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(2005.9.24 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
試合→
3連休の中日、台風が近づいているということで朝方は雨が降っていました。でも予約してあるし、昨日は鞍とか長靴の手入れを中途半端で帰ってきてしまったし、グレイトの調子も気になるし、とりあえず日の出に向かうことに。
13時からの予約でしたが、10時ごろ着く電車のほうが乗り換えが楽なので、いつもと同じ時間に到着。そのときは雨は止んでいましたが、さすがにキャンセルが続出したらしく、配馬表はがらがら。13時からの回は相方とわたしだけだし、11時なんて誰もいません。
天気予報では午後から大雨ということだったので、それなら降っていない午前中のうちに乗ってしまおうか、とママさんやO先生に相談してみると、OKが出たので11時からに変更。馬はハイセイコーJRだったのですが、「グレイトは休馬? 昨日やりすぎちゃったかなぁ」と思わず口に出したのを聞き付けたママさんが「そんなことないと思うわよ、先生に相談してみましょう」と、わざわざO先生に交渉に行ってくれ、騎乗馬はグーちゃんに変更されました。(後でちらっと聞いたところによると、いつも跛行している馬にばっか乗せていたらかわいそうだから、気分転換にとJRを配馬してくれたのらしい…先生の親心を無にしてすみません)。

跛行を気にしているグーちゃん、昨日はあまりにも馬場に出すのに時間がかかったので、今日はすこし早めに馬装を始めます。馬房に入ると、やっぱりグーちゃんはイヤそうな顔をしていましたが、無口は素直にかけさせてくれます。
案の定、そこから馬繋場に連れていくまでがひと苦労。厩務員Oさんが「こいつ、今日は朝も出なかったんだよねー」と言いながら馬のお尻を押してくれて、ようやく馬繋場にたどり着きました。たった10mちょっとの距離なんですけどね。

蹄の裏掘り、ブラシかけをして馬装。前のレッスン時間が少々ずれこんでいて、11時10分のレッスン開始となりました。たぶんグレイトは馬場に歩いて出るのも時間がかかるだろうと思って、相方のチョコを先に出してもらい、そのあとから出ようとしました。
ところが、グーちゃんが全然歩きません。1歩歩いては立ち止まるので、トモに軽く鞭で触れて歩かせたのですが、それが効いたのも5歩程度。しまいには頭を高く上げて、完全に膠着してしまいました。無理に引っ張って出すのはわたしのスタイルではないし、気にしてないフリをして先に立って歩こうとしても、全然歩こうとしません。
その様子を馬場から見ていたO先生が、ついに見かねて来てくれました。O先生がなだめてもすかしても、やっぱり動こうとしないので、「しょうがない、乗って出すね」と、その場でまたがって巻き乗りをし、そのまま馬場へ向かいました。O先生が乗っても、馬場に出ようとするとわずかにイヤイヤをしている感じ。先生の腕を持ってしてもあんなだったら、わたしが乗ったら全然動かないかも…。

馬場の真ん中まで馬を出してもらって、乗り替わります。うわ、またがっただけでもグーちゃんの[動きたくない]オーラを感じるぞ。ふだんだと、またがられたら[ちょっと前に出ようかな? あ、まだか]って感じの雰囲気があるのですが。
この時間は、相方&チョコとわたし&グレイトの2騎だけなのですが、歩き出してみると肩を出すのにいちいち力を使っている感じで、これではとてもチョコの歩様についていけるわけがない。指導のO先生もそう判断したらしく、「グレイトは常歩でいいから、このあたりで輪乗りをして馬をほぐしてみて。ついていけそうだったらチョコについてきていいから」ということで、チョコが蹄跡で速歩を始めるのを尻目に、内蹄跡を使って小さめの輪乗り。

グレイトは右前肢の爪が蟻洞でボロボロなのですが、装蹄師の先生が特殊な蹄鉄を作ってくれたおかげで蹄骨への負担も減り、だいぶ歩くのが楽になっているはず。でも[痛い][歩きにくい]という意識があるグレイトは(頭が良すぎるのも考えものだな…)、馬房や馬繋場で立っているときに右前肢を浮かせているので、それで左肩の筋肉が硬直しちゃってるみたい。それって肩凝りのようなもんだから、動かしてほぐしてやるほうがいいわけです。
それにしても今日のグレイトは、全然肢が前に出ない。昨日の1鞍目はもう少しマシに動いてくれたんだけど、今日は鞭を使うと却って止まってしまったりします。「焦らなくていいから、輪乗りの開閉を両手前でやってみて」ということで、ときどき手前を換えながら輪乗りをつめたり、開いたりしてみます。左手前は少しマシなのですが、右手前はまっすぐ歩きもしない。まっすぐ歩くことができなければ、輪線に乗せることはもっとできないということを実感。

それでも右手前だったら、すこしチョコに引っ張ってもらって速歩にできるかと思い、チョコが右手前になるタイミングを待ちます。ところがチョコは、逆に右手前が苦手ときているので、なかなか右手前にならない。
やっと右手前になったので、鞭を使ってチョコの後ろにつけようとしました。ですが、速歩をしてくれたのはほんの1歩。それだけで、[あ、走るのイヤだった!]と思い出したかのように動くのをやめ、蹄跡にそっぽを向こうとします。
何度かチョコの後ろにつけようとしたのですが、後ろにつかされると走らなきゃいけないことが分かっちゃったんだろうなぁ。もう後ろにつこうともしなくなってしまいました。

30分ほどそんな感じで、常歩のまま格闘しっぱなし。そのうち、障害馬であるチョコ用に横木が出てきたので、いつまでもここでぐるぐるしてると邪魔になるなぁ。試合前の相方としては(いや、わたしも試合前だけど)、キャバレッティくらい跳びたいだろうし。
あらかじめO先生に、どうしても馬と折り合いがつかなかったら、初心者用の小さい馬場に移ってひとりで乗っててもいいと言われていたので、「先生、隣に出てもいいですか」「いいよー、こっちからちゃんと見ててあげる」ということで、小さい馬場に移動。
移動して、ちょっと速歩をしようと思ったのですが、やっぱり出ずじまい。それから、得意なはずの右手前ですらわがままをするようになってきました。ただ歩かせている分にはいいのですが、隅角で曲がらせようとすると反対方向にハミを引っ張って、肩からというより首から逃げようとします。外方脚で腰を押さえても、やっぱりやる。いつもはそういうことしない子だし、そこまでされるほど手綱引っ張ってないのに。

すこし雨がぱらついてきました。ふと見ると、外出中だったN子先生が帰ってきたようです。目が合ったのでちょっと照れ笑いしたら、「何やってんの?」「見てのとおりの体たらくです。速歩もできないの」「出せないの? なめられてんだよ、ビシッとやってみな」わたしとしては、けっこう鞭も使ったつもりなんだけど…。
しばらくして、私服からキュロットに着替えたN子先生が出てきました。「ちょっと貸してみな」「え、悪いからいいですよ、もうちょっと頑張る」だってN子先生、本当は今日は公休日だし、休日に働かせるのはいくらなんでもちょっと。
ひとりでどうにかしようと思ってもぞもぞやっていたら、N子先生がついに見かねたらしく、馬場に入ってきました。「いいから貸してみな、出してやるから」と近づいてきたので、下馬して乗り代わってもらいました。

N子先生ですら最初は重そうでしたが、それでもすぐに速歩、駈歩と出しています。さすが先生。「ほら、動くじゃん」「はい」速歩はあまりせず、駈歩多めなのは、馬があんまり速歩をやりたがらないのかな。
雨粒がすこし大きくなってきたころ、「ほら、乗んな」とN子先生が下馬しました。そろそろレッスン終了時間でしたが、常歩しかしていないので見逃してもらおう。乗ってすぐに右手前にし、鞭を使うと、苦しいながらも駈歩が出ました。いいや、駈歩がやりたいなら駈歩してろ。
それでも1周は続かず、速歩に落ちてしまいますが、すぐに鞭を使うと駈歩になります。座骨とふくらはぎを常に使い続けなければすぐ常歩に落ちるような駈歩で、続けるのはとても苦しい。馬も苦しいだろうけど。でもちょっとは動いてもらわないと。

相方とチョコは、もうレッスン終了して馬繋場に上がってしまったのですが、わたしは先生にいいと言われるまで走っていることにしました。馬場の外からO先生が見ていてくれたので、頑張って座骨を押し込みます。それでも、ちょっと気を抜くとすぐ4節の駈歩というか、後肢だけ速歩になってしまう。
そこで鞭をぽこんと入れたら、ちょっとだけですがグレイトが跳ねる素振りを見せました。「うるさいな、跳ねる元気があったら前に出ろ」と、N子先生のようなことを言いながら走らせている自分、ちょこっと熱くなってたかも。

時間も時間だし、雨も強くなってきたので、これで終了。グーちゃんを馬繋場に上げて拭いてやり、爪を消毒して馬房に戻しました。13時には大雨になってしまったので、やっぱり午前中に変更して正解でした。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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