←試合 | 237鞍目・新馬の乗り味 (2005.2.11 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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試合も終わったので、いつものように11時の部班予約で日の出へ。10時過ぎに倶楽部に到着、まぁ今日の騎乗馬もグレイトだろうけど、と思いながら配馬表を見ると…あれ〜、チョコちゃん? チョコちゃんは本名ショコラ、ほんの10日前にコスモと入れ替わりにやってきた新馬です。千葉のプロスパーホースマンアカデミーから購入した馬で、まだ8歳ながら、物見しないで落ち着いて動くということで、意外と早く練習に使えるかもという話は聞いていましたが、もう乗せてもらえるとは思わなかったな。 チョコが来てから乗り込んでいるO先生によると、トモの踏み込みがよく、口向きと背中がとっっても柔らかいんだとか。だから逆に、口を引っ張ったり背中をどんどんやる乗り方をするとすぐ壊れるかもしれません。「実はもう、調馬索で初心者さんは乗せたんだけど、乗れる人はまだ乗せてないから。ハミ受けの方向なんかはグレイトとちょっと似てるような感じだから、KYOKOさんで様子を見たい」ということだそうです。 障害はよく飛ぶそうですが、馬場的なことはあまり知らないそうで、「最初は調馬索で3種の歩様をやってみて、そのあとKYOKOさんフリーで乗ってみて」ということで、部班には入らずに、O先生のマンツーマンレッスンを受けることになりました。いやー、調馬索で回してもらうなんて何年ぶりだろ。今日の場合はチョコちゃんの様子見が目的だけど、ついでに私もじっくり基本やらせてもらおうっと。 「今日チョコちゃん誰が乗るの?」とN子先生、「私」「あっそう、KYOKOさんならOK」「なんで?」「無茶しないから」そりゃ確かに怖がりですからねぇ、私(笑)。 チョコちゃんの馬装は初めてなので、先生にいろいろ必要なものを聞いてそろえてから馬房へ。先週、相方と一緒に挨拶しに行ったら軽く威嚇してきたチョコちゃんですが、今日はいたっておとなしいもの。無口をかけようとしても別に顔をそむけることもなく、ちょっと途中で立ち止まったりはしましたが、引き手を引っ張らなくても素直に馬繋場に引かれていきます。 馬着を脱がせて蹄の裏掘りをし、ブラシかけ。特にうるさいところもないし、これだったらグレイトのほうがよっぽど扱いが大変なくらいだわ。…と思っていたら、「女の人だとおとなしいんですよねー、こいつ」と厩務のM田くん。「え、そうなの?」「男だと誰でも耳伏せますよ。なんか前のところで、女の人ばっかり担当してたらしいんですよね」なるほどねぇ、体も小さめでかわいいチョコちゃん、女性でも扱いやすそうだから担当を女性にしそうな気はするわ。 馬装を終えて、まだ時間があったのでクラブハウスで待機。O先生が「もうチョコ出してきていいよー」と言うので、チョコを連れて馬場へ。いつも使っている大きいほうの馬場ではなく、今日は初心者用の小さい馬場へ入ります。 踏み台を持ってくるのを忘れたので、鐙革を伸ばして踏み台なしで騎乗。チョコちゃんは背もあんまり高くないので、これはあまり苦にならない。鐙を合わせ、O先生が左手前で調馬索を装着して、「じゃあ、手綱ぜんぶりリースしちゃって、サドルホルダーだけにしようか。常歩からいくからね」ということで、手綱の繋ぎ目を軽く持つだけにして、サドルホルダーを持って常歩。 「先生、この子の常歩ってすっごくお尻を後ろから押される感じがしますね。トモが入ってくるのかな」「そうだね、自分で踏み込むからね。決して体格は大きくないけど、大きく歩いている感じがするでしょ」「はい、この常歩おもしろいです」歩ごとに、お尻の後ろからぐい、ぐいと前に出る感じをしばし楽しみます。 せっかくだから、自分の普段の疑問点もクリアにしとこう。「先生、私常歩のときにちょっと腰を左右にゆすっちゃってる気がするんですけど」「そうだね。どうしても座骨を後ろから左右交互に押されると、それに合わせたくなっちゃうだろうけど、座骨をしっかり据えて、合わせすぎないようにね」腰をやわらかくしようと思うとゆすられちゃうし、かと言って固くすると反動についていけなくなりそうだし、常歩のバランスって難しいなぁ。 「じゃあ速歩しようか。調馬索だから何もしなくて大丈夫だけど、しっかりついてきてね」ということで、私は何もせずに先生の追い鞭で速歩(こういうのも久しぶり)。すっごく背中がやわらかいと先生が言っていたけど、反動は確かにやわらかいなぁ。反動が少ないのじゃなくて、けっこう反動は大きく感じるけど、でもやわらかいのでついていくのが苦にならない。 「けっこうストライドが大きいから、スピードが出てるように感じるかもね」「あぁ、そう言えばちょっとデカめですね。反動も意外と大きめかな、でも座れるけど。これはトモが入ってるから動きが大きく感じるだけですよね」「そう、トモが入って弾発があるからね」O先生はたぶん、私のレベルでどう感じるかということを確認したくて私を乗せたと思うので、感じたことを逐一言葉にするようにします。 先生の号令で軽速歩。これもとんでもなく反動がよくて、立って座ったときに、お尻の下にもうワンクッションある感じ。背中が柔らかい馬ってこういうことなのかあ。いやーこの動き、気持ちいいなぁ。 ただ、久しぶりの調馬索で感じたのは、馬の頭が調馬索に持っていかれるんだなぁということ。頭頚だけ内方に曲がってしまうんだけど、決して内方姿勢ではない。見るとキモチワルイので、あんまり見ないようにしよっと。 いったん常歩にして、「次は駈歩いくね。まだ馬が調馬索に完全には慣れてないから、合図だけでは出にくいと思う。一応ちゃんと発進の扶助してあげてね」ということで、先生の号令と同時に駈歩発進。 ふわん、と駈歩が出ました。やだこれ、乗りやすいじゃん。大きめのストライドでふわふわしていて、なんて気持ちいい駈歩なの。ハミをリリースしたままだけど別にのめったりしないし、前に行き過ぎる感じもない。これは初心者さんに駈歩の初期練習をしてもらうのには最適かもなぁ。 調馬索をつけかえて、右手前もほぼ同じ運動。左手前と右手前、どっちが苦手ということもないみたいで、ふつーの感じで動いています。 ひととおり運動を終えたあと、「じゃあ調馬索外すから、フリーで動いてみようか。会員さんでは調馬索なしの第一号だよ」ということで、調馬索なしで常歩。あれ、意外と重い。なるほど、やっぱり調馬索だからさくさく動いてたんだな。 蹄跡に出て、少し歩かせてから速歩しようとしましたが、なんか微妙に扶助が伝わっていない感じで、常歩の歩度は伸びるもののなかなか速歩になりません。まだ若い新馬だし(と言っても、ダンスよりは年上だけど)、どんな動きをするのかまだ分からないから、蹴飛ばしていいものやら悪いものやら。 するとN子先生が見かねたらしく、短鞭を持って出てきて「持ってるだけで違うよ」と渡してくれました(チョコちゃんは長鞭には慣れていないそうなので短鞭)。確かに、短鞭を持っただけで、今度は脚だけで速歩が出ました。 チョコちゃんは口向きがやわらかいということだし、今日はあくまでも試しなので、無理にハミを受けさせることはせず、手綱は緩く張るくらいにして引っ張らないようにします。調馬索でまわっていたときよりお尻を押してきてくれる感じがないのは、前に出せてないからか。やっぱ調馬索だと、追い鞭で動いてくれてるんだもんなー。 チョコちゃんは物見をしないという話だったけど、けっこう馬場の外をちらちら見たりはしている。「意外と見るんだ」とつぶやくと、馬場の外からN子先生が「きょろきょろはするよ、若いし。でも行動に移さないから大丈夫」なるほどね。ジュンヨーと同じタイプかも。 「手綱先行しないように気を付けて、巻き乗り」という先生の指示。半減却を使ってから内方の座骨で押したら回るかなーと思いましたが、ちょっと馬がとまどっているみたい。もしかして半減却知らないかな? かと言って手綱を引っ張るわけにもいかないので、脚を強めに使っていきます。もともと柔らかい馬だし、反抗しようという気がないみたい(いいことだ!)なので、扶助が分かりやすければきちんと動いてくれるみたいだな。 「じゃあ駈歩やってみよう。あんまり前をきっちり持たなくても出るよ」ということをで駈歩発進。あれ、速歩になっちゃった。「合図をもっと分かりやすく」えーと。今のはつい半減却と座骨を使って出そうとしちゃったけど、やっぱチョコちゃん分かんないか。グレイトと違ってかかと入れたら跳ねるわけでもなさそうだし、どうせ拍車つけてないから、むしろ基本どおりに内方脚で押して、外方脚を引いて、っていうほうが分かりやすいのかも。 そういう感じで発進してみたら、今度は出ました。でもけっこう重い。ありゃりゃ、上り坂で駈歩やめちゃった。再度駈歩発進、やっぱり扶助のタイミングがつかみにくい(チョコちゃんから見て、私のタイミングがつかめないというほうが正解かもしれないけど)。 もしかして外方のハミをきっちりしてあげたほうが駈歩が出やすいか? と思い、外方だけサドルホルダーを持ち、でも手綱が短すぎないようにすこし譲って、駈歩発進。とたんに馬場の外からN子先生が「反対だぞぉ」あ、反対駈歩でしたか。 止めて発進しなおしても、やっぱり反対駈歩が出る。これって馬の顔がわずかに外向いちゃうからかな。グレイトなら顔の向きで駈歩の手前を決めるような調教をされていないから、顔が外を向いていようが座骨の方向で駈歩の手前を決める馬だけど、チョコちゃんは「顔を少し内に向けて、内方脚で押して、外方脚引いて」っていう基本どおりの出し方をするように教えられてるわけだな。 発進ができても、なかなか1周以上駈歩が続きません。こんな狭い馬場で、だせぇなぁ私。さっきO先生が「扶助をはっきり」と言ったから、もしかして持続にもはっきり扶助を出し続けてあげないとダメなのかな。 発進のあと、毎歩ごとに内方のかかとをはっきり使うようにして持続させると、どうにか1周以上は続きました。なるほど、これか。 ここらへんで、都合により指導がO先生からN子先生に交代。いつもならスポ根モードのスイッチが入っちゃうN子先生も、今日は新馬を相手にしているからか、あんまり無理はさせない感じ。駈歩発進に失敗しても、あんまり怒られなかったし(笑)。 時間が来たので、整理運動として「広い方の馬場に出てみて、しばらく常歩してな」ということで、広い方の馬場に出ます。私は整理運動でフリーになると、常歩か速歩で八の字乗りをすることにしていますが、ここは指示どおり常歩で。手綱を使わず八の字乗りをするのは、自分の座骨や脚の見直しにもなっていいと思っているんですけど、チョコちゃんの場合はまだ少し難しいのかも。座骨さえ安定していれば黙っててもきれいな八の字を描くグレイトあたりと違い、誘導がけっこう難しい感じ(グーちゃんと比べるのが酷だとは思うけど)。 しばらくやって下馬し、馬繋場へ上げます。蹄の裏掘りだけやって馬房に戻しますが、昼飼いの直前なので、あやうく途中で道草を食うところでした(笑)。 このあと、いつものごとく夕方まで倶楽部にいたのですが、会員レッスンが終わってからO先生がチョコちゃんで障害を飛ぶというので、箱番をしました。O先生は「こいつ障害見るとけっこう燃えるからねー」と言うのですが、さっき私が乗ってたときと全然動き違うじゃん。視界に障害をとらえると[あれ飛ぶね!]という顔で自分から向かっていくし、O先生が試しに斜めからアプローチさせてみても、障害切らないし。いやー、いい障害馬が来たなぁ。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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