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(2004.8.12 千葉・TOMOライディングクラブ)
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夏休みなので趣を変えて(?)、半年ぶりに千葉・市原のTOMOライディングクラブへ。我が家には車がないので、相方の実家に車を借りて市原へ向かいます。
お盆だし、渋滞を想定して夕方の16時から私(馬場)、17時から相方(障害)が乗れるように予約を入れておいたのですが、思ったより道がスムーズで14時に到着。スタッフのFさんとM子さんがいて、「TOMOさんもうすぐ帰ってくるから、そのへんで休憩してて」という言葉に甘えてクラブハウスの中で犬と遊んだり、馬房に行って馬と遊んだり。
15時すこし前、まだTOMOさんは帰ってきていませんでしたが、「今日曇ってるから、今から乗っても大丈夫だよね。早くても平気?」「もちろん、早い分には」「じゃあ奥さんのほう、今から乗っちゃおう。馬装いっしょにやって」ということで、Fさんと一緒に馬房へ。

「今日この子に乗りましょう、レキシントン」おや、レキシントンは前回来た時にも乗った子。確かけっこう軽くて、ハミを固めると嫌がる子だったな。
前回来たときと違う馬房に入っているレキシントン、声をかけるとおとなしくしているので、馬栓棒を外して馬房の中へ。前はけっこう無口をかけるのを嫌がっていた気がするけど、今日はおとなしくかけさせてくれました。
ここではあらかじめ無口に2本の引き手がつけてあって、馬繋場まで連れて行くと、そのままその引き手を馬繋柱につなぐことになっています。まずは蹄の裏堀り。あら、後肢に左右とも蹄鉄はいてないわ。半年前は全部履いていなかったと思うけど、今は後肢だけみたい。

そうこうしている間に、TOMOさんが帰ってきたようです。私がブラシをかけている間に、Fさんが前肢プロテクターと鞍、鞍下などを準備してくれたので、装鞍にかかります。
確か前は、帯径触られるのを嫌がっていたような気がする。腹帯を締めようとすると、「少しずつ締めてくださいね、この子倒れちゃうんで」とFさん。いきなりぎゅっと締めると、驚いて倒れちゃうらしい。
装鞍を終えたところで、私はまだ長靴を履いていなかったので「長靴に履き替えてきます」と言うと、Fさんは「あ、じゃあ私ちょっとこの子下乗りするんで、馬場に出てますね」ということで、Fさんがレキシントンに頭絡をかけて騎乗し、馬場に出て運動している間にクラブハウスに入り、長靴を履きます。けっこう軽い馬だった記憶があるので、拍車はいらないな。

5分くらいしてクラブハウスを出ると、ちょうど馬上からFさんが私を探していて、「じゃあ乗りましょう」と下馬しました。
踏み台を準備してもらったので、そのまま騎乗。踏み台に上り、セオリーどおりに手綱とたてがみをまとめて左手に持とうとすると「あ、この子手綱持つと危ないんで、離しましょう」と言われて、サドルホルダーを持って騎乗することにします。そういえば、ずいぶん口のやわらかい子だったかもしれないな。
騎乗すると「歩きながら鐙とか合わせて。絶対止めないで、常歩しててね」絶対止めないでという理由はわかりませんでしたが、とにかく常歩。こういう子だから、手綱は持たずにそのまま歩かせます。

一応蹄跡の上を歩かせているのですが、気を抜くと虫を追い払おうとして立ち止まるレキシントン。そのたびに軽く脚で圧迫、まぁそれだけでちゃんと前に出るからいいんだけど。
しばらく歩いていると、Fさんが「鐙長くない?」と言います。自分としてはちょうどいいつもりだったんだが。「いつもこれくらいの鐙の長さで乗ってるんですが…」「うーん、でも長いように見えるよ。鐙に立てる?」と聞かれ、試しに常歩のまま鐙の上に立ってみます。
5歩といかないうちに鞍にお尻をついてしまった(ドスンとやらないように気をつけたけど)私に、「それでお尻をついちゃうのは、バランスがとれていない証拠。やっぱりもう1穴短くしたほうがいいよ」まぁ、かたくなに長鐙で乗る必要はないので、歩きながら鐙を1穴短くします。

たるまず引かず、くらいで力を入れないようにして、手綱を持ち直します。速歩から軽速歩、まぁ一応さくさく動いてくれるんだけど、出した分しか前に出ない感じはあるな。ちょっと内側に入ってきたがるクセがあるようです。
でもなぜか、馬房から一番遠い長蹄跡だけは、妙にラチによりたがる。ほとんど鐙をぶつけるくらい近寄るので、ラチに鐙が引っかかったらイヤだな。内方の鐙をこころもち踏み込みながら走らせますが、ここだけはどうしてもラチによりたいらしい。

「鐙に力いれすぎ。鐙に力入れようとしてるから、足が前に突っ張っちゃうんだよ。もっとかかと上げて、KYOKOさんのかかとは下がりすぎ」うーん、普段はかかとが上がってると言って怒られるのになぁ。
あれ、もしかして鐙の長さが影響してるのか。自分としては、いつもの鐙より1穴短いので、当然かかとも下がるわなぁ。ふだんは膝の裏を伸ばすことを意識して乗っているので、かかとを上げてと言われると混乱してしまう。
ゆっくりした速歩で、「そのまま立ってみて」ということで、速歩でも立ち乗り。「そのまま1周するつもりで」と言われますが、半周と続かずに座ってしまいます。脚のせいというより、私のバランスが全般的に悪いのかも(泣)。
鐙を脱いで、常歩から速歩。あ、やわらかいと思ってたけど、意外と反動あるんだな。なかなか上手く反動を受けられないので、馬にも悪いし、外方だけサドルホルダーを持って体を安定させるようにします。

ここでいったん手綱を伸ばして休憩。私の休憩というよりも、「馬がへーはー言ってるんで」ということで。レキシントン、TOMOさんとこに来たときは栄養失調だったというし、若くはないらしいので、体力があまりないみたい。
今日は30分×2鞍で予約を入れているので、しばらく歩かせてから続けて2鞍目開始。鐙上げのまま、ふたたび速歩。私のほうも体がほぐれてきたのか(今ごろかい)、鐙上げで正反動をとるのが辛くなくなってきたな。
このへんで、相方も同じ馬場に出てきました。相方はTOMOさんの指導で障害レッスンなので、横木またぎから始めた様子です。

鐙を履いて、常歩で体勢を整えてから駈歩。駈歩発進は非常にスムーズだし、駈歩の動きにもついていきやすい。…けど、あれっ? 「はい、反対になったね。常歩からやり直して」踏歩転換されちゃった。も、もしかしてこの子、ロゼッタと同じなの? ロゼッタも鞍上のバランスが崩れるとすぐ踏歩転換してしまう馬だけど。そういえば以前BOSSが、この馬を「バランスの鬼」と言っていたような言わないような。
駈歩から常歩に落とすのも、ちょっと難しい。外方の位置を戻しただけでは駈歩をやめてくれなくて、座骨を落とし込むように座っても、少し時間がかかる。「ちょっとだけ引っ張ってもいいから、ちゃんと止めてー」あ、引っ張ってもいいのか。口やわらかそうだから遠慮してました。
「口の中で、ハミがこんな(指でV字を作りながら)になっちゃってたら、ハミなんか効かないよ。ハミは馬の口の中で真っ直ぐにしてあげないと、馬は痛くて抵抗するだけだから。この馬なんかは、それでも大丈夫だけど。こんなに口向きのできてる馬珍しいんだから」

常歩から駈歩、やっぱり発進はいいんだけど、長蹄跡に出るとすぐ踏歩転換されてしまいます。踏歩転換されるってことは、馬が私の扶助では左右が分からないよって言ってるんだよな。ちょっと外方を大げさに引くようにして、内方の座骨を押し込むつもりで駈歩を続けようとしますが、どうしても直線に入ると踏歩転換されてしまう。隅角は内方姿勢がとらせやすいけど、そうでない直線ではとたんにバランスの悪さを馬に指摘されちゃってるんだよなぁ。
「せめて1周は踏歩転換されないで走るつもりでねー」と言われますが、なんかかえって踏歩転換されやすくなっていくばかり。しまいには駈歩発進後、3歩で踏歩転換されてしまったり。

また馬がへーはーしてきたらしいので、軽速歩。少し歩度が伸び始めると、「つめてつめて、しっかり歩かせるような軽速歩にして」という指示。前に出しながらためて、つめた軽速歩にしろってことだろうけど、あんまり口を引っ張りたくないしなぁ。うーん、つめるのは軽速歩より速歩のほうがやりやすいかも。「つめるんだよー、常歩みたいな速さの軽速歩で」
どうにかスピードが落ちてきたところで(自分で思うけど、スピードが落ちただけで、つまったとは言えない)、「次の長蹄跡で伸ばしてー」という号令。長蹄跡に入る方向転換と同時に手綱を許し、脚を使いますが、ほとんど伸びない。
「せっかくつめられてるのに、そこで伸ばせないってことは、脚が使えてないってことだよ」ふぅん。そういえばN子先生にも、「あと脚さえちゃんと使えれば」みたいなことを言われたっけ。

「じゃあ手綱伸ばして、5分くらいゆっくり歩かせたら終わりにしましょう」ということで、沈静化。馬場に出ていたTOMOさんから、「前に見たときよりは、ずいぶん良くなってるんじゃない」と声がかかりましたが、前回から半年経ってますからねぇ…全然良くなってなかったら、むしろ悲しいものがあります。
まぁとりあえず、半年前に注意された拳や肘の堅さについては、今日は言われなかったのでマシになってるのかな。

下馬して馬繋場に連れて行き、レキシントンを全身丸洗いしていると、TOMOさんがやってきて「踏歩転換してたねー」「いやあの、してたんじゃなくてされたんですけど」もちろん、TOMOさんはそんなこと分かってるでしょうけどね。「あれで、元に戻せたらカンペキだったねー」と冗談を言うので、「あの、私がふだん乗ってる馬も、ああやって踏歩転換するんですよ。一回だけ偶然戻せたことがあるんですけど」「うーん、右駈歩なら右駈歩の姿勢ができてないんだろうね。人間のほうが」。まぁ私の場合、まだ駈歩の動きに座骨をついていかせるのが精一杯(っていうかできてない)って感じはあります。
やっぱり時々は、違う馬、違う先生に見てもらうのは刺激になって面白いですね。


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