←試合 | 251鞍目・なだめてすかして (2005.5.15 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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今日は八王子乗馬倶楽部で相方が障害の試合に出たのですが、日の出乗馬倶楽部に帰ってきたあとに馬場レッスンを受けることにしました。だって昨日の試合が、あまりの体たらくだったんだもん。それと、知り合いから中古の馬場鞍を譲ってもらえることになったので、早く試し乗りがしたかったし。 日の出にいったん集合してから試合に行くので、朝集合したときに配馬表を見ると、ハイセイコーJRになっています。別に愛馬グレイトじゃなくても、JRだって運動会で青リボンを獲得したコンビなので全然かまわないんだけど、はじめて手に入れた馬場鞍を最初に乗せるのがお前かよ、っていう気持ちはあったりして(笑)。 八王子の試合が終わって、I野先生のお車で日の出に帰る途中に大雨になりました。徐行しなければいけないほどのどしゃぶりで、日の出に近づくにつれ弱まってはきたのですが、道端になにやら白くこまかいものが散っている。「なにあれ?」と相方に聞くと、「花びらが散ったんじゃないの」と返されたのですが、それはなんと大粒の雹。家々の屋根や庭が真っ白になるほど降ったらしい地域もあり、まるで雪国に来たよう。おいおい、今5月だよ? どうやら八王子〜日の出間の中間点が一番激しく降った場所だったらしく、日の出に着いたころには雨はほとんど上がり、雹も少ししか降っていませんでした。でも数時間前の様子を会員さんたちに聞くと、西のほうから雷と雹をはらんだ雲がしだいに迫ってくるさまは「まるで『インデペンデンス・ディ』か『ディープ・インパクト』みたいなパニック映画を見ているようだった」そうです。 大雨のせいで、レッスン時間が少し後ろに倒れたため、私のレッスンは16時半ごろに開始されることになりました。今日は3級を受けるkssqさんと一緒です。今日のパートナーJRは、直前の時間もレッスンに使っていたので、一度馬繋場にあげておいてもらってから鞍を乗せ替えます。 やがて馬場の設営も出来たようなので、JRを連れて馬場へ。待機馬場で騎乗し、フラットワークを始めます。なんと今日はこれで6鞍目になるJR、乗った瞬間から機嫌が悪そう。ちょっと強めに脚と鞭を使ってみたら、ますます機嫌が悪くなったみたいで、駈歩を出そうとすると地味に肩から逃げてしまいます。 さてどうするかな、ここで私がムキになってバチバチ叱り続けると、JRの場合はよけい意固地になって力で反抗し続けるだろうし、この巨体の力に私がかなうわけないんだよね。なだめる方向で行くか。 「どう、その鞍?」とN子先生、「やわらかいですねー」「そう、やわらかいから変な鞍ツボ作らないように、前に座んなさいね。自分でちょっと鞍の前のほうに座ってると思うくらいでちょうどいいから」と言われて前寄りに座ってみても、痛くないのが嬉しい。いい鞍だ。 「準備のできたほうから入ってー。どっち行く?」と言われ、とりあえずここは馬場練習の鞍数の多い私から行くのがスジだろうと思い、「じゃあ行きます」と名乗りをあげます。A点の外にはスペースがないので、C点側を開けてもらって入場することになりますが、入場しようと思ったそばからJRに反抗されるし。「すみません、やっぱりもうちょっと」「早くしな」もう1周してきてやっと入場し、蹄跡を回ってA点で回転。あ、しまった、ちょっとオーバーランかも。そういえば久しぶりに乗るから忘れてたけど、この馬小回りが利かないんだった。 よれよれよれっと中央線に入り、X点停止。敬礼して速歩発進しましたが、C点に向かう途中で常歩に落ちてしまいました。くそ。鞭を入れて速歩にし、隅角を回って斜め手前変換。線上で歩度を伸ばすところで、思わず「行くよ!」とJRに声をかけたら、N子先生に「行くよじゃなくて、鞭があるでしょう!」と怒られてしまいました(当たり前だ)。 隅角や湾曲、いちいち反抗的なJR。肩からというよりは、口からがーっと逃げようとする感じで、さぞ今のJRはイヤな顔してるんだろうな(あとで聞くと、やっぱりこのときのJRは歯をむいて目を見開いて、とんでもなく醜い顔をしていたとか)。 手綱を伸ばした常歩で斜め手前変換をするところで、よれよれと左に寄れていき、狙ったはずのH点からずいぶん手前から蹄跡に入ってしまいました。「その馬左に寄れるからね」そういえばそうだったなぁ、忘れてた。さっきの入場の時もそうだったっけ。 私の扶助に対して聞く耳持たない、という感じで、でも長蹄跡やC点からは前に出なきゃいけないということは分かっている(そりゃ去年の3級受験前も、運動会前にもあれだけ教えたからな…)ので、勢いだけは前に出ようとするのですが、それが中間速歩なのか駈歩なのかということは判断つかないらしい。C点から駈歩のところで、駈歩の扶助を無視する感じで、勢いで速歩は出るものの駈歩は出ない。聞けよ私のいうこと。 いったん回ってきてやり直し、2度目も失敗。これじゃダサいよ、お互い。次のやり直しで駈歩が出たものの、輪乗りがでかくなっちゃった。しかもいちいち首をつっかけようとするので、走りにくいったらない。右手前の長蹄跡、F点の手前にちょっと馬場がでこぼこしているところがあり、そこにかかるとハミが当たってしまうらしく、余計にJRがハミを前に持って行こうとする。隅角の手前で持って行かれてしまうので、私も曲げることだけでいっぱいいっぱいで、隅角を踏むどころではなくなってしまいます。 「指だけで握らないから、手で握ってるからそうなるの! 指で握ってみなさい! 指の次が手、肘もあるでしょ!!」ものすごく深いことを言われたような気がするが、イメージとしてはわかったような気がする。 まぁ何とか回ってはこられたものの、隅角はあってなきがごとしだし、肩から逃げられっぱなしだし、ダサいことこの上ない。kssqさんが経路を踏んでいる間、ちょっと関係修復のためにJRをリセットすることにしました。 手綱を伸ばした常歩で少し歩かせ、手綱を軽く持ってから常歩で輪乗り。手綱を使わず、脚だけでだんだん輪乗りを詰める、開くをやっていると、JRが少し脚を意識してくれたよう。速歩で同じことをやり、肩から逃げずについてくれば、タイミングをみて首をたたいてほめてやります。さっきよりはだいぶ機嫌を直してくれたかしら。 kssqさんと交代して、ふたたび馬場の中へ。 さっき左に寄れたことを念頭に置いて、すこし右を狙いながら中央線へ。斜め手前変換で鞭を使うとそれなりに伸びたし、3湾曲もさっきほど逃げないけど、やっぱり首はつっかけられちゃうな。さっきのでリセットにならなかったか。以前こうやってつっかけられたときの対処法として、拳ごと少しだけ持って行かせておいて、上からふわっとかぶせるように戻すという方法をN子先生から習っているので、それを試してみるとその場では治まるのですが、すぐにまたつっかけようとする。 やっぱり1度目の駈歩に失敗したとき、N子先生が「手綱ちょっと伸ばしちゃいな」と言います。まぁJRなら手綱がちょっとくらい長いままでも駈歩できるし(方向転換が心配だが)、拳が固いなら伸ばしちゃったほうがマシか。手綱がたるむかたるまないかくらいに長くして、駈歩発進。今度は簡単に出たので、輪乗りのポイントを拾って蹄跡に入り、隅角はあまり拾えなかったけど長蹄跡へ。やっぱりさっきと同じで、F点手雨のでこぼこでちょっとかーっとなるらしく、どたどたっと前に出てしまったのを控えようとしたら、控えすぎて速歩に。速歩のまま次のポイントまで行ってしまいました。 2度目の左手前の駈歩でも同じように、長蹄跡で伸ばしたあとに控えすぎ、速歩に落ちてしまいましたが、「そこでちゃんと駈歩に戻す!」というN子先生の怒鳴り声と同時に、気合いで(というより拍車で)どうにか駈歩に戻しました。 最後の速歩半巻きがどうしても大きくなることを思い出したので、早め早めに巻いて中央線へ入り、停止。さっきほど首つっかけられなかったし、反抗もたいしたことはなかったけど、まだちょっと怒り気味なJR。kssqさんと交代して待機馬場に戻り、さっきと同じやり方でJRをリセットします。 3回目、本日最後の経路へ。これで最後だから、今回はきちんと半減却を使って丁寧に経路を回ろう。「次のポイントを見るのが遅い! 次の次のポイントを見ていかないと、半減却間に合わないよっ」あ、なるほど。自分の行くラインの先と先につねに視線をやっているように気をつけて乗ります。 前の2回よりはJRが怒り狂ってないし(たぶんさっきほど醜い顔もしてないはず)、まぁまぁ隅角も踏めている。JRで踏んだにしては、なんとかまとめられたのではないかな。 踏み終わって敬礼すると、N子先生が「今みたいにね、ちゃんと次の次のポイントまで見るようにしなさい」「先生、隅角も勘定に入れていいですか?」「そう、それを入れて次の次。3級はとにかく回ってくりゃ合格させてくれるけど、2課目は点数を取りにいくんだから、そうやって乗らないと点数出ないよ」 最後に待機馬場で生理委運動として、手綱を伸ばした常歩で八の字乗り。輪乗りを換えるときに半減却、座骨を真っ直ぐにして半減却、座骨の内方と外方を入れ替える、という手順を踏んでいたら、手綱を使わなくてもほぼ正確に八の字乗りをこなしてくれました。なんだ、やりゃできるんじゃん。 今日のJRはよく頑張ったので、首すじやき甲の下あたりを濡れタオルでよくふいてやると、大あくびしてました。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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