| ←411鞍目 | 412鞍目・物見はいいから (2007.6.2 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
413鞍目→ |
|---|---|---|
|
本日2鞍目は馬場の経路レッスン。別に試合を控えているわけではないのですが、コンスタントに練習しておきたいので。 今日は2級の受験を控えているKさんといっしょですが、あちらは2課目(20×40m)、こちらは3課目B(20×60m)で馬場の大きさが違い、ポイント位置も違うので、交代で踏むのは難しいかも。 しかも今日は20×40mを取った残りの小さい馬場にも部班が組まれているので、フラットワークをする場所もないし、どうしたもんかな。先生たちと相談したあげく、Kさんの2課目と隣の部班が全部終わってから、馬場を広げて3課目をやることになりました。 でも全部終わってからフラットワークを始めていては、終了時間がずいぶん遅くなってしまいます。そこで苦肉の策として、Kさんが2課目を踏んでいる間、わたしはフラットワーク代わりに隣の小さい馬場の部班に混ぜてもらうことにしました。隣はまだ駈歩を始めたばかりの2人なので、速歩で馬をまとめるにはちょうどいいかも。 そんなこんなで、今日の騎乗馬グレイトの馬装をし、隣の部班に途中から混ぜてもらいました。部班指導のI野先生が「KYOKOちゃんは好きにやってていいぞ」と言うので、「先頭と最後尾、どっちが邪魔にならないですか?」と聞くと「先頭で引っ張ってもらおうかな」ということで部班の先頭へ。 さっそく速歩で前に出していくと、グレイトはほとんどハミから逃げることなく前に出てくれます。ぐーちゃん本来の速さで動かしていると、たまに後ろがついてこないので、そのスキに巻き乗り。わたしとしては巻き乗りの方がハミ受けを狙いやすいからなのですが、先生は後ろの人たちに「ほら、巻き乗りしてくれてる間に追いつけ」と、あたかもわたしが親切でやっているかのような言い方を…(笑)。 部班に混ぜてもらっているとはいえ、わたしはフラットワークなので、部班の邪魔にならない程度に速歩でできることをやっておこう。ひとりで地味に内蹄跡に外れてから2〜3歩斜め横足をしたり、蹄跡で腰を内へをしたりと横運動を取り入れているつもりが、腰内のときにパカーンと後肢を蹴り上げられてしまいました。拍車がヘンに当たっちゃったのね、失敗失敗。後ろの馬に当たらなかったからいいようなものの、初心者さんにとっては目の前で馬が跳ねたらびっくりするよね。すみません。 常歩に落とすと、I野先生が「KYOKOちゃん、ちょっと大げさに脚使ってみせて」と、ここぞとばかりにわたしを教材にします。かえって緊張するんですけどー。 Kさんが2課目を踏み終わったようなので、部班に「おじゃましました」と別れを告げ、本馬場へ。20×60で踏むつもりでしたが、面倒だから20×40で3課目ショートバージョンにすればいいや(距離感が変わるだけで、要素は同じ)。 Nさんがラチを開けてくれたので、本馬場の外周をぐるっと回ってA点から入場…のつもりが、グレイトがビタッと止まってしまいました。何やってんの、と鞭を軽く入れて促しても、前に行くどころか後退してしまいます。 Nさんが「引いていきましょうか?」と馬の口を取ってくれてから、やっと気がつきました。馬場の外、B点とF点の間あたりには今朝塗りたての新しい横木が真っ白に光っていて、グレイトはその見慣れない横木を怖がっているのです。午前中シュガーが平気だったから、すっかり横木の存在を忘れてた。 Nさんに引いてもらってもなかなか歩き出さないぐーちゃん、こりゃ本気で怖がってるなぁ。なんとか横木のところまで連れて行ってもらって、いったん止めて愛撫して馴致。それでも[無理ムリ、危ないよ、逃げようよ]と言っているぐーちゃんにも困ったもんだ。 速歩を出すスペースがなかったので、常歩でA点から入って、もう一度横木のあるほうへ歩かせてみたら、まーそっちの蹄跡を避ける避ける。ふだんは入りすぎるくらい隅角をきっちり踏む馬が、ガンコにラインを外してきます。 「本馬場に入ったらちんたらやってんじゃないよー」と先生に言われ(競技者として当然の心得だ…油断してた)、速歩を出してA点から中央線へ。 X点で停止、敬礼して速歩発進。斜めに手前を換えると、ちょうどあの横木があるあたりに向かって進むことになるため、グレイトの歩様がどんどんニブくなっていきます。そこを通り抜けると普通なのですが、今度は中央線に入ってX点から右へ巻き乗り。これもまた横木に向かう形になるので、きちんとB点につかない。 速歩パートから常歩パートと進むうちに、なんとか慣れてくれたかと思いきや、C点で駈歩発進して長蹄跡に入るとまた物見して、内側にひゅっとよれてきます。 それは無視して15mの巻き乗りに入ると、グレイトから見れば横木から逃げる方向なので喜んで回転するのですが、アンタ逃げすぎだって。巻き乗りが20mになっちゃったじゃん。 シンプルチェンジは、そこに至るまでに速歩に落ちてしまってメリハリが作れず、発進もイマイチ。グレイトは簡単にこなすはずの反対駈歩すら、寸前で速歩に落ちてしまってうまくいきません。 続けて2度目の経路。さっきより物見はマシになるかなー、と思いきや、今回もいちいち見ています。右手前の駈歩はなんだか逃げられてしまうし。 左手前の駈歩で15mの輪乗りに入る直前、何だかグレイトが首を振って反抗するので、軽く鞭を入れたら、ぱかーんと後肢を振り上げてきました。すると後ろの方で、ラチが2〜3本壊れたような気配。 あ〜あ弁償かな、と思いつつも、振り返っている余裕はないのだ。ぐーちゃんはラチが壊れた音でパニックを起こしかけているけど、ここで馬を止める気はさらさらない。そのまま駈歩を出させると、なんだか後ろでさらに壊れた音…。後で相方に聞いたら、最初に跳ねたときに両後肢が完全にラチ外に出て着地したそうで、そのまま駈歩させたのでラチを引きずって走る感じになっていたらしいです(でも間違った判断ではなかったと思う)。 2回目を踏み終わったとき、先生に「そんなに駈歩やりにくいかい? 固い?」と聞かれましたが、わたしは自分の感覚をうまく説明できなくて、「固いっつーか…左がなんか…」とあいまいな答えをしたら、「左が応答しないんだろ、やっぱりね」と先生。あぁ、こういう状態を応答しないっていうのか。どうも左のハミに乗らないのは、左側を物見しているせいだと思っていました。 「あたしがちょっと乗ったら、もう1回やる?」「お願いします」ということで、先生が乗り変わってくれることになりました。 最初は先生も固そうに乗っていましたが、数分後には伸長っぽい中間速歩が出るくらいにしていました。なんでも馬に[もっと背中を使え]と教えたそうなのですが、やり方を聞いたら先生とグレイトだから成り立つ合図だったみたい。今のあたしにはムリ…。 先生が下馬して、「すぐ乗って、すぐ回ってこい」と言うので、踏み台なしで(鐙は伸ばすけど)よじ上り、鐙を素早く直して経路に向かいます。 速歩はさすがに出やすくなっていて、先日習った「内方のハミをくすぐるだけで速歩を出す」ということもできてしまうし、先生が「鞭!」と言うときに鞭を使えばスポンと前に出る。しかも全く物見しないし(慣れたってこともあるかもしれませんが、やっぱり集中力の問題ってことですね)。 駈歩もさっきよりはるかに出しやすい上、ハミにちゃんと乗ってきてくれる。こうなるとわたしの技術では、馬についていくことで精一杯になってしまいます。「外方引くなって」外方脚を引いて駈歩すると、グレイトくらいの馬だと腰内の駈歩になってしまうのですが、つい無意識に引いてしまいます。 先生のおかげで、だいぶ経路らしい経路を回り終わりました。 「あとちょっと時間あるから、自分の苦手なことを練習していいよ。駈歩で3湾曲するとか、反対駈歩で輪乗りするとか」しまった、これで終わりだと思って鞭捨てちゃった。でも今のグレイトなら鞭なしでもいけるか。 3湾曲をやってみましたが、何度やっても2湾曲目で見事に手前を換えられ、反対駈歩の維持ができません。「じゃあ輪乗りで反対駈歩してみな」ということで、輪乗りに変更して反対駈歩。「反対駈歩出すとき、馬の顔を外に向けちゃダメだよ。きちんと扶助ができてないとみなされる」と先生が言い、でもさすがに馬の顔を内方に向けて反対駈歩を出せる自信はないので、まっすぐ前に向けて反対駈歩。 さすがにグレイト、輪乗りでも反対駈歩が出る。でも維持が苦しいったらない。思わず「苦しい」とつぶやくと、「馬はもっと苦しいよ。がんばんな」と先生。確かにそうなんだよな。 終了後はいつものように四肢を洗って乾かし、顔や帯径を拭いてやりました。ぐーちゃん、おでこに濡れタオル当てると、自分でかゆいところを押しつけてくるんですよ。かわいい…。 |
||
![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
||
| ←411鞍目 | 413鞍目→ |