←259鞍目 | 260鞍目・痩せても枯れても (2005.6.18 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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![]() ロゼッタに乗るのは、今日でなんと52回目。 |
さて本日2鞍目、15時からのお相手はロゼッタ。今日は私が乗る1鞍しかお仕事が入っていないので、14時すぎに彼の馬房へ向かいます。年齢的なこともあり、夏が近づくにつれて体力の限界も近づき、そろそろ乗馬を引退する日も遠くないであろうロゼッタ。最近、彼を配馬されるときは毎回、これが最後というつもりで精一杯乗るようにしています。 この日もたまたま、私の騎乗には思い切りが足りないという話をN子先生としていて、「じゃあ今日は2鞍目は思い切って乗るから」「馬は?」「ロゼ。あいつだったら遠慮なく乗れるもん」という会話があったのでした。 15時からの騎乗なのですが、馬装に手がかからないロゼッタなので、15分前には余裕で馬装完了。前のレッスンが14時50分に終了したとき、馬繋場がいっぱいで馬場から上がってくる馬たちの入れる場所がなかったので、馬繋場を空けるために早めにロゼを馬場に出すことにします。 ロゼッタを連れて馬場に出ると、会員Nさんが補助に出てきてくれたので騎乗。とりあえず常歩で蹄跡に出てみると、先週乗ったときよりは重いみたい。あれから1週間誰も乗ってないということだから、もう少し張っててもよさそうなもんだけど。 この時間は4頭部班。指導のN子先生からダンス、ジュンヨー、ロゼッタ、アルフォンスの順を指示されたので、巻き乗りしたりして3番目に入ります。 私の前の2頭はわりと前進気勢のある子たちなので、常歩でついていくのは大変。鞭をばちばち使って前に出していきます。すぐに速歩から軽速歩の号令がかかり、速歩発進。鏡の前の長蹄跡は地面がぼこぼこしているうえに砂が深く、足をとられやすいので、さっきのグレイトと同じように内蹄跡を回すことにしました(グーちゃんは爪が弱いからだけど、ロゼは年寄りだからという理由)。 軽速歩にして、立つタイミングに合わせてばんばん鞭を使っていくと、割と前に出るようになってきました。このくらい出てくれたら、あとは少し外方のハミを持ってやれば簡単に顎を譲ってくる馬です。 しばらく軽速歩と速歩で前に出してから、1頭ずつ駈歩。前の馬の駈歩が終わったところを見計らって、いったん鞭を強めに入れて気合いをつけます。そこでちょうど「はい次ロゼッタ、駈歩」と言われたので、駈歩発進。さすがに発進は簡単に出るのですが、隅角では鞭を使っていかないと前に出せません。 「はいそこで、10mの巻き乗り」で、半減却を使って巻き乗りに入ります。巻き乗りに入ること自体は苦労しないのですが、どうしても勢いが殺されてしまうので、拍車と鞭を使いつつ巻き乗り。あーよかった、速歩に落ちなくて。 左右の駈歩をそれぞれやって、ふたたび速歩。いったん駈歩をやったあとは前に出しやすくなり、ロゼッタのくせに、前のジュンヨーに追いつきすぎないように隅角を深く回ったり、速歩を詰めたりしなければいけないくらい。 ほとんど馬場を踏むのと同じ気持ちで、短蹄跡はつめる、隅角はきっちり深く踏ませる、長蹄跡は脚と鞭でがんがん伸ばす、というようなことをしていたら、ロゼの動きもだんだん馬場っぽくなってきました。そうなると痩せても枯れても馬場馬、斜め手前変換の線上も鞭一発できちんと伸びていきます。半巻きの帰りの斜め横足も、鞭を使ったものの中間速歩くらいの歩度が出たので、これくらいの勢いがあるとやりやすい。 しかも何度もやっていると馬が自発的に伸びるようになり、何度めかの斜め手前変換では「馬の爪先がぴっぴっと前に振りだされて、ちょっと伸長速歩っぽかった」と、馬場の外から見ていた相方が言ったくらいです。 「鐙を脱いでー。自信がない人はサドルホルダー持っていい」という指示でしたが、さっきグレイトで大丈夫だったものがロゼッタでできないってこともないだろうと、サドルホルダーなしで鐙上げの速歩。でも鐙を脱いで速歩していると、鐙が勝手に足に入ってくるんですけどぉ。 常歩に落とし、「そのまま先頭からひとりづつ駈歩。鐙履いてもいいけど、履いた人は手綱を伸ばして駈歩するんだからね」またN子先生ったら、究極の選択を…。今乗ってるのがアルフォンスやJRだったら手綱を伸ばした駈歩にするけど、ただでさえのめりがちなロゼッタで手綱を伸ばした駈歩なんてしたら、前躯に荷重しすぎちゃってつまづくこと請けあい。それだったら鐙上げで駈歩するほうがなんぼかマシだ。 そんなわけで自分の番、鐙上げの駈歩。何しろ勝手知った仲なので、駈歩発進は簡単。鐙が勝手に足に入ってきちゃうことを除けば(これって鞍が自分になじんできたからかも)、スムーズに1周できました。 速歩の輪乗りから、順次駈歩。私はどうにも速歩から駈歩への移行がヘタクソで、今日もなんだかうまくいかない。前の2頭はとっくに駈歩になってるのに、「KYOKOさんは何やってるのっ! 出せっ!」仕方ないので、鞭で発進(いや、そんなやり方はぜんぜん正しくないんだけど)。 駈歩しながらも、隅角ごとに鞭を使いながら前へ。すげーや、ロゼッタのくせにちゃんとジュンヨーから離されずに走ってるよ。輪乗りの中で各個に巻き乗り、これはちょっとしんどい。でも輪乗りを開いて蹄跡へ出ると、隅角もきちんと踏み込むし、長蹄跡も彼なりに伸びている。いやー頑張るねぇ、ロゼ。 常歩から停止し、「1歩で軽速歩」1周程度でまた常歩、停止、軽速歩で発進を何度か繰り返し。その何度めか、速歩発進して軽速歩しようとしたときに、ロゼが前肢をバタンとつまづかせました。ちょうど軽速歩で立とうとしていたときだったので、拳を持っていかれてバランスを崩し、馬の首につかまりました。「大丈夫?」「はい、つまづいただけです」「じゃあすぐ出す」自分でもそのつもりだったので、すぐに速歩に移行。よく考えてみたら、ここも砂が深いところなので、馬が足をとられやすい場所だってことを考慮しないといけなかったな。 「列へ」で馬場中央で停止。「ロゼッタOK。ほんと停止だけは上手いよね、この馬」確かに、ちゃんと四肢を揃えてバランスバックして停止する馬は、この倶楽部には何頭もいない。 敬礼してからロゼを見下ろすと、首から肩から汗でぐっちょりで、芦毛がすっかりグレーになっていました。今日は湿度も高くて暑いけど、たった1鞍でここまでなるか。でも私としては「やりきった!」という達成感はある。もっとも私のほうも、下馬してから5分くらいぜぇぜぇ息を切らしたままでしたけど。 あまりにもびっちょりだったので、ロゼッタを洗ってやりました。手入れしていて気がついたのですが、どうも右目の視力が落ちているみたい。長いこと練習に付き合ってくれたロゼッタですが、彼との別れを受け入れる日はすぐそこまで来ています。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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