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(2006.2.19 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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今日は14時の予約で日の出へ。12時ごろに倶楽部に到着して配馬表を見ると、朝先生が忙しかったのか、13時までの分しか配馬が決まっていませんでした。
お昼の休憩時間にみんなでお昼を食べていると、先生たちが午後の配馬の相談をはじめました。最初わたしは「KYOKOさん外産馬でもいい?」と聞かれ、日の出で外産と言えば、アメリカ産クォーターのウィンダムしかいないわけで、「いいですよー、たまには外馬でも」と返事したのですが、配馬を進めるうちに都合がかわったようです。
O先生とN子先生が「グレイトを出そうか」と話していたあと、N子先生がわたしに「KYOKOさん、今日勇気持ってる?」と言います。「…いや、勇気はいつも持ってないですけど、バックガード(人間用の上半身プロテクター)は持ってます」「それでOK」ということで、久しぶりにグレイトに乗ることになりました。
今日は午前中にMさんがグーちゃんに乗っているのですが、N子先生に言わせると「Mさんは勇気がなくて前に出せなかったんだけど、ちゃんと前に出せばけっこういいはずだから」ということ。いや、わたしも勇気なんかないですってば。

13時半ごろ、グレイトの馬房へ。グーちゃんに乗るのは1ヵ月半ぶりだけど、わたしのことを忘れてないかな。無口をつけて馬房から連れ出し、馬繋場に繋いで馬装。馬装を終えてのんびりしていたら、レッスン開始時間になっていたので慌ててバックガードを着込んでメットを被り、グーちゃんを連れて馬場に出ます。
またがって歩かせてみると、まぁやっぱり固くて肩の出はコキンコキンしているんですが、全く動かないこともなさそう。指導のN子先生が順番を指示していて、わたしは最初アルフォンスの前に入るように言われたのですが、「あ、やっぱりグレイトは一番後ろ。グーちゃんは馬場がぼこぼこのところでどうせ遅くなるから」アルフォンスの後ろというのは屈辱的ですが、自分でも前に出せる自信がありません…。

レッスンが始まり、軽速歩の号令。速歩すら出そうな出なさそうな感じなので、思い切って一発鞭をくれると、軽く跳ねてからようやく速歩を始めました。跳ねてるヒマがあったら走れっつの。
でもさっき先生が言ったとおり、砂が深くて馬場がぬかるんでいるB点付近の蹄跡では、いちいち止まろうとしたり、跳ねたりします。まぁこいつの弱い肢にとっては、力のいる馬場がイヤなのは分かるけどね。
軽速歩と速歩で前に出していきますが、やっぱりショートカットしないとアルフォンスに追いつけない。「抑えるんじゃない。もう1ノッチ(手綱の目印)ぶん譲んな」わたしとしてはこれでも充分譲っているつもりなのですが、まだ足りんかなぁ。かと言って手綱をたるませてしまうと、ハミが変にかちゃかちゃ馬の口に当たってしまうだろうから、そこまでじゃないだろうけど。どうもちょうどいいところが感覚として掴めず、また「抑えるなって言ってるじゃん!」と先生に怒られる始末。

まずは1頭ずつ駈歩。左手前だとすぐ反対駈歩が出てしまったりするグーちゃんですが、今日はちゃんと正駈歩が出た。わたしが拍車を使ってしまったのか、発進の瞬間は軽く跳ねられましたが、今日はどんなに跳ねられてもサドルホルダーに頼らない決意です。サドルホルダーに頼ってハミをかち当てるほうが危ない、と自分に言い聞かせて、跳ねられても座骨でついていくことと、拳を下げることで対処。すると案外、跳ねが強くならないかも。サドルホルダー持ったほうが跳ねるよって先生が言ったのは本当だったな。
右手前の駈歩はけっこうスムーズに走れるのですが、馬場砂が深くて足をとられるE点付近では必ず止まりそうになったり、跳ねたりします。それでも駈歩自体はやっぱり柔らかくて乗りごこちがいい。

常歩から、「半減却のあと座骨を2節に」要するに、半減却と座骨だけで速歩を出せという号令なわけね。グレイトの場合は完全にそれだけで速歩が出るはずですが、ちょっと前の馬に釣られて出た速歩の感は否めません。
「A点から2湾曲、2湾曲目は反対速歩。ちょっとぐらい大げさに外向かせてもいいから、座骨の位置を変えるな」内方と外方が入れ替わる瞬間に半減却を使わず(これがもうクセになってて、うっかりすると使いそうになる)、反対姿勢に入ったら座骨を意識的に反対に乗せるようにして、内方の手綱を外方のテンションのまま張っておいたら、まぁさすがはグーちゃん、きっちり反対速歩をこなしてくれました。ほんとにこの馬は、こういうところが乗ってて楽しい。

先頭から「常歩から、半減却のあと座骨を3節」つまり駈歩の号令。右手前なんだから、ちゃんと走るはずなんだよね。しかも半減却と座骨だけで発進するなんて、このメンバーの中ではグレイトが最も上手なはず。どうにか駈歩発進して、よしよし、と思ったところが馬場の悪いB点。そこで足をとられたのか、グーちゃんがどどっとラッシュする感じになってしまいました。それでわたしも2歩ほど軽く座骨が浮いてしまい、ちゃんと座骨をつけておかなきゃ、と思った次の瞬間、ぽうんと体が宙に浮きました。
跳ねたか、と思うヒマもなく、すでに股の下に馬はおらず、体は馬の右肩あたりを飛んでいる。あ、わたし落ちるんだ。そうか、ここで手綱を離したらいけないのか、とぐっと手綱を握った瞬間に右のお尻から背中にかけてどんと衝撃が。同時にグレイトのお腹の下が見え、飛節が見えたので、あぁこのまま引きずられたら危ないんだろうな、と手綱を離しました。

転がったまま1〜2秒、呆然としていたところに、隣の馬場から「手綱離すな」とI野先生の声。ちょっと背中を打ったところが苦しかったけど、離した手綱を掴むために膝立ちになると、グーちゃんはすでに立ち止まっています。手綱を掴んで立ち上がり、まわりを見渡して「落ちちゃった〜」とちょっと照れ笑い。
すぐに飛んできたN子先生が「背中打ったんだろ? ちょっと乗りかわってやろうか。休んでな」とグレイトに乗ってくれたので、わたしは馬場の外へ。クラブハウス横のベンチに行くと、みんなが「大丈夫?」の次に言った言葉は「初めて落ちたの? おめでとー」って。まぁ、大したことないから言えるんだけどね。
我ながら、初めての落馬にしてはセオリー通り落ちたし(手綱を離さなければ、ちゃんと足から落ちる)、バックガードを着ていてホントに良かった。背中を打ったので一瞬息がつまったものの、バックガードのおかげで筋も骨もなんともなさそう。砂の深いところで落ちたのも幸いしました。

残り時間15分ほど、先生に乗ってもらったままレッスン時間終了。下馬した先生のところに行くと、「乗る?」と聞かれたので「はい、速歩くらいは」自分のためでもあるし。大きい馬場で常歩と速歩をしていたのですが、右のお尻を打っているので右手前はちょっと辛い。でもグレイトは右手前のほうが調子いいんだよな、困ったことに。
次のレッスンの人馬(特にグレイトの天敵ダンス)が出てきたので、小さい馬場に移動してしばらく速歩と常歩。常歩から停止をすると、くーっとバランスバックして、すばらしいハミ受けの姿勢で止まってくれました。動かしているときは絶対この姿勢にできないのに、停止だけはホントに素敵だわ。
下馬すると頭をこすりつけてきたので、そのまま手綱を持たずに歩き出してみたら、わたしの腕に鼻をくっつけたままあとをついてきました。くそぅ、落っことされてもかわいいよ、こいつは。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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