←299鞍目 300鞍目・ひさびさ調馬索レッスン
(2005.12.17 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
301鞍目→
今日は午後から関東装蹄会の講習会に出席する予定なので、午前中に1鞍だけ乗ったら急いで帰らなければいけません。で、11時からの予約ですが、倶楽部に到着して配馬表を見ると、今日もグレイト。グーちゃんはすでに馬場でCちゃんが調馬索で回してくれています。いやー、助かっちゃうなぁ。しかもそのまま下乗りしてくれると言うので、わたしの鞍を着けて馬場へ送り出しました。
グレイトは3日前に装蹄したばかりだそうですが、こいつってなぜか装蹄の直後はかえって動きが鈍くなる。Cちゃん自身も跛行しているせいか、あんまり駈歩はやらせていないみたい。

10時50分ごろ、いつでも乗れるようにして待機していると、Cちゃんが下馬したので乗り代わります。今日は手綱を最初からきちんと持って、常歩からハミ受けを狙っていきますが、なんか逃げられ気味。
すると「常歩なんかいつまでもだらだらやってないで、今速歩やるの!」と、N子先生より怖いCちゃん(笑)。でも確かに、さっきまで動かしてもらってるから、常歩でほぐす必要もないのか。
「どんどん前に出すの! 3センチの拍車使ったんだから、ちょっとくらい拍車当てても跳ねないよ!」と言われ、レッスン開始前から息切れ気味になりつつ、速歩で前へ。前に出さなきゃ、ハミ受けもへったくれもないもんね。

この時間は4頭部班で、わたしはいつものように最後尾へ。指導は久しぶりのO先生です。軽速歩で動かしていくと、下乗りの効果と、前に馬がいるせいもあって、かなりさくさく動いてくれる。
でも左手前だと、鏡側の長蹄跡でどうしても内側に入ってきてしまいます。前の馬に追いつけないんだったらそれでショートカットになるけど、今日の調子だとむしろ前の馬に並びかけてしまうくらい。内方脚と座骨で必死に蹄跡に戻しているつもりですが、うまくいくときといかないときがあります。同じ左手前でも、他の部分では全然内側に入ってくる感じはないのに、この蹄跡だけ。ここらへんは地面が凍結していて固いから、踏みたくないのかもしれないけど。
「馬は手綱では矯正できないよ。馬場をやってる人は分かると思うけど、例えばF点から斜めに手前を換えようとするときは、回転する前に頭の中でFH間に直線を引いて、それから座骨と脚で線上に誘導するよね。それをしないで、線に入ってから真っ直ぐ歩かせようと思うと、つい手綱で誘導してしまうし、すると余計に真っ直ぐ歩かない」

軽速歩と速歩でだいぶ動かしたあと、先頭から1頭ずつ駈歩の号令。自分の番が来たので、常歩から駈歩発進しますが、だらだらと速歩が出てしまったのでいったん止めてやり直し(このパターン多いなぁ。駈歩発進ヘタクソだな、わたし)。
やり直したら、ちょっとわたしの焦りが出たらしく跳ねられそうになりましたが、今日はサドルホルダーを持たずに持ちこたえるのだ。すると立て続けに跳ねられることはなく、そのまま駈歩に持ち込むことができました。でも推進が足りなかったらしくて、途中で4節の駈歩だか跛行した速歩だか分からなくなってきちゃった。いや、もう速歩に落ちてるな。
右手前でこれだったので、グーちゃんの苦手な左手前ではなんだか出たんだか出ないんだか分からないような駈歩でした。ひでぇ。

レッスン時間が残り10分くらいになったとき、O先生が休憩中のN子先生に「悪い、10分だけ交代して見てくれる」と言っていたので、なにか用事でもあって抜けるのかと思いきや、調馬索と追い鞭を持って馬場の中に戻ってきました。「グレイトだけこっちに来て」って、もしかしてわたしだけ調馬索で見てもらえるの? ラッキー。
先生が追い鞭を持って、「とにかく自分のバランスだけ気にしていればいいから。そこで気にして欲しいのは、背中がしなやかすぎることなんだよね」「しなやかすぎる?」「そう、女性はどうしてもそうなりやすいんだけど」もしかして腰が入ってるってことかな。ここですか? と、自分の腰を叩いてみせると、「そう、そこをもっと真っ直ぐにして欲しいんだな」自分では腰をゆるめて乗っているつもりだったけど、まだまだだったか。

「速歩で、どんどん歩度を伸ばしていくから、頑張ってついてきて。もしかすると跳ねるかもしれないから、いつでもサドルホルダー持てる準備はしておいて」「大丈夫、それ得意です」でも持たないつもりではいるけど。
先生が追い鞭を使い始めると、わたしも長鞭を持っていたのでグーちゃんが少し不穏な動きをしました。わたしが集中できないので、とりあえず鞭は捨てとくか。
歩度が伸び始めると、部班では全然鐙が外れることはなかったのに、調馬索だと急に外しちゃったのは我ながらどういうことだ。だいたい鐙が外れる原因は膝が上がっちゃうせいだと思うけど、調馬索なら逆に膝が上がらないようなもんだけど。「それで鐙が外れるようなら、やっぱりちょっと鐙が長めなんだよ」やっぱり見栄張りすぎですか…。

速歩をどんどん伸ばしていくと、馬が駈歩になりました。けっこう乗りやすい駈歩だったので、先生が出してくれたのかなと思ったのですが「まだ速歩で」と言われたところをみると馬が駈歩に逃げただけらしい。座骨でついていくのをやめて、自分の動きを速歩にすると、すぐ速歩になりました。こういうところはさすがだなぁ。
ときどき駈歩に逃げたがるグーちゃんを無視して、ひたすら速歩。先生に追い鞭で伸ばしてもらっているので、ふだん自分で動かすときよりかなりスピードも速いけど、今は先生と馬を信じて腹をくくるべきところだ。
ようやく、「よし、じゃあ常歩から駈歩しよう。今調馬索はほとんど作用させてないから、自分で座骨使わないと出ないよ」と言われ、駈歩発進。あまりにもスムーズに発進したので、作用させてないとは言っても先生が持ってるというだけで何がしかの効果はあったんでしょうね。
「今ちゃんとハミを受けてるから、何より乗り心地が違うよね」と先生が言うとおり、どれだけでも乗っていたいような滑らかな駈歩。

速歩に落としてハミ受けを維持できたのはいいのですが、だんだん巻き込んできてしまいました。「これだとだいぶ巻き込んじゃってるよね、頭上げてるよりははるかにいいけど。さて問題です。巻き込んでしまうと、馬はある動きができなくなります。何だと思う?」えーと、えーと、巻き込むと首の下側の筋肉が使えなくなるから、どこが影響を受けるかと言うと…「分かった、肩が出なくなるんだ」「正解。去年の講習会でA先生が言ってたよね。でも巻き込んだのは簡単に矯正できるよ。もっと脚をぐっ、ぐっと使って前に出す。もう追い鞭使ってないから、自分で出さないと直らないよ。推進、推進」。

「ここで巻き乗りするよ。速歩でついてきて」と言いつつ、先生が少しずつ調馬索を短くしていき、しまいには先生との距離が1mもないくらいになりました。そこでちょっと常歩に落としてしまったのですが、「速歩だよ」と言われ、速歩に戻して動かします。ペースが一定したところで、もう一度巻き乗り。巻き乗りの中で先生が何かやってるなー、と思ったら、調馬索が外れていました。なるほど、調馬索を外したことを馬に気づかせないようにして維持しろってことなのか。まるで自転車の補助輪を外すときの子どもみたいなもんですね。
必死でハミの感触を動かさないようにして、そのまま巻き乗りを少しずつ開いていきます。この際だから、ちゃんと20m輪乗りのラインをとってみよう。ふと馬の鼻先でチャリッ、チャリッと規則的な小さい音がするのに気が付きました。体勢を崩さないようにして馬の鼻先をチラ見すると、鼻革にチェーンシャンクがついています。よく考えたら当たり前なんだけど、チェーンは鼻革につけたまま、チェーンと紐のジョイントを外しただけのようです。つまり馬はまだチェーンで鼻先を押さえられてるわけで、なるほどそれなら屈とうせざるを得ないわけだ。
ちょうどC点付近にいたので、C〜X間で輪乗り。あそこだ、と思うラインを正確に踏んでいくグーちゃん。ハミをきっちり受けてくれてると前に出すのが苦しいけど、今は完全にオートマになっていて、鞭も持っていないのに一定のペースで動いてくれました。くー、今のグーちゃんなら課目も踏めそう。

常歩に落として、手綱を伸ばして沈静。いやー、面白かった。今日はいろんな人のおかげでした、ほんと。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


←299鞍目 301鞍目→

乗馬日記トップへ / トップページへtop