| ←404鞍目 | 405鞍目・「知っている」ことの強み (2007.5.4 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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今日の2鞍目は、明日の試合に備えて3課目Bの経路レッスン。この時間は、相方も2課目の経路を踏むことになっています。配馬はまだ未定。 O先生が、屈腱炎かもといわれて4週間ほど休馬していたグレイトを、調馬索で回しています。屈腱炎というほど、動きは悪くないじゃん。ぐーちゃんはビビりなので、少しでも痛いところがあれば動かないはず。 調馬索が一段落したところで近づいて、先生に「使えそうですか?」と聞いてみると、「昨日獣医が問題ないと診断しているし、大丈夫そうだから使おう」ということ。この時点でブラウンシュガーとグレイトの2頭を使うことが決まり、「わたしどっちに乗りましょう?」と聞くと、「グレイトの肢への負担を考えると、体重の問題でKYOKOさんがグレイト」ということで、久々に愛馬に乗れることになりました。 調馬索ごとグレイトを預かり、馬繋場に連れて行って馬装。馬の準備はできましたが、まだ馬場整備が終わっていないので、ぐーちゃんを馬繋場に待たせておいてクラブハウスに戻り、水分補給。 そこでちょっと雑談していると、馬繋場から「ぶひひ〜!!」と、倶楽部中に響き渡る鳴き声が。とっさに「はいはい、今行くよ」と返事すると、ピタッと静かになりました。やっぱりぐーちゃんがあたしを呼んでたのか(笑)。 急いで馬繋場に戻ると、ぐーちゃんがすねた顔でじーっとわたしを見ています。トイレに行っても「ぶふ」と不満げに鳴き、馬場整備に出ようもんならまた「ぶひ〜」と鳴き出す(泣き出す?)ので、踏み台を馬繋場に持ちこんで、時間が来るまでそばに座っていることにしました。 もともとぐーちゃんは甘エタで寂しがり(でも内弁慶)の馬ですが、この日はとくに激しかったみたい。後でN子先生にそう言うと、「それも年取った証拠なんだよね」だそうです。しばらく外に出ていなかったこともあり、とくにこの馬は「構われなかった歴」があるので、年とともに「見捨てられるかも」という不安感が強くなり、ベタ甘えになってしまうんだそう。先生の前の自馬も同じだったそうです。 馬場整備もできたようなので、グレイトを連れて馬場へ。相方が先に3回連続で2課目を踏み、そのあとわたしが3課目Bをまとめて3回踏むことになっています。 そんなわけで、相方が経路を回っている間はじっくりグレイトを動かすことができます。ぐーちゃんは運動するのが久しぶりのため筋肉が固まっているはずなので、「無理に駈歩しないで、常歩と速歩だけで経路を回ってもかまわない」とN子先生に言われています。歩かせてみると、確かに肩の出が悪いので、手綱は譲り気味で前に出すことにしました。 動きは悪いけど跛行はほとんどないし、常歩から軽速歩、速歩と動かしていくと、少しずつハミを受けて来てもいます。 相方が経路を3回踏み終わったので、馬場を20×60mに広げてもらい、3課目Bの経路に向かいます。「無理に駈歩しなくていいから、経路をしっかり回ってきな。駈歩できそうならやってもいいけど」って、そう言われたらやりたくなるんですってば(笑)。 C点まで直進して蹄跡に入るときや、隅角通過の角度はさすがグレイト。ギリギリまでしっかり我慢してくれます。巻き乗りのラインもしっかりしているし。 C点から駈歩発進。早めに半減却を使い、内方の座骨を押し込んだら、出るじゃん。歩様に変なところはないけど、駈歩を続けるのは苦しいなあ、なかなか推しきれない。 「何やってんの〜」「へ?」「巻き乗りは?」あら。駈歩を続けることばっかり考え過ぎて、15mの巻き乗りをすっ飛ばしてしまいました。ヤバいヤバい、試合は明日なのに、経路がまだ全然体に染み付いてないよ。 駈歩発進からやり直しますが、巻き乗りの最中で速歩に落ち、焦ると拍車が当たって跳ねてしまいます。ここは無理に駈歩しないことにして、蹄跡を回って斜め手前変換。 X点で全減却、常歩に落とすのは(速歩からだから)1歩で落ちます。3歩常歩を入れて、3歩目で半減却を使ったら、ぐーちゃんが[あっ、分かった]と駈歩準備をしているような。すかさず座骨の内方と外方を入れ換えるとスッと駈歩が出て、しかもちゃんとシンプルチェンジになってるじゃん。これは完全に馬が分かってる。これまでシンプルチェンジを知らない馬と練習してきたので、馬が「知っている」ということにかなり感動。すごいやグレイト。 2度目の経路は、「今のよりちょっとだけ駈歩増やしてみ」ということで、駈歩パートではさっきよりちょっとがんばってみました。さっき、グレイト自身があれだけシンプルチェンジへの意欲を見せたのだから、今度はちゃんと駈歩-常歩-駈歩の流れを成功させたい。その結果、完全な成功とは言えませんでしたが、そこそこ悪くないんじゃないかな、という感じ。 そのまま続けて、3回目の経路へ。ぐーちゃん、これで今日は終わりにするから、ちょっとがんばってみようよ。 いやいや、今までの2回と比べて、馬の動きが断然いい。斜め手前変換もスパッと伸びるわけではないけどそれなりに歩度が伸びるし、手綱を伸ばした常歩のリズムもそんなに悪くない。 そして駈歩、左駈歩が伸びるじゃん! さっきまでの固い駈歩はなんだったんだ、というくらい気持ちいい駈歩。それに比べると右駈歩はイマイチという感じですが、それだってさっきよりは全然いい。 一番最後の、長蹄跡での中間駈歩は右手前だけど、「これで最後だから!」と言い聞かせ、跳ねてもいいという気持ちで拍車をわざと当てて隅角を回り(こういうときはなぜか跳ねないんだな…)、駈歩のまま中央線に入ってX点で停止。これがもう、楽しいくらいしっかり駈歩から停止をしてくれました。 「最後は馬がだいぶほぐれてたから、調子良かったね。何より、一度も恐竜にならなかったじゃん」と先生。グレイトのハミ受けにはかなりクセがあって、ちょっとでもハミの当たり方が違うと天井を向いてハミから逃げてしまうことを「恐竜になる」と言っているのですが、そういえば今日は1度もなかった。 そんなことよりも、とにかくこの馬が元気で、またいっしょに経路を踏めることが一番うれしかったんだけど。 レッスン終了後、足回りをいつもよりも念入りにみてみましたが、とくに熱ももっていないし、大丈夫そう。良かった良かった。 明日はいよいよ試合なので、倶楽部近くの宿に入って早めに就寝しました。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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