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(2005.8.20 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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なんとなくもう1鞍乗りたくなって、16時にアルフォンスが空いていたのでO先生にお願いして乗せてもらうことにしました。アルフォンスはとことん重い馬だけど、わりとハミ受けもしやすいし、面白い馬なので。
アルフォンスはこれが午後最初のレッスンなので、馬房から連れ出して馬装をします。蹄の裏堀りをしてみると、左後肢の蹄鉄の釘が浮いてパカパカしていました。蹄鉄の釘はもともと、抜けないように先端を折り曲げてつぶしてあるものなので、抜こうにも引っかかって抜けそうにない。先生方を呼んで見てもらうと、とりあえずヤットコのようなものを使って釘を締め直してくれました。このあとアルフォンスは障害レッスンが入っているので、こんな蹄鉄ではちょっと不安が残るなぁ。爪もかなり伸びているし。装蹄のローテはオーナーが決めているらしいのですが、昨日の装蹄日にはやってもらえなかったのかしら。

馬装を終えて、少し早めでしたがアルフォンスを連れて馬場へ。いったん騎乗補助に出てきてくれた相方が、「踏み台いらないよねー」と言うので、まぁあまり体高の高くないアルだしと思って踏み台なしで乗ってみようと思ったのですが、やっぱり挫折。踏み台を使って騎乗し、相方に腹帯を締め直してもらいます。
他の人馬の準備が整うまで、常歩で歩かせて少しハミ受けもしておこう、と欲張ってみたのですが、今日のアルフォンスはずいぶん肩から逃げる。前に出ないのはいつものことだけど、肩から逃げることなんてこの子はめったにやらないんですが。
常歩のままだらだらやってたって逃げられっぱなしになると思い、ちょっと反則気味ですが、他の人馬の邪魔にならないところに出て速歩で輪乗りをしていることにしました。アルフォンスが得意なはずの左手前なのですが、それでもなーんとなく肩から逃げようとしている。なんだろうなぁ。

しばらくしてメンバーが揃ったので、常歩にして他の人馬のところに行きます。この時間は4頭部班で、私とアルは3番騎。指導はN子先生です。常歩でしばらく歩いたあと、速歩から軽速歩に移行。まぁ当然のように重いので、隅角や鏡の前の長蹄跡(ここは地面がぼこぼこしているうえ、砂が深いので走りにくいらしい)などでは鞭を使って気合いをつけます。
それでもN子先生に「ムチ!」と言われるので、軽速歩の立つタイミングごと(つまり2歩ごと)に鞭をくれます。これでちょっと前に出るかと思いきや、大して伸びないし。

先頭から1頭ずつ、1周だけ駈歩。ただでさえ常歩ではとんでもなく歩度が伸びない子なのに、前の馬が駈歩で出ていなくなってしまうと、ほとんど止まりかねない勢いです。まぁ膠着や後退をされないだけマシだけど。
自分の順番が来る直前に鞭を入れ、順番がきたところで駈歩発進。最初の1歩が出るまで、根気よく待ってあげないといけないアルフォンス。あーやっと出た。出たら出たで止まりそうなので、隅角ごとに鞭を入れていきます。
「はいそこで巻き乗り」と言われ、巻き乗りに入ります。内側は向いてくれたのですが、珍しく肩から逃げまくられ、おいおいこれじゃ輪乗りだって。今までこの子で巻き乗りを失敗したことはほとんどないので、ちょっとびっくり。なんでだろう? 午前中のJRのほうがよっぽどマシだったぞ。

反対手前でも、やっぱり巻き乗りがうまく巻けない。手綱が先行してるのかなぁ、アルフォンスならそれでも巻いてくれそうなものなんだけど。
「なんで外方の拳譲ってんの!!」え、わたし外方ゆずってる?「前に出したい気持ちは分かるけど、だからって外方前に出してどうする!」そうなんだ。そんな自覚全然なかったけど、先生が言うならそうなんだろう。
先生がX点付近に立ち、「もう一度巻き乗り、ここより小さく巻くんだよっ」と言います。これでもふくれちゃったら、先生をひいちゃうからシャレにならない。割と必死で外方拳を維持し、外方脚は大げさに引いて、とにかく直径10mに押さえることができました。

隊列を整えて速歩。「速歩のままで、全員静かに鐙を脱いで」きたっ、スポ根モード。鐙を脱いでみたはいいものの、かなりアルフォンスの反動に負ける。ださいなーとは思いつつ、外方の拳で軽くサドルホルダーを持っておきます。
すると外方のハミを引っ張り過ぎてしまうので、少し手綱を伸ばし気味にしておきます。
体が反動に慣れて、ときどきはサドルホルダーを手離せるようになってきたころ、「はい、IさんとNさんとKYOKOさんだけ腿上げ〜」げっ。それはさすがに、サドルホルダーなしではできない。
太ももを鞍から上げて乗ること自体は、慣れるとそんなに大変なことでもないんだけど。というか、これをやると座骨だけで馬についていく練習になるなぁと実感できます。でもやっているうちに、自分鞍の後ろのほうに座っていることに気がつきました。いつもN子先生に、鞍の前のほうに座らないと鞍がつぶれるよ、と言われているので、前のほうに座り直さないと。試しに腿上げのまま、サドルホルダーを利用してぴょんと座骨を前に移動させてみました。できたけど、お尻歩きみたいで自分で笑ってしまった。

輪乗りで全員揃っての駈歩のあと、軽速歩で少しずつ手綱を伸ばす指示。アルフォンスは何をしてもどこにも行かない馬なので、たら〜っと手綱を伸ばしてしまっても普通に走っています。でも隅角を思いっきりショートカットされてしまうのは、完全に馬なりなんだな。ふだん、自分がいかに手綱で馬を動かそうとしているかってことだ。
いったん常歩にしてから、順次駈歩の号令。発進するまえに手綱を持ち直そうとしたら、「何持ち直してんのー。そのまま駈歩」と声がかかります。あ、そういうことですか。手綱の繋ぎ目だけ持って、たらんと伸ばしたまま駈歩発進。前の馬が駈歩になっていたせいもあるだろうけど、簡単に駈歩が出ました。でもやっぱり重いので、ときどきは鞭を振るいながら。
しばらく駈けて、手綱を伸ばした状態で常歩、停止。さすがアル、止まるのだけは上手い(笑)。

馬場中央に馬を並べて停止し、レッスン終了の挨拶。馬の首を愛撫するついでに、そのまま首の上に伏せてだら〜っとしていたら、N子先生が近づいてきて「だいたいさ、なんでこの拳は前に出るの!」と言いながら、持っていた鞭の柄でわたしの手首をたたきました。「いて〜! 先生そこ痛いんだけど」「痛くてもいい。次ちゃんとやんなかったらもっと痛くするよっ」「いやあの、そこちょうど打ち身してるとこなの…」別にたたかれてもいいんだけど、前日コピー機にぶつけて青アザ作ったところにちょうどヒットするんだもん(ちなみにアザは長袖で隠れていたので、狙ったわけじゃなく偶然です)。

このあと、アルフォンスは相方が障害で使うので任せたあと、わたしは馬繋場でくらくらっときて座り込んでしまいました。
これは熱中症の初期症状だなと思って、しばらく座って休んでからクラブハウスに移動。水分をたっぷり取り、おでこに冷えピタを貼って横になっていたのですが、翌日は鋭い頭痛と全身発疹で起き上がれませんでした。発疹も熱中症の症状のひとつらしいです。夏の騎乗はくれぐれも熱中症にお気を付けて。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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