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(2004.11.13〜14 山梨・大泉高原牧場フリースペース)
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今日は、日の出乗馬倶楽部主催の遠乗り会。昨年と同じく、大泉高原牧場フリースペースを貸し切りにして、泊まりがけで外乗を楽しむイベントです。Aさんとうちの相方は、先週エンデュランスJAPANカップにここの馬で出場しているし、もう私たちにとっては常宿のようなところ。そう、もし先週のエンデュランスに出場していれば、2週連続でこちらにお世話になるはずだったのですが、私は百日咳をわずらったことと、馬場の試合が近いために出場を見合わせたのでした。
早朝に車で日の出を出発し、山梨のフリースペースに到着したのはお昼前。おかあさん(Tオーナーの奥さん)が私の顔を見るなり、「もうこの子は、子どもみたいな病気しよって〜。もういいんか?」と私の頭をぐしゃぐしゃにしました。おかあさんってば、本当に子どもだと思ってるでしょ(笑)。

到着早々ですが、まず外乗1鞍。15人弱の参加者のうち、速歩班が3名程度、残りはすべて駈歩班。おかあさんの先導で速歩班が先に出て、その間に駈歩班の班分けをします。駈歩班は、「男性陣で駈歩に慣れてる人、4〜5人センバツしといてや」というTオーナーの指示で、ガンガン駈歩したそうな男性5名と、そうでもない残りの人々に分けられました。私は一応(笑)女性組なので、そうでもないほうで。
速歩班が帰ってくるのを待たず、Tオーナーの先導でガンガン駈歩班が出て行きました。私たちの班は、速歩班とガンガン駈歩班が帰って来るのを待って、最後に出ることになります。

おかあさんの先導で、速歩班が帰って来ました。速歩班の馬はみなおっとりした馬ばっかりなので、「そんなら今戻ってきた馬は、全部女の人が乗ろうか。KYOKOさん、どうする? マーベル乗るか?」とおかあさん。「えっ、マーちゃん乗っていいの?」「ええよー。マーちゃん道草食うしな、知ってる人が乗ったほうがええわ」というのも、ハフリンガー種の98マーベルは尾花栗毛でおとなしい馬で、私のお気に入りにしているのです。
そんなわけで愛しのマーベルに騎乗。ハフリンガーは背が低いので、踏み台なしで騎乗します。マーベルに乗るのはこれで3回目だし、どういう動きをするかはだいたい分かってる。足元が丈夫で気にせず歩くけど、けっこう不注意なところもあってつまずきやすく、そして道草食い。馬場を歩かせていると早速、馬場の脇の草に首を伸ばそうとしたので、「こーらっ」と叱って首を上げさせます。

ガンガン駈歩班も帰って来て、馬が揃ったので我々の班も外に出ることになりました。普通の駈歩班は7人程度、それからフリースペースの半自馬会員さんであるSさんも一緒に出ることになりました。Sさんとは去年のエンデュランスのときに知り合いになった人で、私の母親くらいの年齢なのですがバイタリティ溢れ、サバサバした気性が楽しい女性です。
外乗に出る隊列の中で、私はライラックの後ろ、4番目あたり。私のすぐ後ろはSさんのミルキー(余談ですが、Sさんはペレというトロッターを半自馬にしているのですが、ペレが体調不良のため、他の人の半自馬ミルキーでということでした)。ミルキーは前進気勢がかなり強い馬なので、マイペースなマーちゃんだと邪魔しちゃわないか心配。
さっそく常歩で外乗コースへ。周囲の工事などの関係で、前に来たときとは若干コースが変わっています。去年よりも車道を多く通るので、なかなか速歩にはしないみたい。常歩していると、私の後ろでSさんが「あぁいい景色ねぇ、ほら景色も楽しみましょうよ」と言っている。そうそう、外乗ってそういうものでした。

山道に入り、だんだん速歩の分量が増えてきました。あ、このへんの道、見覚えがあるな。マーベルは坂道だろうが石がごろごろしていようが気にせず走るのですが、臆病な私はちょっとびくびく。外乗久しぶりなんだもん。
あれ、この急カーブは、ここを曲がりきったら駈歩にするんじゃなかったっけ。案の定、先導しているTオーナーが「ここ全員が曲がったら駈歩いくからなー」と叫んでいます。駈歩を出すのに特別な技術を要しないマーちゃんではありますが、昨年手綱を持ちすぎて駈歩が出なかった反省をもとに、ちょっと前を許して発進。お、出た出た。
けっこう前を緩めに持っているんですが、前の馬との距離がちょっとつっかえると、すぐ自分で速歩に落とそうとするマーちゃん。また駈歩発進すんのめんどくさいから、駈歩のまま行ってちょうだいよ。

昨年に比べてガンガン駈歩しっぱなしということはありませんでしたが(外乗はじめての人もいたし)、できるところではできるだけ駈歩という感じ。昨年は下り坂でも緩ければ駈歩で通過していたけど、今回は下り坂は基本的に速歩か常歩。逆に登り坂はほとんど駈歩です。
マーベルの鞍はウエスタン鞍で、ふだん乗りなれているブリティッシュ鞍に比べるとだいぶ固い。いつもと同じつもりできちんと座って駈歩していると、座骨のあたりが痛くなってきました。こりゃやってらんねーや、できるところでは2ポイントにしちゃうか。
以前ちょっとだけ障害やったときは速歩だけだったので、2ポイントの駈歩の経験はほとんどない私ですが、登り坂であれば簡単に2ポイントができます。急坂で2ポイント駈歩、上には枝が張り出したりしているので、それをよけるために馬の首にかぶさるようにして2ポイントをとっていきます。
すると後ろから、「かかと下げてー」とSさんの声。そうだそうだ、慣れてないくせにちょっと調子に乗っちゃった。ちゃんとかかと下げないと危ないよね。



さて2日目。7時前に起床して朝食をいただき、9時過ぎから昨日と同じ班に分かれて外乗に出ます。昨日と同じ馬では面白くないので、それぞれ違った馬を割り当ててくれていましたが、私はおかあさんに「ライラック乗るか?」と言われ、ライラックに。
ライラックはセルフランセの牝馬なのですが、牝馬にしては後ろ蹴りもせずおとなしい子。でも去年、私の後ろで駈歩をしていたときに「ぶふふん、ぶふふん」と派手な鼻息で駈けていたのが印象的でした。


ルーズレーンのまま車道に出るなんて始めて。うひゃー怖いよ、試合のときより心臓がばくばくしてるよ。

ライラックの鼻息の勢いを、前で旭に乗ってるNさんが気にしてときどき振り返るので、「大丈夫よ、抜かないから」と声をかけますが、正直言ってこの勢いで旭を抜かない自信はない。でもNさんより私のほうが乗馬歴も長いし、何しろ彼は外乗初体験なんだから、不安にさせるようなことを私が言うわけにはいかんだろー。

わはは、私もんのすごく余裕が出てきた。すぐそばの民家から小さな子どもを抱いた父親が出てきて、「ほら、お馬さんだよ」みたいなことを言っているようですが、駈歩しながらそっちに向かって笑いかける余裕すらあったもん。もし鞭持ってなかったら、片手を振っていたでしょう。

「おかあさん、ライラックいい! おもしろい」「体大きいしな、安定感あるやろ」




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