←試合 229鞍目・前に出せず
(2004.12.12 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
230鞍目→
試合は終わりましたが、自分の未熟さを思い知ってしまったので、練習を控えるわけにはいきません。先週の試合ではほんの数分グレイトが受けてくれたのですが、ほとんど偶然の産物って感じだったので、ちゃんと自分で受けさせられるようになりたいなと思って、もう少しハミ受けの練習をしたいとO先生に伝えておきました。1週間後の今日、倶楽部に到着して配馬表を見たら、きっちりグレイトを配馬されていました。O先生ありがとうございまーす。
今日は13時から、相方と同じ時間で予約していましたが、跛行を出した馬がいたりして相方だけ時間変更。13時のレッスンは、Sさんのダンスと私のグレイトの2騎のみになりました。

N子先生が「グー助ちょっと下乗りしてやるから、早めに出してきな」「じゃあ12時すぎから馬装して、12時半に出せるくらいにしときますか。30分も前だと早い?」「早くない、早くない。今日寒いからあっためとかないと、あいつ跛行するもん」グレイトの跛行は、今どこが痛いというわけではないのですが、昔跛行していたときの名残りというか後遺症というか、筋肉が固まっていて出るものらしいです。
12時半に馬場に出すつもりでしたが、昼休みにほかの自馬が放牧されていたので、そこに一緒に出すわけにはいきません。少し遅らせて、12時半に馬場が空いたようなので、そこから急いでグレイトの馬装にかかります。
できるだけグーちゃんの体を冷やさないように、先に装備品は準備しておいたのですが、それにしても今日はえらく寒い。馬房から出して、馬着を着せたまま裏堀り。それから馬着を脱がせて、急いでブラシをかけて装鞍。

13時10分前、グレイトの準備が出来たのでN子先生を呼びにいくと、「じゃあ頭絡かけて、出してきな」ということで、グーちゃんを出すことにします。グーちゃんの首に手綱をかけてから、馬繋柱からつながっている鎖を無口から外すと、ふらふらと前に出て行こうとするグーちゃん。おいおい、どこいくねん。
まだ無口を外していなかったのを幸い、無口の頬の部分を掴んでそのままぐるりと回転させ、隣の馬繋場へ入れてしまいます。それでも逃げようとするグーちゃんの鼻面をはたいて黙らせ、頭絡をかけます。
馬場に出すのが遅くなったので、「何やってんの」とN子先生に言われる前に「頭絡かけようとしたら逃げられました」と申告したら、「やっぱりやったか」だって。なんだ、私だけやられてるわけじゃないんだ。どーもちょっぴりワガママしてみたいんだよなー、グー助はなー。

馬場に出て、N子先生が騎乗して下乗り。乗って1周もしないうちにもう受けてるもんね、さすが先生。見て盗めるものなら盗みたいと思ってじーっと観察しますが、レベルが違いすぎて、どうしたらああなるのか分からない。
もう1頭のダンスはとっくに騎乗していて、蹄跡を常歩で流しています。でもN子先生は、時間が来たから、はい乗り代わりという人ではなくて、私を乗せるためにある程度納得できる仕上がりにするまでは馬から下りない人です。
ダンスのほうは、O先生が一時的に馬場に立って見ているようですが、私はまだかなぁ。いつでも乗り代われるように、踏み台を準備して馬場の外に立っていたら、ようやくグーちゃんを停止させたN子先生が、私に向かってうなずいてみせました。踏み台を持って馬場へ入り、N子先生の補助で騎乗。腹帯を締めなおしてもらい、常歩で蹄跡へ。

先に歩いているダンスの後ろに入り、速歩。ここで指導がN子先生にタッチします。速歩で前に出そうと思いますが、また今日のグーちゃんは重いな。さっき先生の見てても重そうだったのに、私の力ではぜんぜん前に出せない。
焦って鞭を入れても、拍車を入れたときと同じで蹴りが入るし、やっぱり騎座で前に出していくしかないんだけど、まぁ騎座ができていないから前に出ないわけで。当面の、グーちゃんにおける私の課題は、いかに彼を受けさせるかということなのですが、それにしたって前に出ていることが前提だから、これもぜんぜんうまく行かず。

「はい常歩。常歩でちゃんと受けさせて」ということは、このあと駈歩に入りそうだな。だらだら歩かせてたら駈歩出ないし、それ以前に受けないので、ちゃんと前に出さないと。
恐竜みたいに頭を上げっぱなしのまま、ってことはあんまりなくなりましたが、受けたかな? と思うと何かの拍子ですぐ頭を上げてしまったりする。「内方のハミくすぐってやんな、こちょこちょ」あら、内方か。今まで外方のハミを支点にするってことしか考えていなかった。
内方の小指と薬指だけで、ぐにぐにと小さく握ったり離したりを不規則にやっていると、すこしグーちゃんの頭が下がってきたような。ハミを引っ張ると頭を上げてしまう子だし、こういうふうにくすぐられたら気持ち悪いんじゃないかと思うんだが、気持ち悪くて顎をゆずってくるのかしら。

グーちゃんがだいぶゆずってきたところで、案の定「はい駈歩」って、N子先生の号令はわりと唐突(笑)。ちょっと速歩が入ってしまい、「一発で出すの!」とN子先生に怒られつつ、常歩に落として再度駈歩発進。
出ることは出たんだけど、これがまた[いつでもやめます]な駈歩。この子の場合、1歩ごとに発進するくらいの気持ちでいないとダメなんだけど、かと言って歩ごとに鞭を入れるとぴょこんともぐって跳ねる。跳ねる大きさは大したことないから、何事もなかったふりをしてそのまま駈歩できるけど、やっぱりリズムがずれていったりして。

「はい、速歩」の号令で速歩に落とすと、「誰が歩度まで落としていいって言った! 速歩に落としても、そのまま前に出さなきゃダメでしょー。速歩に落としたところで半減却使わないから、歩度も落ちるんだよ!」と怒られました。ひぃ。
輪乗りで速歩から、「じゃあできなくてもいいから、輪線上で『肩を内へ』やってみな。やり方言うよ。外方脚思いっきり引いて、内方脚で馬のお尻を外に押し出す」えーと、それから大げさに内方姿勢とらせればいいのかな?
馬の内方の目が見えるくらいに控え、思いっきり外方脚を引いて、内方脚は馬を外に押し出すつもりで…。あれ? これって駈歩の基本姿勢じゃないのか? うーん、何かが違うんだろうけどなぁ。っていうか、『肩を内へ』と『腰を内へ』の差も、イマイチよく分かっていない私。
「そのまま輪乗りを開いて、蹄跡へ。蹄跡に出ると、肩内ができてるかどうか、自分で分かるはずだよ」つまり、後肢は蹄跡に入っていても、せめて内方の前肢だけは蹄跡から外れてないといけないんだよね、たぶん。できている自信は全くないなぁ。

蹄跡で速歩から、「順次に駈歩。前の馬が駈歩になってから、あわてず発進しなさい」わぁん、出ないよぅ。もともとどの馬でも、速歩からの発進はかなり苦手なんだけど、グー助の場合、焦ると拍車を入れてしまうので、発進で跳ねられまくり。
何度かに一度は発進できるんだけど、先生のおかげで出させてもらっていたりするので、先生が離れると駈歩を持続できなかったりして。
「じゃあグーちゃん、巻き乗りしてダンスの後ろ。ダンス、前に行けないからイライラしてる」確かにダンスはそういうところのある子で、ダンスくんの体格やペースから言ったらグーちゃんが邪魔でしょうがなかっただろうなぁ。私が拍車使っちゃうせいで、ときどき蹴り上げたりもしてるわけだし。ごめん。

ダンスが前に出てしまうと、グレイトが焦ってるのか私が焦ってるのか、どう発進しても速歩しか出なくなってしまいました。焦って鞭を入れると、グーちゃんはもぐって後肢を振り上げる。
「グースカは何やってるの! いつまで駈歩しないでいるのっ」しないっつーか、出せなくなっちゃったんですけど…。速歩からの駈歩移行が出来ない私に、「じゃあ常歩からでいいから、常歩。半減却、駈歩」と言われ、常歩に落として半減却から発進しているつもりですが、やっぱり出ない。1歩だけは出ているような気もするけど、その先が続かないんだよね。
「ダメ、常歩、駈歩。…常歩、駈歩! 何やってるの! ちゃんと外方引いてる? ちゃんと半減却使ってる?」「つ、使ってるつもり」「つもりじゃダメッ!」うわーん、なんか自分の脚の位置が正しいのかさえ分からなくなってきた。あとから冷静に考えると、半減却を使おうと思うあまり、その瞬間に騎座が浮いちゃってたかもしれないなーと思うんですが。

何度かやるうちに、ようやく落ち着いて駈歩発進ができるようになってきました。「ほら、できるじゃないの!」それで2〜3周駈歩をしたところで、すでにダンスは沈静化に入っていたので、少しだけ常歩をして馬場中央へ。
「停止で馬受けさせて」と言われ、いったんは頭を上げられたものの、停止のまま脚を使ったらぐーっと受けてきました。でもかなり巻き込んだ感じ。先生が私のほうに来て、「受けてるけど、それは第三頚骨屈撓(と聞こえたけど、私の記憶違いだったらすみません)と言ってね、指が固すぎるとそうなるの。もっとやわらかく持って、脚使ってみな」 脚を使うと、頭はいい位置まで上がりましたが、馬の後肢のバランスがくーっと変わってきました。「あれ、後退しちゃう」「腰張ってたら下がるはずないよ。ちゃんと張ってなさい。よし愛撫、下馬」下馬する前に馬の足もとをみたら、きちんと四肢がそろっていて、こういうところはやっぱりさすがグーちゃん。
それにしても今のバランスの変わり方、なんだったのかな。トモが入ったんだったら嬉しいけど、そううまくはいかない気がする。早くこの馬を手の内にいれたいなぁ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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