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(2004.8.28 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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天気予報では土曜日が大雨ということで、日曜日に振り替えようかと思っていたのですが、土曜の朝に目覚めてみると、曇りではあるものの降ってはいなかったのでとりあえず倶楽部に向かうことにしました。
武蔵増戸駅に降り立ってみると、ちょっと雨が降った形跡はありますが、今は降っていません。これでなんとか騎乗するまで保てばいいんだけど、乗った瞬間に降ってきたりしそう。でも午後になるともっと危なさそうなので、乗れるときに乗ってしまえ。
倶楽部に到着して配馬表を確認すると、私の騎乗馬はジュンヨー、相方はコスモ。こんな今にも雨が降りそうな日には、馬もちょっと気が小さくなるものだし、しかも倶楽部の裏手では工事が佳境に入ったらしく、ずごごごー、どすんと今までよりもでっかい音がしています。今日は物見しないジュンちゃんが安全ってものだわ。

着替えをして、ジュンヨーの馬房へ。装備品を準備してから馬房の扉を開け、ジュンちゃんに無口をかけて外へ出します。
馬繋場につなぐと、虫さされなのか、なんだかやたら首あたりの皮膚がぶつぶつしています。スタッフに聞くと、「皮膚病になっちゃったみたいで」。確かに、かゆがって引き手に首をこすりつけたりしています。
首のあたりをブラシでこすってやると、せいいっぱい首を伸ばして、[もっとやってぇ〜]のポーズ。よっぽどかゆいんだなぁ、かわいそうに。

馬装が終わって、時間がきたのでジュンちゃんを連れて馬場へ。雨はときおり思い出したようにぽつっと落ちてきますが、ほとんど気にならない程度。踏み台を使って騎乗し、蹄跡に出て常歩します。
指導のN子先生は、さっき「雨が降るから、あたしイチ抜けた」とか言ってたんですが、馬場に出てきて「じゃあコスモ先で、後ろジュンヨーね。蹄跡に出て、自習」っておいおい。
とか言いながら、「KYOKOさんはグーパー忘れずにやるんだよー」。今先生と私の間でブーム(笑)の、足指グーパー。先週これをやったとき、ちょっと鐙が遊ばなくなった(ような気がする)し。

で、自習とか言ってたN子先生、「はい、順次にはやあーし」って、ちゃんと指導してるし(笑)。
あー、今日のジュンちゃんはまたずいぶん重いな。速歩を出すのにもけっこう苦労するし、続けるのも苦労する。やる気がまったくないわけではないんだけど、隅角とか登り傾斜とかに来ると、できれば止まらせてくれないかなー、と言いたげな動き。
いつものことだけど、特に右手前の隅角ではすごく止まりたくなるらしい。ボロしたいみたいだけど、ボロなんか走りながらでもできるんだよ、ジュンちゃん。

ジュンちゃんがぼちぼちペースが乗ってきたらしく、少し前に出始めました。前にいるコスモは相変わらずマイペースなので、追いついてしまいます。決して追い抜いたりしない性格のジュンちゃん、追いつくといちいち常歩に落ちるし。
「いちいち常歩に落とさないのー。隅角大きく回るとかして、追いつかない工夫しなさい」とN子先生に言われ、一応ちょっと控えたり、ラチのないところを大きく回ったりしてみます。でもちょっとコスモのお尻から遠くなると、今度は急に慌てだし、急いで追いつこうとするジュンちゃん。要するにくっついていたいのね。

「各個に半巻き」の号令で、半巻きに入ろうとしたら、ジュンちゃんがまったく曲がろうとしません。「手綱が先行したら曲がらないよー」と先生に言われ、自分でもそれは身にしみて知っているので、騎座と脚で曲げているつもりなんだけど。
各個のはずが、どうしてもコスモのお尻についていこうとするので、順次に半巻きになってしまいました。結局曲がりたくないんじゃなくて、自分の前に馬がいなくなるのがイヤなんだな。
N子先生はどうしてもジュンヨーを先頭に立たせたかったらしく、何度も「各個に半巻き」の号令が出るのですが、何度やってもうまくいきません。あんまり口引っ張ったりしたくないしなー、どうやったら曲がるんだろ。「各個に」あたりで半減却を使うと、ぱーっと前に出てしまい、その勢いで曲がれなくなるって感じもするし。

左手前の速歩から「順次に駈歩。前の馬が駈歩になってから駈歩するんだよー」と言われ、コスモが駈歩になるのを待って駈歩発進。コスモって最初は駈歩出にくいんだよな。速歩のまましばらく待っていると、ジュンちゃんが行きたがり始めたような気がする。
コスモが駈歩になったところで駈歩発進したら、すたたたたーと速い速歩になってしまいました。あーあ、これやっちゃうと駈歩出にくくなるんだよな。失敗した。いったん肩を引いてブレーキをかけ、駈歩発進しなおしますが、また速い速歩が出る。
「何やってんの!」とN子先生が近づいてきたところで、なぜか急に反応して駈歩が出ました。前に、私のせいでN子先生に蹴っ飛ばされてるからなー、やっぱコワイんだ(苦笑)。
駈歩になってしまえば順調で、足指でグーパーしながら拍車を刺してしまわないように、ひたすら前へ。「そうだよKYOKOさん、グーパー使ってるよね。騎座がはまるでしょ?」そう言われると、いつもジュンちゃんの硬い反動に負けてお尻が浮いてしまいがちなのが、今日は内方の座骨がぴったり鞍にはまっているのを感じる。「えっと、お尻が離れない感じです」「そうだよ、いつもがボンボン跳ねすぎなの」と、褒めといて落とすことも忘れないN子先生、さすが(笑)。

速歩で右手前に換え、輪乗りから再び「順次に駈歩」。前のコスモが駈歩になるのを待ってから駈歩発進しようとすると、ぴゃーっと速い速歩になってしまいました。いったん速歩のペースを落としてから再度発進しますが、もうひたすら速い速歩になるだけで、どうにもならない。
仕方がないので、輪乗りを外れて蹄跡へ。相方はうまくコスモを荒れさせずに駈歩しているようで、N子先生はそっちの指導に当たっているので、私は蹄跡で自習。っつーか、とにかく駈歩出さなきゃなー。隅角とか、下り勾配の入り口とか、駈歩の出やすそうなところで発進かけてみるのですが、やっぱり速い速歩になるだけ。なんか今すこし、持って行かれ気味かも。
駈歩を出そうとして半減却を使うと、よく分からないらしくてスーパー速歩になってしまいます。こうなるともう停止はできないし、速歩から常歩に落とすことすらできなくなり始めました。最近のジュンちゃんって基本的に重いのに、こんなにジュンヨーに持っていかれてるのなんて私だけだよ(ウェイトの問題もあるだろうが)。

何度かリトライするうちに、どうにか常歩から駈歩が出せました。出たはいいものの、ジュンちゃんは登り勾配になると、すぐに駈歩をやめようとします。やめる寸前で阻止できればいいのですが、そのタイミングが遅れると、もうスーパー速歩。
コスモから私のほうにターゲットを移した(なんかヤバそうだな…)N子先生が「KYOKOさん、駈歩できてる?」と聞いたのと、どうにかこうにか駈歩に移行できたのが、ほぼ同じタイミングでした。あー良かった。
なぜかN子先生が寄ってくると、ちゃんと駈歩を続けるジュンちゃん。「そのまま巻き乗り」と言われ、巻き乗りに入ろうとすると、ぱたっと速歩に落ちてしまいました。「なんで落とすの! ちゃんと体起こして!」なんで落ちるのかなんて、私が聞きたいくらいですよぅ。しかもジュンヨーの右手前なんて、速歩でだって巻き乗りが難しいんですけど。

「はい、駈歩! そこで巻き乗り!」何がなんでも、駈歩で巻き乗りができないとレッスンを終われないような雰囲気になってきた。
何度も何度もやるのですが、巻き乗りに入って2歩目にはもう速歩に落ちてしまいます。「仕方ないなぁ、半巻きして手前換えて。左手前でも出来なかったら蹴っ飛ばすからね」と脅されつつ、左手前に入って蹄跡で駈歩。砂の浅いところで、「はいそこで巻き乗りー」で巻き乗りに入ると、さすがに右手前よりは駈歩が続くんだけど、あと2歩で蹄跡に戻るというところで速歩に落ちてしまいます。
「体起こさないから止まるの! もう1回、体起こしてやってみなさい!」そうか、そう言えば3級の経路を踏んでいたときも、駈歩の巻き乗りができないときに「体を起こさないから、馬の反動につきおくれていく」と言われていたっけ。以前みたいに前傾しているわけではないんだけど、こういうときにはもっと倒していいってことだなぁ。
駈歩発進して巻き乗り。今度は思いっきり肩を引いて、自分の気持ちでは背中が後橋に当たるんじゃないかというくらいに(実際そこまではないけど)体を倒します。よし、よし、よし、そのまま行ってちょうだい。
「ああもう、やっとできた!! そうやってやるんだよ、分かった!?」「はーい」。

隊列を組みなおして、蹄跡で速歩。はは、速歩でもちょっと持っていかれ気味かも。
N子先生が「ちょっとずつハミ緩めて、手綱伸ばしちゃいなさい」というので、少しずつ手綱を伸ばします。ジュンちゃんはハミを離して速歩をさせても、ちょっと曲がりにくいくらいで動きに大きな違いはありません。自分から前に出る気になっているから、何かあったときに止められないかも、と思ったのですが、前のコスモに追いつきさえすれば、おっとりした歩様に戻ることが分かりました。
手綱を伸ばした軽速歩のまま、「こっちの蹄跡からあっちまで、大きくS字。二湾曲みたいな感じで」うーん、手綱なしでジュンちゃんを曲げる自信はないが、コスモにくっついていけば大丈夫かな(←消極的)。
「こらー! KYOKOさんができなくてどうするの!」え、なんのことだっけ。「中央で手前!」あ、換えるの忘れてた。だって、手綱使わないで馬を曲げるので必死だったんだもん。
「せっかくS字なんだからさ、X点手前を換えると同時に体を真っ直ぐにするの。そこで座骨のバランスが均等になったら、馬が[おっ]と思ってバランスを換えるんだから」。

手綱を伸ばしたまま、軽速歩から速歩。グーパーを使い始めてから、以前よりはだいぶましになってはいるものの、たまに反動につき遅れることがあるので、外方の拳でサドルホルダーと手綱をまとめて持っておきます。内方はいいや、手綱離しちゃえ。
片手手綱のまま速歩していると、「そうだKYOKOさん、そのくらい座れればOK。…なぁんだ、前(サドルホルダー)持ってんのか」「はぁ、座れなかったんで」。でも割と、サドルホルダーにしがみつかずに速歩できたので、これもグーパー効果かな。
しばらく速歩してから常歩に落とし、そのまま沈静化。「各個に左へ。手綱を少しずつ絞って、中央線までにちゃんと持ち直して、停止」。脚を使いながら体を起こして停止すると、「よし愛撫、下馬」。N子先生がこう言うときは、停止の仕方が合格ということ。下馬してジュンちゃんを馬繋場に上げ、足元だけきれいにして馬房に戻しました。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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