になっていました。それを見ていたO先生、「ジュンヨーが先頭っていうのも微妙だねー、右手前の巻き乗りに不安があるけど、でもこの順番で行ってみようか。2課目で56%出す人だから大丈夫だよねぇ」先生、それを言わないでください…。私がかなりジュンヨーの右手前がヘタクソなの、知ってるくせにぃ。 ジュンヨーが重いと言っても、総じて重い日の出の馬の中では、まぁ軽いほう。他馬の後ろだと釣られてもっと動きやすくなるけど、そのかわりに慌てて追いつこうとするので隅角を踏み込ませるのが難しくなってしまいます。 先生の号令で速歩に移行、すぐに軽速歩。何周もしないうちに、ぱたっと止まってしまいます。後ろにいた相方が「ボロだよー」と言ってくれましたが、えーいボロで止まられてる場合じゃないのだ。2〜3度鞭で叱りましたが、ようやく動き出したのはボロをし終わってから。ほかのときは素直な子なのになぁ。 先日来の雨と、もしかして馬場砂を足したのかな、鏡よりちょっと西側の隅角付近(左図で言うと左下の隅っこ)の馬場砂がぼこぼこしています。いくら砂とは言っても、深めの穴がいくつもできているので、あれに脚をとられたらジュンちゃんびっくりしちゃうだろうなぁ、ただでさえ躓きやすい子なんだから。 案の定、そこを通るたびにおっかなびっくりな歩き方になるのですが、その割にはその荒れてる部分を避けようとはしないんだよなー。最初はそこでのめらないように、そこを通るときだけは少し拳を強めに持ったりしていましたが、面倒になってきたのでその蹄跡を外すことにしました。 斜めに手前を換えて、右手前へ。右手前だととたんに重くなるジュンちゃんですが、今日はそうでもないみたい。隅角はできるだけきちんと踏み込ませたいので、隅角ごとに外方の拳を心持ち下げ、内方の拳を控えて内方脚で押し込むようにしていきます。 調子が出てきたかな、と思ったところで、「各個に、巻き乗ーり」の号令。うげ、さっきああ言われてたら、意地でも失敗できないじゃん。上半身を起こして内方の騎座を押し込み、内方脚を押し込んで外方脚で押さえ、それから外方の手綱を固めて内方を許すと、ぎりぎりな感じではありましたが、遅れず曲がることができました。 「いやー良かったね、どきどきしちゃった」とO先生、「私もですぅ」。でもこの後、何回か右手前の各個巻き乗りをやりましたが、ほとんど遅れずに回れました。よかったよかった。 O先生の号令で常歩に。レッスンの残り時間から考えて駈歩をやるなーと思ったのだけど、5頭部班なので先生は「どうやってやろうかな」と苦慮している様子。 「じゃあ、各個に右へ、中央で停止。1人ずつ駈歩しましょう」ということに決まり、「ジュンヨー左手前で蹄跡に出て、駈歩。自分で準備ができたところからでいいよ」。蹄跡に出すのに左に回転するところからのほうが出しやすいだろうと思い、蹄跡に出たところで駈歩発進。あれ、失敗しちゃった。速歩が出たのでいったん常歩に落とし、ふたたび駈歩発進。1歩だけ出たんだけど、私が止めちゃった。ごめんごめん。 もう一度発進、今度はきれいに駈歩が出ました。発進して数歩目が馬場の荒れているところだったので、足をとられないように避けながら走ります。あらジュンちゃん、やっぱり君すこし重いね。時々、速歩に落ちそうだなーと思ったらかるーく鞭を使いながら駈歩。 先日乗ったときの「ふわっ」はないけど、でもお尻が浮く感じがあまりなくて、スムーズに乗っていられる。ジュンヨーの乗り方、すこしマシになってきたかな。でも気が付くと鐙が深くなりがち。まだ膝に力入ってるんだなぁ、と慌てて膝を伸ばし、足指をグーパー。3周くらい駈け続けたところで、「はい半減却使って、速歩」で速歩に。 常歩に落としてから半巻き、右手前へ。「今度は右手前で駈歩しましょう。蹄跡に出て5歩以内で駈歩出たら理想だけど」と先生に言われるそばから、蹄跡に出るところから発進しようと決めていたので駈歩発進、おっしゃー出た! 右手前で一発で出たの、久しぶりだなぁ。 右手前だといっそうごつごつした感じになるジュンヨーの駈歩だけど、今日はそんなにヘンな感じもなく、お尻を突き上げられる感じもない。右手前だと持って行かれることも多いのですが、今日はそういう感じはなくて、むしろ左手前より軽くて楽なくらい。 こちらも3周くらい駈歩を続けたところで「半減却、速歩」と言われたのですが、半減却を使ってから座骨で押さえ込んだつもりだったのですが、速歩に落とすまでに8歩くらいかかってしまいました。下方移行の難しい馬ではあるんだけど、また持って行かれはじめちゃったかなー。 全員が駈歩を終えて、左手前で蹄跡に出て速歩。軽速歩から速歩に落としても、あまり歩度が落ちないのはいいところだけど、ちょっと止めにくくなってきたかな? 速歩から常歩、常歩から停止がずいぶん辛くなってきた。 各個に巻き乗り。くそ。巻き乗りに入るの、3歩遅れた。今までせっかく大丈夫だったのに。「あれっ? なんだか馬にもってかれてる人がいたのは、僕の見間違いだよね?」「も、もちろんじゃないですかぁ」「だよねー、まさか56%出す人に限ってそんなことないよね」きゅー。当分言われそうな気がしてきた…。 常歩に落として少し沈静し、馬場中央に並べて停止。う、全減却を使ったつもりだったんだけど、四肢がバラバラだな。1歩だけ前に出して停止しなおしてみたけど、あんまり変わりませんでした。 ジュンちゃんは午後もお仕事があるので、蹄の裏堀りだけして馬房に戻し、昼飼いをつけて終了。 クラブハウスに戻ると、N子先生が「今日は駈歩もけっこううまく座ってたじゃないの」「はい、割と乗りやすかったですね。最後だけちょっと、もってかれ気味だったけど」「ああ、最後のほう、疲れて脚が流れてたもんね」へぇ、そうだったんだ。自分で分からなかった。それにしてもN子先生、担当レッスンのない時間だったからクラブハウスで休憩してると思ってたのに「先生、よく見てますねぇ!」「当たり前よ。見てないと思ったら大間違いだよー」。 来月、八王子乗馬クラブでの試合に2課目で出場することにしていますが、先生たちと話し合った結果、日の出の会員さんの半自馬であるグレイトで出場する 可能性が出てきました。グレイトはもともと大学馬術部で使われていた競技馬だったのですが、跛行が出るので競技馬を引退して数年たつそうです。今も跛行は出るので「公式だと引っ掛かるけど、ローカルならちゃんと前に出せばごまかせる程度」とはN子先生の談。 それでもグーちゃんは競技馬には違いないし、見たところハミうけが難しい馬なので、先生がある程度のレベルだと認めた人しか乗せない馬なのですが、私の場合は「ギリギリだけど、あーちゃんにちゃんと下乗りしてもらえば大丈夫かもしれないね。今日ちょっと乗ってみる? 常歩だけまたがってみな、格好なんかそのまま(すでに長靴は脱いでパドックブーツだった)でいいからさ。乗ってみて大丈夫そうだったら、これで試合に出てみてもいいよ」という、条件付きの騎乗許可。というか、乗ってみて(私を)試合に出せるかどうか、先生が今日見て判断するってことだよなー、これは。 今日はグレイトは落鉄しているので、かるいフラットワークしかしないそう。あーちゃんの乗ったあとに常歩だけ、ということでしたが、この道はいつか来た道。以前ここの技術顧問だったY先生の自馬に乗せてもらったときも、「常歩だけ乗ってみますか」と言われて結局速歩までやったんだから、指導者の「常歩だけ」っていうのは「大丈夫そうだったら速歩まで」を意味しているのに間違いない(笑)。 すべてのレッスンが終わった16時すぎ、あーちゃんがグレイトの馬装をするのに付き合います。今日は強い運動はさせないということなので、小さく区切られた初心者用の馬場へ。騎乗補助をしてから馬場の外に出て、グーちゃんの運動を見学。 確かにうけさせるのが難しそうだけど、物見はしないし(ここ重要)、基本的に素直そうな馬ではある。常歩、軽い速歩のあと、あーちゃんが運動会で失敗した「手綱を伸ばした常歩」を、N子先生に再現させられています。 「そう、そこで半減却使って、馬の肩に合わせて手綱を伸ばして」とN子先生の言うとおりにあーちゃんがすると、グーちゃんのトモ脚がふっと入ってから、すーっと首が下りていく感じ。「おぉ」と思わず言うと、N子先生が「見た? ああやってトモ入れてからだと、だらだら常歩にならないんだよ」。 しばらくして、N子先生が「じゃあKYOKOさん乗ってみな」と言われ、格好はこれでいいと言われたものの、キャップだったので「メット被ってきたほうがいいですか?」「うん」ということで、慌ててクラブハウスに戻り、メットとグローブだけ取って馬場に出ます。 ちょうどあーちゃんが下馬したところだったので、自分で踏み台を持っていき、あーちゃんの補助で騎乗。グーちゃんは小柄なほうですが、またがった感じはきちんと筋肉がついていそう。 あーちゃんと私は身長はさほど違いませんが、なにしろ馬歴がまるで違うので、鐙の長さはあーちゃんのほうが長い。この長さのままだと、私にとってはかなり頑張らないとって感じの長さで、とても軽速歩はできないけど、常歩だけということだからこのままいってみるか。 さて、蹄跡に出ようとして発進。…あれ? 前に出ないぞ。ぎゅーと脚で圧迫して、ようやく歩き出しました。でも歩様が重い感じではないので、私の扶助が全然伝わってないってことか。 歩かせていると、ぐーっと頭をもたげてきます。うげー、全然ハミ受けてくれないよ。こんなの、前に出せてない状態でハミ引っ張ったって頭下げてくれるわけないし、どうするんだっけ。 「アモンのハミ受け思い出しなさい!」とN子先生。私が八王子乗馬倶楽部で1課目を踏んだときの馬、アモンに先日O先生が乗ってきたのですが、受けさせ方がグレイトと似ているんだとか。そうは言っても、私が乗ったときはティーディマン装着してたしなぁ。 とりあえずいったん手綱を全部伸ばしてしまってハミをリリースし、それから手綱を少しずつ詰めていくと、さっきよりはマシな感じ。 すっかり日が暮れて、あたりは暗くなってきました。「じゃあちょっとだけ速歩出してみなー」やっぱりねー。脚で圧迫してみたのですが、常歩が伸びただけで速歩になりません。「もっとちゃんと馬に分かるように。重い?」「いや、重いっていうか…。動かし方が分かりません」一生懸命脚を入れているつもりなのですが、なんで伝わらないんだろう。 私は焦るとすぐ前傾するクセがあるので、前傾したらもっと出ないだろうな、上体はきちんと起こしていかないと。と、グーちゃんが少し首を下げて、後肢を軽く蹴り上げました。虫でも払ったのか、という程度の軽い蹴りでしたが、虫のいるシーズンじゃない。「ほら、かかとばっかり使ってると蹴るよ、その馬」ひゃあ、そうなんだ。 速歩が出ないまま、もう1周してくると、同じところでまた蹴り上げました。私はたいした蹴りではないと感じましたが、見ていた相方によると見事に両後肢を振り上げていたとか。 「とにかく速歩出しな。蹴ってもいいから」競技馬に対して、蹴るなんて扶助は何事じゃ ーと自分でも思いつつ、このままではどうにもならないので蹴ってみます。1歩だけ速歩らしきものが出ましたが、そのまますぐ常歩になってしまう。くぅ〜、脚の力が小さい私、長靴に頼っていたんだなぁ。長靴がないだけで、もうどうしたらいいのか分からない。せめて鞭が、鞭が欲しい〜。 「もうちょっと蹴って! そこでもう1発! 次は出る!!」とN子先生とあーちゃんの叱咤激励を受けながら蹴っ飛ばしていたら、ようやく速歩に移行できました。よーしよしよし、とにかくこれを続けなければ、と思って上体を起こして座骨を使ったとき、グーちゃんがふっと頭を下げてきて、前に出すのが楽になりました。あららららっ、こんなに突然うけるものなの? 馬が受けた瞬間に、自分の手綱が長かったことが分かって、慌てて手綱を短めに持ち直します。馬がうけている状態で速歩していると、跛行もぜんぜん気にならないし、反動も受けられない程度じゃない。 「そんなとこかな」とN子先生が言うのを受けて、グーちゃんを停止させます。「どう? その馬でやれそう? やってもいいよ」おや、これは及第点をもらえたということか。「とりあえず、1回この子で経路踏ませてもらえますか? その後で決めてもいいですか?」「いいよ。それで間に合う?」何しろグーちゃんが落鉄しているので、今週末の練習には使えないし、再来週は倶楽部の遠乗り会。八王子の試合の申し込み締め切りは23日なので、20日(土)にこの子と踏んで、それで決めれば間に合いそう。 「それに、貸与馬で踏むより、競技馬でやるほうが勉強になるよ。貸与馬はアバウトな扶助で動くけど、競技馬は厳密だから」「そうですね、どうせ失敗するなら貸与馬で失敗するより、競技馬で失敗したほうがいいや」「そうしなそうしな。私としてはあなたを乗せたいから」ということで、次の練習次第ではグレイトで出場することになりそうです。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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