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(2008.6.1 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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今週も土曜日に日の出乗馬倶楽部に行く予定にしていましたが、土曜はあいにくの雨。少しくらいの雨なら乗ってしまうのですが、今週は相方がひき込んだかぜ(というかウイルス性のナントカカントカ)をわたしももらってしまい、2人そろって調子が悪いのでキャンセルしました。
翌日曜は晴れの予報だし、わたしの半自馬グレイトはわたしが顔を見せないとすぐスネるので、すっかり行くつもりでいたら、相方が「えっ、行かないよ」と言うのでこっちがびっくり。相方は思ったより調子が悪いようで、しかも日曜は日本ダービーなので自宅観戦したいようです。わたしだってダービーは見たいが、それよりグレイトを運動させるほうが大事なので、ひとりで日の出へ行くことにしました。

そういうわけでダービーデーの日曜、わたしが日の出に顔を出すと、みんなにびっくりされました。日曜にわたしが来ることも珍しければ、ひとりで来ることも珍しいからでしょうね(O先生には連絡してあったんですが)。
さっそくグレイトの馬房を覗いてみると、ぐーちゃんは馬房で「ひねくれポジション」に入ってじとーっとわたしを見ています。彼の馬房は扉から見て左側が陰になっていて、なんだかわたしに文句があったり叱られたりして、スネたときにはそこに身をひそめてしまうのです。「じゃあいいよ」と離れようとすると、すぐ出てくるんですけどね(笑)。そんな、1週間と1日ほっとかれたくらいで、アンタそこまでひねくれんでも。

わたしは昼休みに乗るので、早飼いをつけておいたグレイトを11時40分ごろに迎えに行きます。扉を開け、飼い桶を外していると、もうわたしの肩先に鼻を突き出してくるぐーちゃん。アンタさっき、あんなにスネてたくせに(笑)。
ぐーちゃんはほとんど自発的に無口に鼻を突っ込み、ご機嫌な様子で馬繋場まで歩きました。馬装を終え、まずは調馬索で回すために馬場の準備。追いムチやなんかを準備すると同時に、馬場の仕切りを一部撤去して、経路が踏めるようにしておきます。
ぐーちゃんを馬場に出し、まずは左手前から調馬索。常歩から、と思っていたのに、すぐ速歩になってしまいました。まあ1週間動いてないんじゃ仕方ないか。

じゃあ駈歩させとこうか、と思ったとき、グレイトが止まってボロをしました。その間は待ってやって(乗っているときなら容赦なく前に行かせるけど)、終わると同時に駈歩の合図をすると、すぐ駈歩に。今日は全然物見しないし、跳ねもせず普通に駈歩するけど、張ってるわりにはすぐ速歩しようとするねぇ。止まりそうなときに追いムチを鳴らすとさすがに少し跳ねますが、別に大したことはない。
追いムチを持つ手が疲れたので、調馬索をつけかえて手前を換えます。右手前だと調馬索を右手で持つことになりますが、こりゃけっこう痛いじゃないか。右手中指の靭帯損傷、もしかして慢性化してるかも。グレイトは調馬索で力任せに持っていったりする馬ではないので助かりますが、さすがに駈歩で跳ねられると痛い。それでも、I野先生に「調馬索をかけるときは、譲ることはあっても離すのは厳禁。一度回し始めたら死ぬ気で離すな」と指導されているので、離しはしないけど。

いい加減手が疲れたし、グレイトの運動としてもこんなもんかと思ったので、15分ほどで調馬索を打ち切って騎乗することに。ぐーちゃんを呼び寄せる(乗馬の調馬索では、人間が自分から近づいてやることはしません)と、ぐーちゃんはちょっと息が上がり気味。そんなに強く動かしてませんがねぇ。
Nくん先生が補助に出てきてくれたので、またがってから腹帯を締め直してもらいました。まずは手綱長めの常歩で、馬場を大きく1周。両手前とも周りを見せておいてから、手綱を少し持って、巻き乗りや半巻きを入れていきます。年のせいもあって筋肉が固まりやすい馬なので、常歩でじっくりほぐすのが良いはずなのですが、今日は雨上がりのうえ気温が高めなので虫が多く、グレイトがちっとも集中してくれません。
それでも頑張って10分弱は常歩で横の動きを入れていたのですが、ぐーちゃんが足元を気にしながらなので、後ろ足だけピアッフェもどきになってる(笑)。常歩だから虫がたかりやすいということもあるので、今日はもう速歩にすることにしました。

昔はあんなに苦労していたグレイトのハミ受け、最近は速歩にするとすぐ<来る>ような感じ。速歩でも隅角ごとに巻き乗りを入れたり、馬場に残しておいたパイロンを利用して輪乗りや8の字乗りを入れます。
それから軽速歩で、わざと手前を逆にします。これはN子先生によくやらされる方法で、輪乗りで「立つ、座る」を逆にすると外方脚を意識せざるをえないし、馬のほうも動きにくいので大変なはず。しんどいので2周くらいしかやらないのですが、手前を合わせたときに馬がホッとするのか、少し動かしやすくなります。
今日は3湾曲や8の字など、経路っぽい動きを取り入れていきます。グレイトはもともと半減却を使わないときちんと動かない馬ですが(馬場馬だからね)、3湾曲なんてとくにそうだなぁ。

じゃあそろそろ駈歩するか。先週は馬が疲れてるんじゃないか、と心配するくらい跳ねなかったけど、今日はどうかな。あとで経路を踏むことも考え、C点から駈歩発進。パッと出る感じではなく、発進失敗したかな、と思った次の瞬間、ふうっと駈歩が出ました。ありゃ、今拍車使っちゃったのに跳ねないの?
そのまま何ごともなく駈歩ができてしまうと、意外と駈歩のときって何をやっていいかわからない。グレイトの駈歩は歩ごとに発進する必要があるから忙しいっちゃ忙しいんだけど、速歩では斜め横足や腰内などやることがたくさんあって、アタマもかなり忙しいのに比べると、駈歩で今できることって少ないんだな。駈歩で横運動っつーたらハーフパスだから、それは明らかにまだできないし。
そうすると、今できることは3Bでやる斜め手前変換でのシンプルチェンジか、半巻きからの反対駈歩しかありません。ただ走り回っていても仕方ないので、結局そこらへんを練習することにしました。というより、まだそれがちっともうまくできないので、練習が必要なんですけど。

ある程度駈歩をやってから、速歩にして3課目Bの経路へ。中央線に入ってX点で停止、敬礼。ここで馬の前進気勢を保っておかないと、速歩発進がたらっとしてしまったり、常歩で出てしまったりするのですが、今日はわりとちゃんと出せた。
速歩パートはそこそこ動かせたと思うのですが、駈歩に入ってからの動きがイマイチ。さっきまでは割にスムーズに動いていたのに、経路に入ってからのほうが駈歩が固い。というより前進気勢が足りない。仕方ないので鞭を入れると、案の定パカンと跳ねますが、それも大したことはない。
こういう駈歩だと、シンプルチェンジなんかはかえって速歩が入ってしまうのよね。下方移行こそ前進気勢が必要だということも、グレイトに教わったことです。

経路を踏み終わると、あと5分ほどしか残っていなかったので、手綱を伸ばして軽速歩を少しやり、あとは常歩で歩かせました。時間が来たので下馬すると、グレイトの鼻息がまだけっこう荒い。これですぐ止めると、高齢のぐーちゃんは間違いなくコズミを出しちゃう。
とりあえず馬繋場につないで鞍を外し、少しだけ水を飲ませてから、すこし引き馬でクーリングダウンさせることにしました。見ると、ちょうど小さいほうの馬場が空いているようなので、肢巻はつけたまま、背中にクールセンサーがわりのバスタオル(というか、ほとんどタオルケット)を乗せて、10分ほど引き馬しました。グレイトはどうも、引き馬となるとわたしと遊べると思うらしく、わたしにくっつきたいあまりにわたしの右のかかとに左前肢をこすらせながら歩くのです。ダメなバカ息子…。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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