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せっかくの3連休だし、試合も終わったし、ということで今日は気分転換企画。神奈川にあるサンヨーガーデンへ、日の出会員の友達とビジターで行くことにしました。相方はNさんの車へ、私はSさんの車にそれぞれ乗り込み、4人でサンヨーへ。余談ですがこの時の私、前日(っていうかほとんど当日の朝)の酒が残っていて、ちょっと気持ち悪かった…(笑)。 カーナビ上でサンヨーがあるはずの位置に到着すると、「サンヨーガーデン」と書かれた看板が。じゃあその付近に入り口があるだろうと思って車を進めると、看板の周りには道がない…。どうも付近が工事中だったため、看板の位置も移動したのではないかと。少し戻って道を見つけ、今度は「この奥」という看板を見つけました。 順路に従って入っていくと、「この先乗馬クラブなので、徐行してください」という看板。ふと見ると、道路の上がすぐ馬場でした。へぇ。20台くらい入れそうな駐車場に車を止め、サンヨーガーデンの中に入ります。 まずはクラブハウスで受付。フロントがきちんとあるし、2階には自由に使えるラウンジ兼観覧席まで。やっぱうちみたいな弱小クラブとは趣が違うなぁ。 どこでもそうだと思いますが、騎乗申し込みカードのようなものを書かされます。来ようと思ったきっかけや経験の有無などを書く欄があったので、打ち合わせどおりに鞍数はサバを呼んで180鞍(すみません、嘘ついて。だってうちのI野先生がそうしろって言うんだもん)。 でも「経験者のかたは、現在どこを直したいと思っていますか?」という設問には、4人とも思わず考え込んでしまいました。考えた挙句、私が書いたのは「騎座を安定したい、脚が弱い」。本当に今の自分の課題だと思っているのですが、あとでSさんには「騎座なんてそんなカシコそーな書き方しちゃったら、すごく乗れる人だと思われるんじゃないの」うーん、それはそうだったかも。 しばらくして、フロントの方が「時間になったらまたお呼びしますけれど、乗る馬をお知らせしておきますね」と、各自乗る馬を教えてくれました。2人ずつ乗ることになっていますが、先攻はSさん&アンディ、私&チコリ。後攻はNさん&アンディ、相方&パセリでした。「こちらのファイルで探してみてください」と渡してくれたファイルには、馬の紹介が写真つきで書いてありました(内容はサンヨーさんのHPにあるものとほぼ同じですが、ファイルのほうは手書きなのでいい感じ)。 チコリはと見ると、サラ系とあるだけで血統などは不明なようですが、「Bクラスでは上位の練習馬」というようなことが書いてあります。「Bクラスってなんだろう?」「なんだろうね、今日入れられる部班がBクラスなのかな?」 NさんとSさんが交代で乗る馬、アンディの紹介文は「牛のような〜」。日の出でも「ウシ」と呼ばれるウィンダムを愛馬とするNさんにそんな馬が当たるなんて、「さすがNさん、引きが強いね〜!!」とみんなで大爆笑。 予約時間の14時半よりだいぶ早めに到着したので、クラブハウスの外に出てミニチュアポニーをかまったり(かわいい! 連れて帰りたかった)、馬場の騎乗を眺めたりして過ごしました。 どうしようかなと思ったけど、とりあえず拍車をつけて、長鞭を持つことに。いらない馬なら、指導員が外せって言ってくれるだろう。 騎乗時間になったので、クラブハウスの入り口近くで待っていると、先にSさんの乗るアンディが引き出されてきました。日の出ではいつも、馬場に馬を引き出してから馬場内で騎乗しますが、ここでは馬繋場を出てすぐの場所で騎乗し、騎乗したまま馬場まで歩かせるみたいです(というか、普通こっちのほうが多いですよね。日の出の場合、馬場に出る前に急坂があるのでやらないだけだと思います)。 Sさんの騎乗後、私の乗る馬も引き出されてきました。うげっ、拍車の当たる位置が10センチ四方くらいにわたってハゲてる。ってことはこの馬、みんな相当拍車を使うのかしら? そんなに重いのかしら? それと、ここの馬は(クラスにもよるかもしれないけど)基本的にシャンポンをつけるみたい。私としてはそういう器具がないほうが好きだけど、もしかしてすっごくハミ受け悪かったら困るな。でもシャンポンは腹帯に通しただけで、ハミには装着されませんでした。 踏み台を持ってきてもらったので騎乗し、指導員に誘導されて馬場に出るSさんの後ろについて、馬場へ降ります。 誘導された馬場は20m四方ほどの角馬場で、まだ私達のほかには人馬はいませんでした。「常歩で歩いててください」ということなので、最初Sさんの後ろについて歩こうとしましたが、さっきからアンディずっと耳を伏せぎみにして怒ってる。もしかして背後につかれるのがイヤな馬なのかな、と思ってSさんの前に出ることにしました。 先頭に出てみると、シャンポンがなくても頭を上げることはないし、ちゃんと脚を使えば前にも出る。別に拍車刺す必要ないじゃん、この馬。 それにしてもサンヨーさんの馬場は、細かい砂をプレスしたような感じで、けっこう固い。蹄跡を歩かせていると、蹄がぽこぽこ鳴るくらい。砂粒が粗く、砂浜を歩いているような深さの日の出の馬場に比べると、とても固く感じます(余談だけど、私はときどき初心者さんの補助で、追い鞭持って馬場を走ったりするのですが、その後はかなり足がだるいです。先生ってほんとに大変…)。 この角馬場はきっちり蹄跡が円形についているので、「ちょっと隅角に出してみようか?」とSさんに言うと、「やってみれば? やんないと思うけど」という返事。まぁやらせてみようではないか、と脚で外に押し出してみると、意外とあっさり隅角に踏み込みました。先頭だからかな? 何もしなければ絶対蹄跡を守るようだけど、別に頑固な馬じゃないみたい。(Sさんがやってみたところ、指導員さんに「外によれないで」と注意されたそうですが…。) そうするうちに、馬場に他の人馬も入ってきました。私達以外はおそらく全員が会員の方で、私達を含めて6頭部班になります。もともと先頭で歩いていたのですが、なんだか後ろにつかれてしまったので、なし崩しに先頭で部班レッスン開始。 「では軽速歩しましょう」という指導員さんの号令で、速歩発進。あら、これも別に重くないじゃないの。周りを見ると拍車をつけていない人がほとんどなので、馬が拍車に慣れてないせいなのかな? それにしては、拍車に対する反応はニブいし、何しろこのこの拍車ハゲ(拍車傷、というほどではないので)。 チコリは頭を上げはしないけど、ハミを受けているという感じではないので、ほとんど無意識に外方の拳を強めにし、内方を軽く控え手綱にしてハミを受けさせようとしました。すると指導員さんが「外方引っ張らないで、内方を引いて」と言います。え、引っ張るなって言われるほど外方引っ張ってないし、内方はむしろ譲るものじゃないの? と混乱しましたが、しばらくして気がつきました。馬のつくり方が違うんだ。 日の出の馬はおおむね、外方はこっちだよ、と教えてやってから内方を合わせる、という順序で動かすようにつくられています。でもたぶんこの馬は、外方を意識させるようにはつくられていないんでしょうね。 指導員さんの号令で速歩に落とします。・・・何これ、全然座れない!! こんなに座れないことなんて、初心者のころ以来っていうくらい、体ごと宙に放り出される感じ。最近反動のやわらかいグレイトやチョコしか乗っていないので、もしかして私座れなくなっちゃったか、と不安になったくらい。普段馬場を踏んでるくせに、これで落ちたらダサいので、外方の拳だけサドルホルダーに引っ掛け、それに頼って腰を落ち着けます。それでも騎座なんてどこへやら、という感じ。 蹄跡の地面が固いせいで反動も固いのかな、と思ってちょっと隅角で外に押し出してみますが、蹄跡を外れたところで大して変わらない。これは私が今まで出会った馬の中で、最大級に反動が固いかも。反動が高いというよりは、固い。日の出ではモンブランあたりが「座りにくい馬」とされていますが、とてもその比じゃない。ララミー牧場のベルの反動も辛かったけど、ここまで固くなかったし。すごいなぁ、こんな固い馬が世の中にいたんだ。 心中ひそかにパニックを起こしていたら、すぐ軽速歩の号令が出ました。あーよかった。 軽速歩でけっこう頑張って動かしていたからか、最後尾に追いついてしまいました。こんなとき普段なら、内側から追い抜くか、巻き乗りして自分が最後尾に行ってしまうかするんだけど、初めて来たところで勝手にそういうことをするわけにもいかない。仕方がないので、速歩をつめてみることにします。馬の肩が出るほうの拳をかるーく握るとすこし詰まりますが、2頭前の馬がよく常歩に落ちてしまうので、結局前がつかえて常歩に落ちてしまいます。でもこっちまで常歩に落とすのもナンだし(日の出でそんなことをしたらN子先生に怒られる)、なんとか速歩をつめてつめて速歩のまま待たせ、2頭前の馬が速歩を出すまで待ってみたりします。 右手前で前半を軽速歩したあと、いったん手綱をリリースし、左手前へ。後半も前半と同じように軽速歩しました。 停止して、手綱を伸ばす指示。ああ、もうレッスン終わりかな、と思ったら、馬が勝手に馬場の外に鼻を向けて立ち止まりました。なんじゃこりゃ? すると「一人ずつ駈歩しますので、それぞれ邪魔にならないところにいてくださいね」という指導員さんの指示。こういうとき日の出だと馬場中央で待機するので、Sさんと「どうする? 馬場の中央にいたほうがいいよね」と言い合って馬場の中央に馬を向かわせようとすると、ほかの会員さんから「あ、ここにいたほうがいいです。いつもこうやって待つんで」と言われました。なるほど、それで分かった。最後に停止して手綱を伸ばすと、とにかく馬場の外を向いて待っていればいいと馬が知ってるんだな。 それにしても、馬場の内蹄跡で駈歩してるんだから、ここにいると馬の真後ろを他の馬が駈けていくのに、よくみんなイヤがらずにおとなしく待ってるなぁ。 駈歩が終わった人から一人ずつ馬場を出て行く仕組みのようですが、私の順番は一番最後になりました。待っている時間が寒い寒い。そしてようやく「お待たせしました」と、私の番。もう周りに馬はいないので、気兼ねなく駈歩できるので良かったとも言える。 「じゃあ駈歩、常歩からでも速歩からでもいいですから」ということで、速歩からの駈歩は苦手なので常歩からすることにします。駈歩発進しますが、速歩が出ちゃった。扶助が分かりにくかったか。いったん常歩に落としてから、再度駈歩発進。今度は馬に分かりやすいように、はっきり内方脚を強めに使って発進、よっしゃ出た。 出たけど、なんかカタンカタンした駈歩。もしかして4節の駈歩出ちゃったかな。対処法としては前に出すしかないと思ったので、ちょっとだけ拳を譲って騎座を使い、歩度を伸ばしてみることにします。あ、普通の駈歩になった。 輪乗りで数周して、「はい速歩。常歩でもいいですよ」と言われたので思わず半減却を使ったら、ばたっという感じで急に停止され、騎座が浮いてしまいました。わはは、だせーな私。「すみません、私この子で座れません」と指導員さんに言ったら、指導員さんも苦笑いして「反動高いですからね」だそうです。そうか、やっぱり反動高いのか。 そこでレッスン終了、騎乗したまま馬場を出て馬繋場の近くへ。そこで下馬しましたが、アスファルトの上で下馬するのに慣れていないので、地面に降りた瞬間に足の裏がじ〜〜ん(笑)。 ビジターなので馬の手入れはなく、そのまま馬を指導員さんに渡します。続けてNさんと相方が乗るので、Sさんとふたりで観覧席で見学。そう言えばそのとき、Sさんも「駈歩、最初外方で出そうとしたでしょ。ダメだよ、ここの馬外方で出すようにできてないから」と言っていました。「だよねー、ついクセで」。 全員騎乗が終わってからいったんクラブハウスに入ったら、フロントの人がコーヒーを入れてくれて、写真のようなビジターカードをくれました。その日自分が乗った馬のプリクラ(いや、PCでプリントアウトしたものみたいだけど)が貼ってあって、次回からの予約ナンバーが入っています。自分が乗った馬の写真は持っておきたいものだし、ビジターには嬉しいサービスですよね。 |
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![]() これが帰りにもらったビジターカード。 なんかすごく嬉しいですよね、こういうサービス |
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