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(2008.2.9 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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明日は八王子乗馬倶楽部で試合。今回は半自馬グレイトを連れて出ることに決め、馬インフルエンザのからみでいろいろとバタバタしましたが、無事に先方の入厩許可も下りました。しかも先方の馬運車(うちのより大きくて安全。もちろん輸送料はお支払いします)で迎えに来てもらえることになったので、今日の夜か、明日の早朝に馬運車に乗せられるように準備をしておかなければいけません。
そんなわけで、今日も早めに昼飼いをつけて昼休みに乗り、夕方はたてがみを編む時間に充てることにしました。夕方にも乗れれば乗りたかったのですが、天気予報、午後から雪だし。

11時前に昼飼いをつけておき、12時少し前にグレイトの馬房へ。あれ、ずいぶん食べてないね。いくらぐーちゃんが食べるのが遅いとは言っても、今日はいつもよりさらに遅い。今日は輸送だって気がついて、食欲なくしちゃうなんてことがあるのかな?
いつもなら、わたしが馬房の扉を閉じてこないように固定している間に、首だけ馬房から突き出して無口を待ってくれるぐーちゃんなのですが、今日は顔を出してこないし。でも無口をイヤがるふうではないので、無口をつけて馬房から出そうとしたら…動かない。いつもは大してうながさなくてもホイホイと付いてくる馬なのに、やっぱり緊張してるのかなぁ。なんでバレちゃったんだろ。
そこから馬繋場に歩くのも、少しずつしか歩かない。歩き始めに右トモを突っ張るのはいつものことなのですが、ここまで歩きたがらないのも珍しい。明日は試合なんだから、そこまでこわばってもらってもこまるんだよなぁ。常歩を長めにやって、ほぐしていくしかないか。

グレイトを馬場に出すと、ちらっと雪らしいものが舞いました。予報じゃ夕方は雪だもんなぁ、やっぱり今のうちに乗っておくのが正解。
騎乗しようとしたら、先輩会員のIさんが補助に出てきてくれたので、騎乗してから腹帯を締めてもらいます。そのまま、少しでも馬場のいい隣の馬場に移動しようとしたら…歩かない。馬場が固いのを気にしてるのかなぁ。それとも本格的に調子悪いの? あまりにも動かないので、Iさんにお願いして馬を引いてもらい、隣の馬場へ。
そうやって歩かせ始めると、ぐーちゃんの右トモがものすごく遅れる。少しの遅れはいつものことで、常歩でほぐせば気にならなくなるんだけど、これはいつもよりひどい。常歩で右トモを動かそうと思い、左手前の半巻きで外方脚を使っても、馬がトモを出せない感じ。

10分くらい、横運動を入れながら常歩をし、それから速歩を出してみるとひどい跛行。1歩ごとに馬体が横に揺れ、首でリズムをとって歩く典型的な跛行の動きかたです。コレって、コイツがうちのクラブに来て、一番調子が悪かったときと同じ動きじゃん。なんだか悲しくなってきた。これは競技どころではないかもしれない。
速歩をやめて常歩にしてみても、乗ってるうちにどんどんひどくなる感じです。歩かせながら首をひねって右トモを見ると、肢を上げたまま地面につけずに縮こめて、ほとんど3本脚で歩いています。それを見たら、もう泣いちゃいそうになりました。これはわたしにはどうにもできない。
あたりを見回してNくん先生を探すと、ちょうど昼食を終えてベンチで休憩している姿が目に入りました。「Nくん先生、ちょっと乗れますか?」と声をかけると、すぐ馬場に出てきてくれたので、「ちょっと動かしてもらえる? もうどうしていいかわかんない、泣きそう」と言って乗り代わってもらいました。

Nくん先生が昨日乗ったときは調子良かったと聞いているのですが、今日は乗ってもらってもいっこうに良くならない。しかも、わたしが乗っていたときには右トモだけだったのが、右前もかなり痛そうになってきました。
ダメだな、先生が乗ってこれじゃ、わたしに当日どうにかできるわけもない。Nくん先生も、釈然としない顔で乗っているし、もうそろそろ決断しなければいけないか。
O先生に、「どう思いますか?」と声をかけて見てもらうと、「これは厳しいな…」の一言。Nくん先生がグレイトを止めたので、近づいて右前の肢巻を外してみると、熱を持っています。泣きたいけど、これを決めるのは馬主であるわたしの責任。誰かに言わせるのではなく、わたしの口から言わなければいけないだろう。
「明日は棄権します」

ここまでがんばって、やっと自分の馬として試合にいっしょに出られるところだったのになぁ…。
わたしの乗れない平日にぐーちゃんの調整をしてくれて、明日はわたしの前にグレイトを調整してくれるはずだったNくん先生にも申し訳ない。

馬運車が来る時間が決まる前に判明したのが、不幸中の幸い。すぐにO先生が電話して棄権を伝え、わたしはぐーちゃんを馬繋場まで連れて行きましたが、歩ごとに馬体がかしいで、今にも転倒しそうな歩き方。しっかり引き手で支えていないと、人馬ともに転んでしまうんじゃないか、というくらいです。お願いだからしっかりして。
時間をかけて馬繋場まで連れて行き、馬繋場の中を回転させるのにも時間をかけて回らせ、ようやく繋ぎました。とりあえずグレイトの腰が冷えないようにブランケットをかけてからクラブハウスにブーツを脱ぎに行き、戻ってくると、Nくん先生と相方が脚に湿布をする準備を始めていてくれました。
蹄を洗って、湿布をした上からベトラップ(テープ同士でしかくっつかない自着式の包帯)を巻いてもらい、馬房に戻しました。馬繋場から馬房までの距離はたった15m程度しかないのに、2分くらいかけてゆっくり歩いて。

昼過ぎに降り出した雪は、どんどん激しさを増してきました。クラブハウスはにぎやかだけど、今日はどうしてもその輪に加わる気になれない。でも何かやってないと泣きそうなので、馬具の手入れをしたり、洗濯や掃除をちまちましたりしていました。
試合に出るつもりで、日の出近くの宿を取っちゃっているので、かなり時間があるのが逆にツラい。相方は明日の馬場の試合に、先方の貸与馬で出るつもりなので、夕方に馬場経路レッスンを入れています。そのレッスンをN子先生の横で見学していましたが、<グレイトだったら、あそこは馬がカバーしてくれるのになぁ><やっぱりグレイトは隅角の拾い方が天才的だよなぁ>と、ついグレイトと比べて見てしまいます。
ところが、レッスンが終了するのを待っていたかのように、馬場は完全に真っ白になり、どんどん積もっていきます。明日の試合はホントに開催できるの?

いったん宿に入ってお風呂を使わせてもらい、それから先生たちと食事に出ることにしました。そして20時ごろ、宿に迎えに来てくれたO先生が「明日の試合、順延になったよ」と教えてくれました。
ということは、ぐーちゃんの調子と日程次第では、まだ出られる可能性がある! もちろん今回出られなくても次はあるんだけど、先の目標のために出られるだけは出ておきたいんです。エントリー代もムダにせずにすみそうだしね(笑)。

あ、そうだ。明日は早起きしなくてすむじゃん。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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