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(2004.10.2 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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ハイセイコーJR
ビデオからのキャプチャですが、
けっこうきれいなもんね。
JRの駈歩は伸びやすくて好きなのですが、
まるっきりうけさせられてないですね…。

いっこうに気管支炎の治る気配がなく(馬乗ってるせいじゃないの? ってのは置いといて)、今日は病院に立ち寄って午後から日の出へ。体力を考慮して、今日も2課目の経路練習のみです。
16時からの経路レッスンは今日もSさんと一緒で、Sさんがコスモ、私がハイセイコーJR。ま、前回と同じで、途中で馬を取り替えることになるでしょう。
体のでっかいJRはせせこましい馬場が嫌いみたいで、勢い余って馬場の外にはみだしてしまったことが数度。今日の目標は場外失権しないことだな(ずいぶん低い目標だな、オイ)。
先生がたにそう言ったら、なんとI野先生があらかじめそれを見越して、パイロンやパイプなどラチの材料を買い足していて、「場外に出られないように、途切れ目のないラチを作ってやるから」ということ。ありがたいやら笑えるやら。

レッスン開始30分前、JRの馬房へ。Aさんに借りた鞍やら、後肢につけるプロテクターやらを準備してからJRを迎えに行きます。今のJRの馬房は扉ではなくて馬詮棒ですが、彼は絶対にそこから顔を出してきたりはしません。でも馬詮棒を外している間、横目でじーっとこっちを見ていて、「入るよ」と声をかけて入ると[しょうがねぇなぁ]という顔をして、黙って無口をかけさせてくれるというヤツ。
馬繋場に引き出して馬装。背がでかいということを除いては非常に馬装の楽な馬なので、すぐ終了。頭絡だけ後でかけることにして、馬場に出て正規馬場の設置を手伝います。

ある程度馬場ができたところで、馬繋場に上がってJRに頭絡をかけます。馬場に引き出そうとすると、だるそうな顔をして動こうとしないので、長鞭を鳴らして叱り、馬場へ。
補助をうけて騎乗し、常歩からフラットワークへ。馬場の内側で乗ったので、そのまま馬場の中で乗ることにしました。JRだと隅角が攻められないことが多いので、常歩から隅角を踏み込ませ、愛撫して馴致。
そのまま速歩までやっていると、「試合のときは馬場の中で練習できるとは限らないんだよー」とN子先生。そうか、と馬場の外に出ようとしましたが、ラチがみっちり作ってあって出られません。横木をまたげば出られないことはないけど、「JRが覚えるといけないから、変なところから出るな」とI野先生。確かに、[ここの横木はまたいでもいいんだ]と思わせちゃうと、経路の途中でもぽいっと外に出ちゃいそう。
A点を先生に開けてもらって、いったん馬場の外へ。コスモとJR、「どうする? どっちから行く?」先週と同じく、私から行くことにします。

A点から速歩で入場、できるだけ馬を真っ直ぐ歩かせてX点で停止。速歩発進から右手前で蹄跡へ、今日はできるだけ隅角を踏み込ませるように頑張ろう。
斜め手前変換の伸びは今ひとつだったけど、次の3湾曲はまぁまぁ。3湾曲の最後、「そこは隅角拾っちゃダメだよ」C点を通過し、「次は隅角ちゃんと拾ってっ」。うーん、長蹄跡の伸びもイマイチ。しかもA点より手前で常歩に落ちちゃったし。
F点から手綱を伸ばした常歩、「もっと前に出して。その馬大きいんだから、ちゃんと動かしてやらないともたもたして見えるよ」と言われ、前に出そうとしてちょっと速歩に。「拍車は使わないの!」あ、確かに今私は拍車使っちゃったかも。

蹄跡から手綱を持ち直すのにあたふたしている間に、次が駈歩だと分かっているJRが行きたがってる。やっぱりC点よりちょっと手前で駈歩が出てしまいました。えーい仕方ない、せめてきちんと輪を描いてくれよ。
JRの場合は、(これも体が大きいせいか)輪が大きくなりがちなので、小さめにポイントを狙って輪乗り。次の隅角はきちんと拾って、おっJR、あんたにしてはいい隅角だったじゃないの。
蹄跡を直進し、B点を通過したあたりで速歩に落ちてしまいました。あわてて駈歩発進しなおそうとする私を尻目に、ラチ代わりの横木と横木の、ほんの50センチ程度の隙間を見つけたJR。いきなりそこから、ぽいっと前肢を馬場の外に出し、後肢は横木を軽くまたいでしまいました。
気が付くと馬場の外。JRにそんな小器用な真似ができると思っていなかったので、あんまりびっくりして叱るタイミングを逃してしまいました。このでっかい体で、こんな狭い隙間をくぐりぬけてまで馬場の外に出たかったわけ?
当初の目標を裏切って失権してしまったので、とりあえずC点の駈歩発進からやり直します。ださー。

右手前はバラバラでしたが、左手前は輪乗りが少々大きすぎたことをのぞいてはそんなに変じゃなかった(と思う)。
最後のB〜X点の半巻乗りは、N子先生にあらかじめ「早めに回しなさい」と言われたものの、やはり大きすぎ。自分では早めに回したつもりだったのになぁ。
これでいったんSさん&コスモに交代。自分は馬場の外で、手綱を伸ばしてJRをゆっくり歩かせます。その間、I野先生に「あのF〜Hの常歩、なんであんなにヨレるんだ。もっと外めを狙っていかないとダメだろう」とお小言をくらいました。えーと、そういえばあの場所は必ず右にヨレる。ということは、あらかじめ少し左を狙っていかないとダメってことか。

Sさん&コスモが終わったので、交代してJRを入場させます。
X点で停止、敬礼しようとした瞬間、もうJRが前に出てしまいました。しまったぁ、止め方が悪かったんだな。練習なので甘えて、敬礼省略して経路へ。さっきよりもだいぶ隅角がうまく回れるようになってきてるな。3湾曲まではまぁまぁ。
常歩から手綱を伸ばして、斜め手前変換。「もっと腰を使って。もっとリズムよく!」自分の腰を落としながらリズムを作るつもりで前に出すと、「そうそう」。蹄跡に出る前に手綱をまとめ、H点から蹄跡へ。この次の隅角が、どうも我ながらうまくないな。
「そっからの常歩をしっかりつめとかないと、次駈歩になんないよ」と言われるそばから、きっちりC点からの駈歩発進を失敗…。それでもJRの場合は、出なかったらだらだらと出ないということは少なくて、すぐリカバーできるので助かるけど。
「あまりに手綱が緩くてもダメなんだよ。ほれ、開いた(内方の)手綱を下げるなって! だからブラブラになっちゃうの」ありゃー、これは緩すぎるのか。あんまり口を引っ張ると怒るJRだから、できるだけ引っ張らないように気を遣って乗っていましたが、どうもやりすぎだったらしい。「いい、手綱短く持ってたって、拳で調節すればいいことでしょ? あんまりブラブラにしないんだよ」。

2度目の経路を踏み終わって、Sさんと交代せずに、そのままもう1回踏むことになりました。隅角はきちんと回れてるけど、斜め手前変換の線上とか、長蹄跡とか、ちょっと伸びが悪くなってるな(実は私の体力的な問題だったワケですが…)。
右手前の駈歩発進、それ自体はうまくいったのですが、前の回に比べて重くなってきた。「鞭はダテじゃないでしょ! しっかり出せ、出して!」長蹄跡で駈歩を伸ばし、きっちり隅角を踏み込ませるつもりが、やばい方向転換が遅れた。まっすぐ隅角に突っ込んでしまい、パイロンにパイプを渡して作られた60センチくらいの高さのラチに向かって突っ込みそうになり、急停止。一瞬、飛んじゃったほうが早いか? と思ったほどでした。
もともと障害もやっていたJRにとっては、こんな高さは何でもないので、[なんだよ、飛ぶの? 飛ばないの? どっちだよー]と、寸前で方向転換されたことが却って不可解だったよう。いや、変に体をかわされなくて良かった。っていうか私、こんなとこで笑いをとらなくても。
この経路を終了したときの、N子先生の第一声は「もう、あんなもん飛ぼうとしないで」。「いやー、ほんとに飛んじゃうかなーと。隅角攻めるつもりが裏目に出ました」「隅角攻めるっていうか、さっきのは意識しすぎたね」。

コスモに乗りかわり、もう1度踏むことになります。JRに乗ったSさんが経路を踏んでいる間、コスモを少し動かしてみましたが、これはまたとんでもなく重い。速歩すら出せないんじゃないか、と思うくらいの重さ。あとでSさんに聞いたら、「最初に乗ったときから、こりゃ今日は経路回れるんかいなと思ったくらい重かったよ」だそうですが、それにしても「馬が手の内に入ってない」とI野先生に言われてしまうほど。
しかもJRの大きいリズムと、コスモの小さいリズムの違いに体が慣れていかないうちに、自分の順番がきてしまいました。馬場に入場するのでも、いつ止まるのかわからないような速歩。JRの大きい動きに慣れてしまったから余計そう感じるのかもしれないけど。
しかもさっき、動きのでかいJRをまとめることばかり考えて乗っていたから、同じつもりで乗ってしまうと、コスモの動きはまとまりすぎて小さくなってしまいます。特に方向転換のタイミングが早くなりすぎてしまったようです(そのときはそんなこと分からなかったけど)。3湾曲では「もーお少し蹄跡のほうへねー」と言われてしまうほど、早く曲がりすぎちゃうし。

中間常歩、せめてここは伸ばさねば。座骨を前橋に向かって落としていくようにしたら、すこし伸びてきたかも。いいぞー、もう少し…って、なんでここで止まるのよ! あとでビデオで見ると、コスモさんはびたっと止まるなり、後肢で虫を払っていました。つまり、全然集中させられていなかったということ。こんなんで本当に駈歩出るんかいな。コスモはかなり物見をするので鞭を持たずに乗っていますが、これならいっそ鞭持ちたいくらいだ。
案の定、C点からの駈歩は全然出ません。
発進の合図をするとわずかに反応するものの、速歩で内側に切れ込むだけ切れ込んで、やっぱり駈歩にならない。おかしいなー、先週はもっと簡単に出たはずだけど。
C点に戻ってきて駈歩発進、を2〜3度くりかえし、ようやく出たものの、こりゃまためちゃくちゃ重いな。いつ止まるか分からない。N子先生からも、ひたすら「止めるな。止めるなってー!」という声が飛んできます。
コスモは左手前の駈歩が荒れやすいので、もっと苦労しそう。「落ち着いて落ち着いて、まっすぐ出すつもりで発進しな」あれ、あっさり出た。やっぱりちょっとあわて気味の駈歩ではありましたが、こっちのほうが少しマシ。

最後にもう1回、コスモで踏ませてもらえることになりました。
でもやっぱり重い。方向転換しようとすると、すぐ常歩に落ちてしまうし。えー、こんなに重かったかなぁ。「もっと体起こして! 止めるな、なんのために拍車着けてんの!」と言われて、最近使わないように訓練していた拍車を敢えて使ってみますが、効いているのやらいないのやら(もちろん使い方に問題があるんだけど)。
C点から右手前の駈歩、発進に失敗したのでやり直します。2度目で出たのはいいけど、飛び上がるような発進で、しかも逆手前。いったん止めて発進をやり直し。どうにか正駈歩が出て、輪乗りから蹄跡へ。N子先生が「もっと偉そうに乗りなさい、偉そうに」と何度も言っています。あとから思うに、この辺りから疲れてきて、前傾と言わないまでも、肩が引けなくなってしまっていたらしい。
コスモの集中力は全く途切れていて、虫を気にしてぱたっと止まっては口を下に持っていきます。私はと言えばそれにいちいち拳を持っていかれ、拳だけじゃなくて上体まで持っていかれてしまう。悪循環。もう駈歩なんか出ないよぅ。
「思いっきり脚で蹴っ飛ばせ! 拍車刺してもいいから、思いっきり!」これでも蹴ってるつもりなんだけど。周囲から見ると、まるで脚に力が入っていなかったのだとか。

ついにN子先生が馬場に入ってきました。見ると短鞭を持っています。あぁ助かった、鞭があればもう少し動かせる。そう思った瞬間、先生の手にある鞭を見たコスモが[ぎゃああ]と2〜3歩横に飛び退りました。「ほらごらん、こんなに効くんだよ。駈歩っ」そこから駈歩発進すると、1〜2歩は出るのですが、N子先生と鞭から逃げたいだけのようで、遠ざかるとすぐ止まります。
N子先生が鞭を後ろ手に持ち、片手でコスモの口を押さえてから鞭を渡してくれました。さっきあんなにぎゃあぎゃあ言ってたくせに、口を押さえられていれば何ともないらしい。鞭があるととたんに動きがよくなり、駈歩もあっさり出ました。要するにナメられてただけだったのか。
駈歩のまま斜め手前変換、X点で速歩に移行。その瞬間、コスモが大きく左によれました。「なんでまっすぐ走らないの!」「あー、鞭見ちゃったみたいですぅ」右手に持っていた鞭、別にふるってもいないのだけれど、急に見えてしまったらしい。いいけど、前に動いてほしいなぁ、コスモさん。

ただでさえ左手前は荒れるのに、鞭を持っているとコスモさんの動きはどんどん不穏になっていきます。だいたい左駈歩を出そうとすると肩から逃げられるのですが、このときは右手に鞭を持っていたので、どんどん左に逃げようとします。内方に持ち替えたいけど、それやったらまたぴーぴー言うんだろうしな。「左の駈歩出そうとして、左の拳握っちゃだめ。持ってるだけでいい」左を向かせようとしすぎなのか?
余談ですが、あとでN子先生が「あのとき、コスモがそれは見事なハーフパスしてたよ」と笑っていました。ハーフパスの扶助って私はまだよく分かっていないのですが、左に逃げようとするコスモと左駈歩を出させようとする私の絶妙なコンビネーション(おいおい)でそうなったらしい。ビデオで見ると、確かに3歩だけみごとなハーフパスになってました。
で、駈歩が出ることは出たものの、もーダメだ、全然御せないし。ねぇコスモさーん、蹄跡ってどこか知ってるぅ〜? バタバタの駈歩で、隅角を回すなんてとんでもない、蹄跡すら逃げられてしまう。いやー最悪だ。

そんなこんなで、全然納得のいかない経路練習は終了。N子先生が言うには、「KYOKOさん後半疲れ切ってたもん。まだ体調がほんとじゃないんでしょ」うーむ、そういうことにしておきたいとは思いますが。夜中に咳が出たりしているので、体力を持っていかれているのは確か。今も息が切れてるし。
(後日談:気管支炎どころじゃなくて、検査の結果百日咳でした。…って、立派な感染症なんですけど、出歩いて良かったんでしょうか…。)

コスモ
コスモ。すっげーいい中間速歩に見えるけど、
これは駈歩〜速歩の移行の瞬間。
馬が勝手にこういう歩様になるだけです。



日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)



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