←230鞍目 | 231鞍目・下乗りなしでは (2004.12.26 あきる野・日の出乗馬倶楽部) |
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今日は夕方に、会員主催で納会をやることになったので、準備のために早めに日の出へ。11時からの騎乗予約だっちゅーに、9時に倶楽部に到着してみたら、すでに豚汁とチャーシューの仕込みがはじまっていました。 霜で真っ白な馬場に放牧されているダイスケ(先生たちの自馬)に野菜くずをあげたりしながら仕込みを手伝っていると、もう10時。私は今日もグレイトに乗ることになっていますが、さっきN子先生に「ちょっと早めに出してきな、調馬索回してやるから」と言われているので、早めに準備をしないと。 自分の馬装をして、装備品を揃えてからグレイトの馬房へ。珍しくグレイトが扉に鼻をくっつけていたので、そのまま扉をあけて無口をつけ、引き手をつけて外へ。この子は割と、「行くよ」と言えば引き手を引っ張らなくても一緒に歩いてくれる子で(というか、馬を引っ張って歩かせるのは馬にとって良くないと思う)、今日も引き手をゆるゆるに持つ程度で馬繋場へ。 と、いつもは素直に入るはずの馬繋場前で、グーちゃんがぴたっと立ち止まりました。あれ、珍しいな。軽くちょんちょんと引き手を引いて合図しても、歩き出して1歩で止まる。通りかかった厩務員のOさんがお尻をたたいてくれて、それでやっと歩いて馬繋場に入ってくれました。もしかしたら、馬繋場の後ろに見透かせる場所で仕込みをやっているから、それで物見したのかな。 グレイトは馬装にはそんなに手がかからないので、装鞍を終えたころにN子先生が調馬索を持ってやってきました。私のレッスン時間まではあと10分ほどしかないので、プロテクターと頭絡を急いで装着し、N子先生と一緒にグーちゃんを連れて馬場へ。 N子先生が調馬索でグレイトを回している間、あまりにも寒いのでストレッチなどをして体をほぐします。レッスン開始時間がきて、他の馬がぞくぞくと馬場に出てきます。ちょっと馬繋場で他の馬の手伝いをしていて、馬場に戻ったらN子先生が私を捜してきょろきょろしていました。 急いで馬場の中に入ると、「乗っていいよ」とN子先生。「あ、しまった、踏み台忘れた」鐙に左足をかけて、踏み台ナシで乗ろうとしましたが、鐙には届くけど登れない感じ。悪戦苦闘していると「仕方ないなぁ、持ち上げてやるから乗んな」とN子先生が言うのに甘えて、ほとんど持ち上げてもらってよじのぼりました。 今日の部班はなんと6頭。日の出では2〜3頭が普通なのですが、さすがに今日は納会があるから人出が増えているみたい。 先生から乗り代わって、とりあえず蹄跡を常歩で歩きはじめると、あらっ。今日はずいぶん跛行がひどい。もともと跛行持ちのグーちゃんですが、今どこかが悪いわけではなくて、昔右肩を痛くしたときのクセのような感じで、筋肉の固さがとれないらしいのです。ふだんはN子先生に乗ってほぐしてもらっているけど、今日は調馬索だけ。先生が下乗りしてないだけで、こんなに動きが変わっちゃうもんなのか。 歩いているうちに、馬が全頭揃ったようです。「じゃあコスモ先頭で、次グースカ」ということで、2番騎で隊列に入ります。常歩でちゃんと歩かせようと思いますが、なかなか顎はゆずってこないし、前にも出せないし。「常歩でちゃんと受けさせなっ」「はい〜」そうしたいのはやまやまなんですが。 先生の号令で速歩に移行。半減却を使ってから出すと簡単に1歩で出ましたが、やっぱり跛行がきつい。跛行してると、いくら反動の楽なグーちゃんでもちょっと座りにくいし、 座れていないから拳が安定せず、いつまでたってもグーちゃんが顎を譲ってこないという悪循環。 ほぐれていないだけの跛行なので、前に出していけば気にならなくなるのが常なのですが、今日はなかなかほぐれない。ふだんは先生にほぐしてもらってから乗っているから、なんとかなってるだけなんだよなぁ。自分ひとりの力では、この馬を乗りこなせていない自分を思い知る。がっくり。 左手前の常歩から、「先頭から順次、駈歩。前の馬が出るのを確認してから駈歩発進しなさい」ということで、前のコスモが発進するのを待ちます。すぐ後ろにくっついていると、馬があわてて前に出てしまったりして折り合いを欠きそうなので、すこし控えておいて距離を置き、発進。 わりとスムーズに出たのですが、とろい駈歩だなーと思って思わず拍車を入れてしまい、ぴんと後肢を跳ね上げられてしまいました。大した跳ねではないのでそのまま「うるさいなー、分かってるよ」と無視して駈歩を続けます。 実際駈歩はとろかったらしくて、後ろのジュンヨーがグースケのお尻につっかかりそうになってる。グレイトを内側に回して、外を通ってもらおうとしたら、ジュンちゃんも持って行かれ気味だったらしくて抜かれそうになりました。 速歩でしばらく走ってから、「列へ」で馬場の中央へ。あれ、もうレッスン終了時間かな? と思ったら、「コスモから1頭ずつ、右手前で蹄跡に出て駈歩」あら、やっぱりそうか。 コスモが数周駈歩をして、戻ってきました。「次グースカ、駈歩。一発で出す」と言われ、蹄跡に出ます。停止している間、脚を使ってだらけさせないようにしていたつもりだけど、一発で駈歩出るかなぁ。 蹄跡に出る瞬間が、内方姿勢を取らせているので出しやすいかなと思い、そこで駈歩発進。でも2歩ほど速歩が入ってしまい、「ダメ、常歩」。常歩に落として発進しなおしたら、今度は出にくくなってしまいました。 「何のために鞭持ってるの! 使いなさい!」と先生に怒鳴られますが、今のグースケの状態だと、たぶん入れたら跳ねるだろうな。「使えって!」覚悟を決めてパシンと鞭を使うと、案の定グレイトの頭がぐっともぐって、両後肢をぱこーんと振り上げました。ふん、やっぱりやったか。 けっこう大きい跳ねだったので、一瞬お尻が浮いてしまった拍子に内方の鐙が外れ、バランスを崩しかけましたが、外方の手でちょうどサドルホルダーを握れたのを頼りに、瞬間的に内方座骨を鞍に押し込み、そのまま強引に駈歩発進してしまいました。内方の鐙が外れっぱなしだけど、かまってられないや。 鐙が外れているので、かえって騎座を意識して乗れるけど、脚がばたばたしないように気をつけないとな。 「はい、次の長蹄跡を使って山型乗り」外方の脚を使って馬を蹄跡から外し、長蹄跡の半分くらいのところで、今度は内方から外方へ誘導を切り替えます。ここで下手にやると、踏歩転換されるから気をつけないと。「なんで内方引いてんの、逆でしょ!」あ、鐙が抜けてるから脚が安定しなかったのか、いかんいかん。 「半減却使って、速歩」で速歩に落とし、「半減却っつってるでしょー、そこでちゃんと前に出さなきゃダメ!」と怒られつつ速歩。そのまま「列へ」で馬場中央に入り、他馬と並べます。 残りの4頭が駈歩をしている間、馬場中央でただ停止しているのもなんなので、どうせならいい停止をしてもらう練習をしていようかな。巻き込むくらい首を下げられたり、そのたびに脚を使って頭を上げさせたりして、頭頚をきれいな位置に保ってもらおうとするのはなかなか難しい。 そうするうちに全員が駈歩を終わって、「じゃあ先頭から、右手前で蹄跡、速歩」の号令を受けて蹄跡に出ようとしたら、「しまった、固まった」ずっと体をあっためていないとすぐ筋肉が固まる(らしい)グレイト、せっかく駈歩までやってほぐれそうだったのに、また体を冷やして跛行させてしまった。「当たり前でしょ、今まで何やってたの」「いやあの、停止の練習を…」「停止の練習なんて何の意味もないよっ」ってことは、常歩してたほうが良かったのかなー。でも蹄跡は他の馬が駈歩で使ってたし、グレイトだけ常歩するのもナンだし。 それで体が冷えたせいなのか、さっきの駈歩の折り合いが悪くてイライラさせたのか、なんだかグレイトがほんのわずかな鞭で跳ねるようになってきました。軽速歩で鞭を入れても跳ねるし、速歩で前に出そうと思って鞭を入れても跳ねる。しまいには、軽速歩の脚を入れるときにさえ、いちいち軽くイレギュラーが入るようになってきてしまいました(たぶん拍車が触ってるんだろうけど)。 「なんでそんなことになっちゃうの? もうグースカに乗せてあげないよっ」「えっ、やだ」「じゃあちゃんとやんな」なんでこんなことになっちゃうんだかなんて、あたしが聞きたいくらいですよ。 軽速歩で、そのまま「手綱を伸ばしてー」という号令、手綱を伸ばすのはかまわないけど、さっきからグーちゃん挙動不審なので、軽速歩やだな。手綱を首の上でクロスさせて、手綱が首から離れないようにして全部伸ばし、速歩に落とさせてもらいました。 馬場中央に馬を並べ、挨拶して下馬。すぐにN子先生がやってきて、「ちょっと乗るから」ということで乗り変わり。先生が乗るのを見ていても、今日はいつもよりちょっと受けさせるのに時間がかかっているかも(とは言っても、私が30分かかるところを先生は1分くらいだけど)。 しばらく乗っていて、下馬したN子先生が「別にヘンじゃないじゃん。見てて、なんか今日はよっぽど馬がヘンなのかと思ってたけど」「いや、そりゃ私がヘタクソなだけ」「そりゃそーだ。まぁ装蹄日の直前だからね、爪が伸びてて、蟻洞のところがちょっと浮いてるから。それを馬が気にしてるのは確か」。 馬繋場に連れて行って爪をチェックすると、確かに右の爪が浮いていました。これ、早く治るといいなぁ。 そのあと、N子先生としゃべっていたときに、「KYOKOさんの場合はね、座骨と脚の弱さが問題なの。それだけちゃんと使えるようになれば、馬をちゃんと動かせるようになる」と言われました。うーん、今の私の壁ってそこなのかもな。 |
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![]() ↑日の出乗馬倶楽部の見取り図 (緑字:貸与馬、青字:自馬) |
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