| ←497鞍目 | 498鞍目・足を引っ張るor引っ張られる (2008.6.7 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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関東は梅雨入りしたばかりですが、この土曜は雨が降る気配なし。いつもどおり日の出乗馬倶楽部にいき、昼休みに空いた馬場で半自馬グレイトに乗ることにしています。 今日は倶楽部に到着してすぐ、クラブハウスに入っていろいろ用事を片付けていたので、早飼いをつける時間までグレイトの馬房に行きませんでした。11時少しまえ、早飼いをつけに馬房へ行くと、グレイトがまたすねています(笑)。Nくん先生が「KYOKOさん、すぐこっちに来なかったから来てないのかと思いました」と言うくらいだから、グレイトにしてみれば[声がするのに、なんでボクのとこに来ないの!?]って感じなんでしょうか。 わたしが先週日曜に乗って以来、グレイトには誰も乗っていないということなので、今日も調馬索をかけてから乗ることにしました。12時少し前にぐーちゃんを馬房から出し、馬装してから調馬索をつけて馬場へ出ます。 まずは左手前で少し常歩させてから、速歩に移行。うーん、ぬるい速歩だな。スピードはともかく、もっと足が上がるはずだけど。駈歩を出させてみても、駈歩もなんかぬるい感じ。おとといまでの雨で地面がぬかるんでいて、そこらへんで前に出たくなくなるのはわかるけど、それにしても全体として勢いがない。 こんなもんかなぁ、と馬を止めて手前を換えるために呼び寄せようとすると、グレイトが立ち止まって前肢に鼻先をこすりつけようとしました。そんなのは遊んでいる仕草なので、マジメにやれよ、という意味で強く舌鼓すると、グレイトがパッと顔を上げて駈歩を始めました。別に驚いて走り出したふうではなく、[ボク真面目にやってますよっ、ほら]という感じのちゃんとした駈歩。もう追いムチも置いているから今さら駈歩されてもなぁ、とは思いましたが、走るんだったらもう少し走らせとくか、と鞭を拾うと、駈歩の前進気勢がさっきと全然違う。アンタさっきまで寝てたわね。 左右合わせて15分ほど調馬索をかけたので、そろそろ乗ることにしました。調馬索と無口を外して準備していると、Nくん先生が騎乗補助しに来てくれました。 またがって腹帯を締め直してもらい、常歩開始。調馬索でもなんだか肩が固そうに見えたので、常歩でちゃんとほぐさないとダメだろうなぁ。 馬場を1周して戻ってくると、ちょうどクラブハウスの前の馬場に落ちていた鞭(たぶん相方の)をOさんが拾い、そのまま試し振りしているのが目に入りました。Oさんはアニキ的存在なので、馬上から気やすく「物見する馬のそばで鞭振り回すなよう」と言うと、「ゴメンゴメン、確かに馬がビクついてるな」と笑って鞭をしまいました。これでも以前に比べれば、物見しなくなったほうですけどね。 手綱を少し持って、蹄跡で斜め横足や腰内を入れ始めると、Oさんが「やっぱりママが乗ってる効果はでかいね、もう馬が落ち着いてるわ」だそう。彼は競馬乗りなのですが(休養牧場なんかで調教つけるくらいは普通にやれる)、そういう枠を超えて馬の気分や動きやすさみたいなところが見える人なのです。 さらに、「さっきN子先生とも言ってたんだけど、馬がちょっと前肢を気にし過ぎるところがあるから、もっと前を意識して動かせるといいと思う」とも言われました。確かに調馬索で、肩の出が悪いとは思っていた。グレイトに乗るとき(とくに常歩で)は、固めのトモをほぐすことは考えながら乗ってるけど、前肢はどうやって動かせばいいかわからん…。 10分ほど常歩をやって、速歩に移行。輪乗りの開閉や半巻き、輪乗りで内方姿勢と反対姿勢て半分ずつ入れ替えるといった縮(つ)めた運動と、蹄跡や斜め手前変換の線上での伸ばす運動をできるだけ交互に入れていきます。 いったん常歩に落としてから、C点で駈歩発進。グレイトは不用意に拍車が当たると跳ねる馬ですが、今日は発進で跳ねられませんでした。まぁ鐙をゴムで固定しているおかげなのは重々わかっていますが、最近だいぶ跳ねられる回数が減ってきた。 でも駈歩の前進気勢がイマイチだなぁ、と思いつつ、斜め手前変換でのシンプルチェンジや、半巻きからの反対駈歩といった3課目Bの動きを入れてみます。シンプルチェンジはグレイトが得意なので、駈歩から常歩に落としたところで「1、2、3」と常歩の歩数を数えながら脚を付けておくだけで、「3」でもう馬が準備をしていて、あとは座骨で合図するだけ。 いつも斜め手前変換でシンプルチェンジをやっているので、今日は趣向を変えて3湾曲でもシンプルチェンジ。これだと13m程度の巻き乗りから入る形になるので、馬の前進気勢を保つのが難しく、少し難易度が上がる感じです。 ある程度駈歩もやったので、時間をみてそろそろ3課目Bの経路を踏むことにしました。速歩パートはまぁ、伸びるところを伸ばせなかった(これはいつもだから…)以外は普通にこなしたのですが、駈歩に入ってからが何か変わりました。発進のときは普通だったのですが、蹄跡行進で足下の悪いところに来ると、ちょっと跳ねたそうにもぐります。たぶん足下の影響でバランスが変わり、わたしの拍車が当たってしまうのでしょうが、このままじゃ絶対15mの巻き乗りは跳ねるなぁ。だってこの巻き乗りパート、日の出の馬場で一番荒れてるところ通るんだもん。 15mの巻き乗りに入って足下がぼこぼこしているところに入ると、案の定ばっかんと跳ねました。まぁ鐙をゴムで結んでいるのですぐに戻れるし、わたしもいい加減グレイトの跳ねる前兆はわかるので、跳ねると思った瞬間にお尻をはねとばされないように外方で軽くサドルホルダーを持ち、そのまま座骨を押し込んで駈歩を続けてしまうということができるのですが、今日はたぶん10センチくらいお尻が浮いてたな(笑)。これで他の人を落としてるわけね、ぐーちゃんは(わたしの知らないところで、何人か落馬させてるらしい。すみません、うちのバカ息子が)。 なんだかあまりにも想像どおりに跳ねられるので、大笑いしながら経路を踏んでいたら、クラブハウスのそばでN子先生とOさんがニヤニヤしながらこっちを見ているのが見えたので、「こいつ調子出てきた〜」と言うと、先生たちがよりいっそう笑ってる。あとで聞いたら、「たぶんあそこで跳ねる」と先生が言ったところできっちり跳ねたらしい(笑)。よくわかってますねぇ。 X点でのシンプルチェンジでも力強く跳ねたのですが、ここで跳ねるのは珍しい。さっきは座骨の合図だけでできたのになぁ。半巻きでも跳ねるかと思ったら、ここはそうでもない。しかもきっちりハミ受けして駈歩してるし(巻き乗りなどでは内方姿勢を強く要求してるから、ハミ受けしやすいんですけどね)。 まぁずいぶん元気だわねぇ、と思いながら経路を終え、あとは手綱を譲って気ままに軽速歩。実はこういうときの歩様が一番良かったりして(笑)。あとは時間いっぱいまで常歩で歩かせて沈静し、馬繋場で手入れをします。今日はこれで終わりにしますが、調馬索を回し始めたときの固さが気になったので、整理運動として夕方になってから30分ほど引き馬をしておきました。グレイトのほうは、単に[ママが乗らずに遊んでくれる]としか思っていなかったようだけど(笑)。 レッスンの合間にI野先生とおしゃべりしているとき、調馬索のかけ方の話になり、「調馬索では常歩なんかしっかりやらなくてもいいから、すぐに前に出して速歩させたほうがいいぞ。速歩ももっと前に出さないと」と先生に言われました。あの時間は先生はクラブハウスの中におられたはずですが、ちゃんと見ていらっしゃるんですねぇ。 でもグレイトはいい馬だから、わたしが助けてもらっている部分がいっぱいある、とわたしが言うと、「そうかな?」という先生の答え。「KYOKOちゃんは、グレイトに足を引っ張られている部分もあると思うよ。ちゃんと調教が入ってる馬だから教えてもらうことも多いだろうけど、ああやって跳ねたりする馬じゃなかったらもっと上まで行けるのに」というようなことを言われました。まぁ、それは確かに否定できない。普通の馬は、こんな丸拍車で跳ねたりしないのだ。 でも、そのグレイトのシビアさにいろいろ教えられているはずだし、なんたってもう、死ぬまで面倒を見ると決めた馬だから、そこは腹をくくらきゃね。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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