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(2004.9.11 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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コスモさん砂浴び中
だいぶ前の写真ですが、砂浴び中のコスモさん。
ちっちゃくて丸い目が、ぶちゃいくでかわいい。
さて、今日は久しぶりに2鞍騎乗。2鞍目は、全乗振3級取得以来の馬場レッスンです。来年は馬場限定の2級を受験するつもりで、今からぼちぼちその練習をしておこうという心づもり。ちなみに全乗振の馬場2級というのは、日馬連の2課目で審査されます。
今日の配馬はコスモ。確かにロゼッタが使えない今、きちんと馬場馬としての調教が入っているのはコスモだけなんですが、こいつ午前中けっこう荒れてたよなぁ。馬場の外では工事のでっかい音がしているし、極端に気の弱いコスモで大丈夫なのかしら。
午前中にコスモに乗っていたIさんに「今日コスモで2課目踏むんですよ、中間速歩とか中間駈歩とかあるんですけど」と言ってみると、Iさんは「コスモで中間駈歩は…ちょっと荒れるかもしれないよねぇ。それは無理して出そうとしないで、その手前までつめておいて、ポイントで譲って一瞬前に出す程度で『ここから中間駈歩を出そうとしたよ』ってアピールする程度のほうがいいんじゃないですか」だって。なるほど、ベテランは言うことが違う。

15時半頃、とりあえず前のレッスンがまだ終わっていないので、馬場の隅っこに正規馬場用のポイント板を置いておき、馬繋場へ。鞍など準備をしてからコスモを迎えに行きます。コスモさんは基本的に人なつっこい子なので、「コスモさん」と声をかけるまでもなく、[だれかきたー]という感じでじーっとこちらを見ています。
扉を開けて無口を見せると鼻をよせてきたので、そのまま装着して引き手をつけ、馬繋場に連れ出します。蹄の裏掘りをして、今日は2鞍乗られているから必要ないかもしれないけどブラシかけ。き甲の後ろあたり、何度ブラシをかけても[あぁ〜そこそこ〜]って首と鼻を伸ばしてくれるので面白い。
ひととおり装鞍を終えたところで、前のレッスンが終わって馬場が空いたので、馬場に出て正規馬場のポイント板を配置。と言っても歩測には全く自信がないので、だいたいこのへんかなー、という所にポイント板を投げておきます。

いったん馬繋場に上がって、コスモを連れて馬場へ降ります。みんなが蹄跡を均したり、パイロンで隅角を作ったりと馬場を作ってくれているので、私はコスモを連れたまま踏み台を取りに行って、ひとりで騎乗。
「フラットワークっていうか、とりあえず歩いててー」とO先生が言うので、手綱を伸ばしたまま適当に常歩。でも手綱を伸ばしたままだと、ときどきコスモが不穏な動きをするので、ハミに頼りたいのだろうと思い、手綱を緩めに持ってコンタクトはとっておくことに。
適当に歩いているうちに馬場がほぼできあがったようなので、馬場の中で常歩をすることにしました。せっかくだから、経路どおりに歩いてみるか。A点から入場してX点まで歩いてみると、コスモさんったらとんでもなくよれるし、歩みがのろい。うわー、いくら本日3鞍目とは言え、やる気がなさすぎるよ。

ときどき蹴っ飛ばしながら(本来であれば、ちゃんと調教が入ったこの馬に蹴っ飛ばすなんてやりたくないのだ!)、常歩で経路をたどっていると、馬場の外からN子先生が「馬場の中でも外でもいいから、速歩とか軽速歩で動かしときな」と言います。どうしようかな、常歩で経路をたどり終わってから、と思ったのですが、もう一度同じように言われたので、経路は省略して速歩でフラットワーク。
ひえー、コスモさんったらぜんっぜんやる気ないって。速歩では前に出せそうにないので、しばらく軽速歩。でも2課目には軽速歩なんかないのだ。速歩に切り替えて、斜めに手前を換えたり、蹄跡を使って輪乗り(自動的に20mの輪乗りになる)などしていたら、N子先生は「あれ、そこは常歩じゃないのー?」と言います。どうやら、もう自発的に経路を踏んでいると思われたらしい。
「あ、まだ何も考えないで動かしてました。じゃあそろそろ経路入ります」と申告して、A点からX点まで速歩で直進。ひー、よれるよれる。X点で停止、敬礼をして発進しようとしたのですが、速歩すら出やしない。
「鞭いる?」「はい、欲しいです」ふだんなら、コスモは鞭に敏感でぎゃあぎゃあ言うから持ちたくないけど、今日はあまりにも重すぎる。O先生が短鞭を取りに行ってくれて、「たぶんこの短い鞭持ってるだけでも効くから」と渡してくれました。その鞭でかるーく肩に触れると、ようやく速歩が出やすくなりました。

気を取り直して、A点入場からやり直し。あー、やっぱりよれよれだよー。X点で停止、敬礼。N子先生の答礼を確認して、速歩発進。直進して、C点から右手前で蹄跡へ。次にくるM点で斜め手前変換、中間速歩なので、そこに行くまではつめておかないと(ちなみにここまでは、3級の経路と全く同じ)。線上に出ましたが、あまり伸びず。まぁ1回目だから、慌てて馬を出すのはやめておこう。
A点からC点は3湾曲蛇乗り。うわー、想像以上に狭いよ、20×40の馬場で3湾曲。20×60だったら、20mの半輪乗り×3つで分かりやすいのですが、40mなんて割り切れないよ。自慢じゃないが私は、小学生のころ余りの出る割り算で泣いた女だよ。
A点からF点のすこし先を狙って巻き乗り、「ちゃんと蹄跡に触れなさい、1歩だけね」と言われながら、2つめの湾曲へ。こっちはちゃんと蹄跡に触れることができるのに、3つ目はダメ。あとからよく考えてみたら、これはコスモが右手前が得意で左手前が苦手ということで、馬が苦手なら私がもっとしっかり扶助を出してあげないといけなかったんでしょうね。

C点から蹄跡行進、H〜S間は中間速歩なのですが、これもうまく伸びず。A点で常歩に落として、F点で斜め手前変換、手綱を伸ばした自由常歩。この常歩は「軽いコンタクト」と経路表には書いてあるのですが、どれくらい手綱を伸ばしていいものやら。
これがジュンヨーとかなら、いきなり全部伸ばしても大丈夫だと思うのですが、コスモはどっちかと言うとハミに頼りたいタイプなので、いきなり伸ばしたらパニくりそう。少しずつ手綱と折り返しを前に送って緩めます。
それでなくてもよれ気味なのに、手綱を放すとよれよれよれよれ。X点が踏めたかどうかもアヤシイ感じでしたが、H点手前から手綱を左手にまとめて右手で少しずつ絞っていきます。おぇ、折り返し。これさえなければもう少し楽に手綱が持ち直せるのに(でも折り返しなしでコスモを受けさせる自信はないけど)。

手綱を持ち直すのにおたおたしてしまい、本当はH点から先の蹄跡は中間常歩なのに、そんなことしてる余裕がありません。ようやく手綱が安定したと思った地点はもうC点で、ここから駈歩発進して20mの輪乗り。こんなやる気のなさそうなコスモさんで、駈歩出せるのか本当に。
そう思いながらも腰内の要領で駈歩発進すると、意外にもすっと出ました。確か内方を持つと荒れる馬だったから、内方の拳はゆるめにゆるめに。
駈歩発進の直後に、「そこ、あまりにも早く馬の顔向けすぎ」と注意されました。駈歩発進の内方姿勢がきつすぎるということかな? 「ほら、輪乗りが大きくなっちゃうじゃん。蹄跡と輪乗りがぶつかるポイントを目指すんじゃなくて、もっと外を狙って行ってちょうどいいんだよ。そのパイロン(M点よりも隅角寄り、隅角から2mくらいのところにある)狙ってちょうどいいくらい」。ということは、発進のときは直進のつもりでもいいくらいだな。

輪乗りから蹄跡に出て、ここは中間駈歩だけど、できるかなー。だいたい駈歩の伸ばし方、よく知らないし。
S田さんあたりから「外方ゆずって、内方合わせる」という呪文のような伸ばし方を聞いたけど、とりあえず壁にしている外方の拳を、馬の口の動きよりすこし大げさなくらいに前に譲ってみます。あれ、すこし伸びたかな? でもこれじゃまだ尋常駈歩だな。
駈歩のまま斜め手前変換、X点で速歩に落とすのですが、K点で線上に入ったところからなんか歩度が伸びてるかも。速歩に落とす自信があまりなかったけど、半減脚を使って脚を元の位置に戻し、座骨を真っ直ぐにするときちんと速歩に移行しました。
M点から蹄跡で中間常歩、C点から駈歩。出ることは出たのですが、右手前のときより慌てたような駈歩。あ、そうか、コスモって左手前が苦手だからなぁ。輪乗りも少し小さめに巻いてしまい、しかもそのあとの蹄跡行進もかなり馬が慌てている感じで、蹄跡はよれるわ隅角はうまく回せないわ。この方向だと、後ろから工事のでっかい音がしているせいもあるかもしれないけど。

ふたたび手前を換えてX点で速歩に移行、蹄跡から常歩。C点からふたたび速歩にして蹄跡行進、B点からX点まで半間気乗り、G点まで直進して停止。「停止早いよー、G点はもうすこしこっち」あ、しまった。2歩くらい停止が早かった。
「最初のA点入場のところと、3湾曲の最初のところだけ別にしたら、初めてにしてはなかなかいいんじゃない。これで45%くらいかな」「45っすかぁ」でも1課目(1994)では47%しか出していないんだから、2課目に上げてそれなら、ちょっとはマシなのかも。

というわけで、もう一度経路へ。A点入場からX点へ直進、「わーんよれよれー」「大丈夫、最初のよりはいい」。停止して敬礼、速歩発進して右手前で蹄跡へ。お、今の隅角いいぞ。
M〜X〜Kで斜めに手前を換え、線上は中間速歩。蹄跡のうちからためて、方向転換と同時に譲ったらぱーっと速歩が伸びました。おぉ、さすが馬場馬。
3湾曲はやっぱり蹄跡にうまく触れられず、イマイチ。F〜X〜Hの自由常歩で、N子先生が「これはいらん、これは」と、片脚を振り上げるジェスチャー。これ? あ、馬が後肢で虫を払ってる動作のことか。自由常歩はハミを外すので、そのとたんに馬が油断してるということを言われているんだな。
F点で手綱を持ち直し、中間常歩ですが、またもや折り返し手綱の処理に手間取って尋常常歩のまま。そのせいでC点からきっちり駈歩が出せず、2歩ほど速歩が入ってしまいましたが、すぐに駈歩に移行。今度はM点より隅角の外を狙って駈歩、「そう、そのへん。それだと輪乗りが小さくならないでしょ」。おおなるほど、これね。

2度目、3度目とも、やっぱり私が下手くそなのは3湾曲と、輪乗りの大きさ。中間速歩と中間駈歩もアヤシイけど、まぁ一応頑張ったほうだろう。
3回踏み終わったところで、レッスンの残り時間はあと5分。「どうする、もう1回やる?」「そうですね、もう1回やってみます」ということで、本日最後の経路へ。
入場してX点停止、敬礼して速歩発進。あら? ニブい。だらだらと常歩で出てしまったので、軽く鞭を当てて速歩にします。
斜め手前変換の線上もさっきほど伸びないし、これはコスモ、飽きてきたかな。

それでも右手前の駈歩は良かったんですが、左手前の発進になると、コスモが思いっきり肩から逃げる。なんじゃあそりゃあ、そんなんじゃ駈歩なんかできるはずない。「やり直します」と申告して、もう一度C点から駈歩発進しようとしたのですが、やっぱり肩から逃げます。あのねぇコスモさん、私いま手綱引っ張ってませんよ? 右手前のときと同じだよ? あんたが左手前キライなのは知ってるけどさぁ、そりゃないんじゃないの。
馬が[駈歩しなくてすんだ]と思っているフシが見えたので、短鞭をぱしっと肩に入れると、[ひぃやぁ]と頭を上げて、すぐ言うことを聞き始めました。やっぱり飽きたんだったか(相方はこれを見ていて、「へー、KYOKOがコスモに鞭入れてるよ」と思ったそうです。コスモは鞭に対して過剰反応するので、以前はそれが怖くて使えなかったもんな)。

なんかイマイチだったけど、4回目の経路終了。先生の「お疲れさまでした」の声に応えて「ありがとうございました」と言い、手綱を緩めて鞭を捨てたら、コスモさんったらびくっとして頭を上げて[きゃあ]だって。こんなことでびっくりしないで欲しいなぁ、もう。
(余談:あとで相方が撮ってくれたビデオを見ていたら、手綱を緩めたところでコスモさんは、首のトップラインは保ったまま[お疲れさまでした]とおじぎをするように頭を下げ、直後に[きゃあ]。見ていてすっごく笑えました。)

沈静化を兼ねて歩かせながら、先生に指摘されたのはやっぱり最初の入場のところと、3湾曲。逆に良かったのは最後のE〜X点の半巻き乗り(ここは右手前なので、コスモが得意だということもある)だそうです。
O先生からは、「自由常歩のあとで手綱をまとめるとき、下を見ないように」ということでした。「でも今日は、すごく馬場っぽかったよ。良かったんじゃない」と、ちょっと嬉しいことを言われました。
自分としても、馬場を踏むのが凄く楽しかった。3級経路より、自分で経路を組み立てながら回ることができたように思うし、やっぱり馬場が楽しいなー。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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