←試合 | 282鞍目・ハミを受ける (2005.10.8 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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せっかくの3連休ですが、どうもこの3連休は天気がイマイチな感じです。とにかく乗れるだけ乗っておこうと、初日から11時の予約を入れてあります。 クラブに到着して配馬表を見ると、今日もいつものグレイト。ずーっと跛行に悩まされているグーちゃんは、昨日装蹄日だったはず。先週、試合から帰ってきてちょっと常歩だけ歩かせてみたのですが、そのときには調子がよさそうな感じだったので、蹄を打ち直せば調子が戻るんじゃないかという期待もあり、ちょっと楽しみ。 装備品を整えてから、グレイトの馬房へ。今日はわりと機嫌がいいらしく、馬房の扉ごしにじっとこっちを見ていたので、扉を開けて無口をかけ、馬房の外に連れ出します。ほんとに調子が悪いと、3歩もいかずに立ち止まったりしてしまうのですが、まぁわりと止まらずに馬繋場まで歩いてくれたので、これはちょっと期待が持てるかも。 馬繋場に繋いで、蹄の裏掘りから。装蹄で削ってもらったらしい蹄は、だいぶまともな形状に近づいてきたみたいです。四肢のプロテクターと、両前肢に踏みかけ防止のワンコをつけて、鞍をつけます。そこで前のレッスンが終了したらしく、前のレッスンの人馬が上がってきたので、すこし早めにグレイトを出すことにします。ここのところ馬場に出るのがイヤになっているらしいグレイト、馬場に出すのにも時間がかかるんだよね。 でも今日は案外あっさりと馬場に出てくれたグーちゃん。とにかく部班が始まるまでにほぐしておきたいので、跛行の気にならない右手前から常歩で輪乗りをします。 指導のN子先生が「大丈夫だと思うけど、あんまり乗りにくかったらO先生が乗ってくれるそうだから、いつでも言いな」ということ。でも前回のレッスンで乗ったときには常歩すらままならなかったような状態だったから、あれに比べればはるかにいいんじゃないかしら。 全部の人馬が揃ったので、隊列を組みます。グーちゃんは一番最後からついていけばいいかな、と思いきや、「グーちゃん、ロッキーの後ろね。ウィンダムの前」ということで、5頭部班の中の4番目に入りました。 左手前の常歩からすぐに軽速歩にします。出ないかなーと思いましたが、速歩への移行はまぁOK。でも跛行の影響で軽速歩のリズムが非常にとりにくいのと、左手前で内にささってくるのを内方脚で防ぐのが軽速歩だとやりにくいので、速歩にすることにしました。 部班は左手前からはじまることが多いのですが、今は左手前だと全然動かないグーちゃんにとっては辛いなぁ。長蹄跡ではまだ前の馬についてまともに走れるのですが、短蹄跡に出ようとすると内側に切れこみ、それを阻止しようとするともぐって跳ねようとします。跳ね方が前回より力強いので、それなりに張ってるんだろうけど、前に出たいのか出たくないのか、本人(馬)もよく分かっていない感じ。 2〜3歩続けざまに、シーソーみたいにばたついたり(でもサドルホルダー持たなかったからね!)、内に切れこんだりを10分ほど繰り返していると、N子先生が「どうしてもやりにくかったら、O先生に乗ってもらいな」と言います。どうしても乗れないってほどじゃないけど、単騎ならともかく部班だと迷惑かけちゃうし、さっさと先生に乗ってもらって動かしやすくしてもらったほうが建設的だな。ということで、O先生に乗り代わってもらいました。 馬場の外に出てしばらく見守っていると、O先生が部班の一番後ろについて動かしています。先生の腕をもってしても、隅角など小回りさせられそうになると駈歩を出そうとしてぱたぱたしています。きっと馬が駈歩のほうが楽なんだろう。 O先生はなかなか下馬する気配がなく、そのうち指導に立っているN子先生となにやら相談しています。しばらくして、乗馬のままわたしのところにやってくると「今日時間大丈夫だよね? 馬が固くてぜんぜんダメだから、この時間なかったことにして。午後にでも時間を改めて乗ってもらってもいいかな」ということで、この時間は先生がグーちゃんをほぐすのを見学する時間に変更。 O先生は11時50分までみっちり乗ってくれて、その後「ちょっと常歩だけ乗ってみて」と、5分ほど乗せてくれました。左手前だと「右のハミに全然乗っけられないですぅ」「そうだね、がんばって」でもさすがにわたしがさっき乗ったときよりも動かしやすかったし、ハミも受けそうな感じ。「午後にまたやってみようね」ということで、15時からO先生がマンツーマンで見てくれることになりました。 いったんグーちゃんを馬房に戻して昼飼いをあげ、自分も昼休み(何もしてないけど)。14時半くらいになって、N子先生から「出すのに時間かかりそうだから、早めに馬装しちゃえば」と言われ、再びグーちゃんの馬房へ。 いったん動かしてからインターバル入れると余計硬くなるんじゃなかったかなぁ、この子は。そう思いながら無口を着けて連れだすと、やっぱり3歩と歩かない。ちょっとずつだましだまし歩かせて、ようやく馬繋場にたどり着き、馬装をします。 思ったより簡単に馬装が終わってしまったので、そのまま馬のそばで待機していると、14時のレッスンが終わったN子先生がやってきて「ちょっと早く出していいから、常歩でほぐしときなさい」ということ。小さい初心者馬場(左図でいうとトイレ側の区切り)で見てもらえる予定でしたが、そこではまだJRが引き馬をやっていたので、いったん大きい馬場のほうに出ることにします。大きい馬場ではCちゃんがウインダムの下乗りをしていたので、内蹄跡だけ使わせてもらうことにして常歩。 すぐに他の人馬が出てきて、初心者馬場も空いたようなのでそちらに移ります。しばらくは常歩で輪乗り。O先生が「ハミを受けさせるには、前に出すことが大事だけど、あえて常歩でハミ受けさせてみよう。まず常歩でがんばって前に出して」ということで、常歩で前に出します。 いやしかし難しいな。やっぱり前に出なくなってて、隅角や砂の深いところでいちいち止まろうとするので、鞭を入れるとびっくりする。びっくりしてる暇があったら歩いてちょうだい。 先生の指示でちょっと速歩をしようとしますが、なかなか出ません。速歩発進できなかったときの常歩はいい常歩なんだけどなぁ。どうにか速歩を出そうとして焦っていたら、隅角で跳ねる素振りをして駈歩っぽくなってしまったので、一瞬カチンと来たわたし、「駈歩したきゃすればっ!?」と追いそうになってしまったのですが、さすがにO先生がすぐそばを併走していたのでやめました。「座骨だよ。今のグレイトは座骨が全てと言ってもいいくらいだ」とにかく座骨で速歩のリズムをしつこく続けていると、速歩が出ました。今のは先生に出してもらったような感じもするけどなー。 結局速歩で動かしたのは4〜5周だけでした。 常歩で、馬のすぐ横について歩いていたO先生が「そのまま馬歩かせて」と言いながらグレイトのハミに直接指をかけ、ゆっくりいじると、すーっとグーちゃんの首が下がってきました。くそう。「とにかくハミ受けの感覚を体で覚えることが大事だから、いいかな? このまま維持するよ」と、先生が指を離します。するとやっぱり頭を上げてしまうのですが、外方拳を低めの位置で我慢して、内方拳を控えるようにすると、ちょっと顎を譲ってくる感じ。でもまた頭を上げそうになり、先生がハミを直接いじって、また離して、を繰り返します。 「じゃあちょっと実験してみようか。手綱を少し伸ばしてみて」と言われ、手綱を伸ばします。「それだと伸ばしすぎ、手綱をたるませないように、そうそう。で、学生がよくやるじゃない、これ」と、腰の両サイドのあたりで拳を抜き差しする動作をやってみせる先生。「ああ、はいはい」「あれちょっとやってみて」。 軽く手綱に張りを持たせたまま、両方の拳を自分の腰(というか骨盤のあたりかな)で交互にぐにぐにと動かしていきます。と、グーちゃんがかくっと首をたれるような感じで顎を譲ってきました。「なんじゃこりゃあ!!」「ね、簡単でしょ。邪道だってことは忘れないでほしいけど、ハミ受けをつかむきっかけにはなるよ」もう一度頭を上げさせてから、同じように長めの手綱で抜き差ししてみると、やっぱり一瞬で顎を譲ってきました。簡単すぎて唖然。 それはあくまでも邪道で、いつもO先生が言うのは「方向だよ」ということ。「こればっかりは本を読んでも分からないし、自分で指や座骨の感覚を研ぎ澄まして体得してもらうしかないから、指導者としては辛いとこだけど。グレイトでそれが分かれば、アモンなんか一発だ」。先週HRCの試合で一瞬も受けさせられなかったアモンですが、O先生はその馬で指導者資格試験に合格しているので説得力があります(指導者レベルでハミ受けが完全にできていなければ、合格はおろか二次試験に進ませてもらえないことも有り得るらしいですから)。 先生がいつもハミ受けのジェスチャーをするときは、外方、内方、外方の3ステップに見える。外方に頼らせて、内方を控えて、もう一度外方を合わせるようなイメージ。1ステップ目で内方脚を外方ハミへ、というのが弱いのかなあ。この際、方向を意識するのをちょっとやめて、前に出すためだけに座骨を使ってみるか。するとだんだん、ハミを受けている時間が長くなってきました。 「そうそう、分かってきた。今何がよかったかと言うと、外方の拳がき甲のところで安定してるよね」グレイトがきっちりハミを受けて動くようになりました。でもハミを受けてしまうと、今度は前に出すのが苦しくなります。 「いま巻き込み気味だけど、受けてないよりははるかにいいよ。巻き込んでも減点にはなるけど、上向いちゃってると(=ハミから逃げていると)もっと減点でかいからね。1点でも点数を稼げるほうがいい。巻き込んでるのは脚で修正できる」今は前に出せてないからすぐ巻き込むってことだもんね。そこで脚を強めに圧迫すると、頭頚がすこし上がってきます。ちゃんと受けると跛行もあんまり気にならないし、いつもこの形で運動できたら、馬の負担も軽くなるかなぁ。 「じゃあ馬場の真ん中入って、停止」ということで、馬場の真ん中で脚を使って停止。肢の動きが止まってからもじーっと脚で圧迫し続けたら、ふーっと馬のバランスが後ろに移ってきました。この子の停止時のバランスバック、大好きなんだよなぁ。最近のグーちゃんはこれをやってくれなかったので、できるようになったということは少し復活しているということだと思います。 思わず首をたたいて褒めたら、ちょっとびっくりしてました(笑)。手綱を緩めると、首を曲げてこっちを向いてきたので、おでこをなでてやりました。かわいいなぁ、もう。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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