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(2006.9.10 北海道・にいかっぷホロシリ乗馬クラブ)
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みんな
【手前】シゲルホームラン、
【中央】わたしが今回乗ったイチヨシタイフー、
【奥】シンフォニー。

西の丘
霧の晴れない西の丘で、駈歩。

北海道旅行2日目。1日目の夜から雨が降りだし、しかも風が出てきました。朝になると雨はだいぶ小降りになって、降ったり止んだりを繰り返していましたが、風はいっこうに治まりません。
午前中に見学に訪れた牧場では、強風のため放牧を中止していたところもあったほど。昼には雨はほとんど止んでいましたが、こう風が強くちゃ外乗は中止かもなぁ。
そう考えながら、15時からの外乗を予約しているにいかっぷホロシリ乗馬クラブに到着。ここに来るのは3年ぶり、2回目です。フロントでおそるおそる「今日は乗れますか?」と聞くと、係の中年女性がにこにこしながら「乗るかい!? カッパなら貸してあげますよ」と、屈託のない回答。雨なんざどうでもよくて、馬や道が大丈夫かどうかだけが問題だったので、この一言で今日は西の丘100分コースに出られることが決定しました。

待っている間に、なんだか霧が出てきました。準備をして、指定された時間に馬繋場へ。ちょうど前の外乗チームが帰ってきたところで、その馬をそのまま使うのかな、と思っていたら、別の馬が引き出されてきました。あれ、シゲルホームランじゃん。前回わたしが乗った馬ですが、今回は「これ、男性の方」ということで相方が乗ることに。
わたしが乗るのはイチヨシタイフー、黒鹿毛のサラで19歳のベテランだそう。ほか、千葉から来たという女性が中半血(トロッター混)の大きな馬、シンフォニーに乗り、スタッフさんはちっこい中半血ポニーのヨッシーに騎乗。ヨッシーくん、シンフォニー、わたし&タイフーくん、相方&シゲルさんの順で、外乗に出ることになりました。

ここは、馬繋場から下の馬場に出るのに傾斜のキツいコンクリートの坂を下ります。前回、シゲルさんがここを下るのにすごく時間がかかってしまい、わたしが抑えすぎたのかと思っていたのですが、そうでもなかったみたい。相方が乗っても、やっぱり下りはトロかったそうです。
馬場の脇を抜けて林に入り、ちょっと速歩。タイフーくんの速歩はストライドが大きく、おまけに外乗なので高足を使うせいか、かなり反撞が高い。スタッフさんの指示で駈歩にしてみると、お尻がかなり浮いてしまいます(鐙を短めにしたせいもあるけど)。でもサラなのに動じなさそうだし、なんかハミも安定している感じで、乗りやすいかも。

「あそこ、鹿がいますね」とスタッフさん。道脇に目をやると、鹿の母子の姿。北海道の外乗ならではの光景です。
「たぶん向こうがどくと思うんですけど」とスタッフさんが言いながら常歩で進んでいくと、子鹿がパッと動きました。とたんに、[ひゃっ]と驚いて前足を浮かせるタイフーくん。他の馬は誰も驚いていないのに、あんた大きいなりして…と、よく考えてみたら、このグループの中でタイフーくんだけがサラでした。そりゃ無理ないか。
別の道で、今度は鹿の一家に遭遇しました。立派な角を生やしたお父さんと、お母さんと子どもたち。今度も子鹿が真っ先に逃げ出し、やっぱりタイフーくんだけがビビッて1〜2歩バタつきます。この程度で済むから、別にいいけど。
そんな中、全く動じずにじーっと我々を見送ったお父さん鹿、家族を守ってる感じでカッコよかった。

林を一回りしてから、いよいよ西の丘へ。スタッフさんが一度下馬してラチを開けると、その先は草原の広がる丘。そこをスタッフさんに従って、駈歩で駆け上ります。ちょっと脚を使っただけで簡単に駈歩になるタイフーくんですが、目の前にいるシンフォニーくんはマイペースなのですぐに追い付いてしまい、タイフーくんには詰めた駈歩をしてもらわざるを得ません。
長時間駈け続けることはせず、数100m走っては速歩か常歩に落としながら行きます。様子を見ていたらしいスタッフさんが、「ちょっと順番変えて走りますかね」と、シンフォニーくんを一番後ろに回しました。これでわたしがスタッフさん&ヨッシーのすぐ後ろにつくことになりましたが、ヨッシーくん速い速い。今度は全く馬を控えずに走っているのに、間がつまりません。
丘のてっぺんまで行き、「ここが一番見晴らしのいいポイントのはずなんですけど…なんにも見えないですね」天気が良ければ、海と丘が一望できたのだそうです。残念。

またラチを開けて林に戻ると、「この先は熊の目撃情報があるんで、笛吹きながら行きますねー」って、それは怖い…。常歩のうちはピーッ、ピーッと長く鳴らされていた笛ですが、速歩にしたときはピッピッ、ピッピッとまるで体育の授業のよう(笑)。
そのまま行くと、競走馬用の走路の横に出ました。そういえばこのクラブの側には競走馬の育成施設があったっけ。走路の外、ラチ沿いの道を走ると、気分はまるで走路を走っているよう。

「じゃ、今日の走り治めは坂路行きますか」えっ、坂路? 坂路調教と言えば競走馬の調教メニューのひとつですが、それっぽい道がどこかにあるんだろうな。
「今日は育成が休みなんで、そういうときは施設使わせてもらってるんですよ。あそこの屋根つきの走路」って、ホンモノの競走馬用の施設ですか!! 「でも、坂だし、そんなにガーッと走ったりはしないんで。あんまり期待しすぎないでくださいね」競走馬みたいに走られたら困るので、それくらいでちょうどいいです。ますます期待しちゃう。

小さな丸馬場のように塀がめぐらせてある中に、坂路の入り口はありました。足元は柔らかいウッドチップです。
入り口でスタッフさんが、「じゃあ駈歩で入りますけど、ついていけなさそうだったら速歩でもかまいませんから」と言いますが、そんな、せっかくの坂路だから頑張って駈歩しますとも。
スタッフさんの後ろについて駈歩発進。うわー、中に入ると出口がはるか上にあるように感じるな。せっかくだからどんどん走らせちゃえ、と思ったのですが、2ハロン(400m)のハロン棒を過ぎたあたりからタイフーくんが重くなってきました。
[もうやめていいですか?]と速歩しようとするタイフーくんに、声に出して「もうちょっとだから! 頑張って走ろうよ!」と声をかけながら走っていると、先導していたスタッフさんが振り返って「シゲルさん、抜いても大丈夫ですよ」と言います。すると後ろにいた相方が、シゲルさんを前に出しました。でもタイフーくんも元競走馬で、抜かれそうになった瞬間はふっと前に出ようとしたのですが、すぐに諦めてしまいました。19歳だし、若いシゲルくん(しかも最優秀アラブ)にかなうはずがないか。
しかし実に、坂路は楽しめました。いやー、坂路調教ってホントに馬に負担かかるんだなぁ。

クラブに帰ってきて、もとの馬繋場で馬を止めます。道中、タイフーくんはちょっとした横運動くらいはできると聞いていた(試しにこっそり斜め横足させてみたら、確かに上手かった)ので、きちんとした停止の扶助をかけてみたら、巻き込むくらいハミを受けてきっちり停止しました。うわ、この馬でついでに馬場もやってみたい。
100分も乗ると、さすがに乗りごたえがありました。今度は西の丘、天気のいいときに来てみたいな。

坂路
坂路へ入ります。


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