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(2004.7.31 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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先週は左後肢がモヤモヤした(馬じゃなくて私が)ので出走を回避。中一週の今日は10時からの予約なので、9時頃に武蔵増戸に到着。家を出るときは晴れていたのに、武蔵増戸に降りてみると土砂降り。こりゃまいった。倶楽部に行けば置き傘があるけど、今は何も持ってない。
10時に乗るにしても乗れないにしても、すこし時間があるので駅で待っていると、5分くらいで雨足が弱まってきました。10分後、ほとんど雨が上がったので駅を出て、倶楽部へ到着。ちょうど9時のレッスンがはじまるところで、土砂降りのため15分遅れで始まったとのこと。私たちの10時のレッスンも、15分遅れで始まることになりました。

今日の騎乗馬はジュンヨーですが、9時の回にも出ているので馬装はなし。動きを見ていたら、いつもより軽快そうなので鞭はいらないかな。
馬繋場が混んでいたので、いつもジュンヨーが入る馬繋場(左図で左下)とは違う馬繋場に連れてこられました。そこに迎えに行きましたが、無口がこっちにないし、いいや、馬場に出して引き馬していよう。
と思ったら、馬場に出ていたO先生が「乗って常歩してていいですよー」と言うので、時間は早いけどとりあえず騎乗。オーナーが踏み台を持ってきてくれて、補助を受けて騎乗。鐙の長さを直すのを忘れていたので、前の人の長さのままでした。うわー、足が届かないよ(笑)。4穴くらい縮めて、手綱は伸ばしたまま馬場を歩かせます。

この部班はIさん&ダンス、相方&アルフォンス、私とジュンヨーの3頭部班。相方が出てくるのが少し遅かった(いや、彼のほうが時間どおりなのだが)ので、その間ダンスとジュンヨーで適当に馬場内を歩いていました。Iさんもこの倶楽部ではトップクラスのベテランだし、お互いに行き会ったらきちんと左側通行を守れるので、快適。
いやー、それにしてもまだ鐙が長いな。どうするかな、と思って馬を止めると、馬場に出てきたN子先生に「どうした?」と聞かれ、「ちょっと長すぎかなーと思って」「そうだね、あたしもそう思う。今のうちに直しちゃいな」ということで、1穴縮めました。そうするとちょっと短いような気もしてしまうんだけど。

ダンス、ジュンヨー、アルフォンスの順で蹄跡に出て、隊列を整えます。速歩から軽速歩、あれ、思ったほど軽快じゃないな。「今のジュンヨーは出した分しか出ないからね、上が頑張らないとダメだよ〜」あれ、でもこれって右手前じゃん。ジュンヨーは右手前がどうも嫌いらしくて、右の速歩は動きが悪い(駈歩だと別)んだから、最初から右手前の速歩がこれくらいだったら、まだいいほうだわ。
反対半巻きで、「線上は斜め横足で」蹄跡から離れていく方向に斜め横足しますが、「KYOKOさん! 斜め横足の扶助知ってるでしょっ」い、一応やってたつもりなんですが。でもそう言われても仕方ないほど、自分でもダメダメだって思った。
「手綱、脚、手綱、脚。手綱はつかったらすぐ譲る、持ちっぱなしじゃダメ〜」けっこう何度もやったんですが、自分でうまくいったと思ったのは1回もありませんでした。

やっぱり右手前より、左手前のほうが軽快。ジュンちゃんは隅角に深く踏み込むのが苦手だけど、ちょっと頑張ってもらおう。外方の拳を少し固めておいて、内方の脚と控え手綱で隅角を回します。この子は真面目だから、やれと言われたことは一応やってみようとするんだよね。しかも今日は調子がいいのか、けっこう奥まで踏み込めている。
速歩の号令が出たので、座って正反動。うーん、やっぱりこの子の反動にはうまくついていけないな。私の騎座がしっかりしていないから、拳もいっしょにがたがたしてしまう。それは馬の動きを邪魔するだけだなーと思い、外方の拳でサドルホルダーを持って、すこし拳を安定させることにします。

それにしても、今日はずいぶん膝が鞍に当たるなぁ。今までジュンヨーに乗ってて、こんなことなかったんだけど。膝で締めてるなら、膝の内側や長靴の履き口のところが当たるんですが(経験あり)、今日の当たり方はちょっと違う。鞍の騎座止め(あおり革の前部で、ちょっとだけ出っ張ってる部分)に、反動ごとに膝がぶつかっていく感じ。膝のお皿が当たって痛いんです。
膝で締めてるというほどではないものの、これってつまり脚がバタバタしてるからには違いない。せめて脚を引けばどうにかなるかと思ってやってみましたが、そう上手くいったら苦労しないよねー。

常歩でも膝を気にして、脚を引いてみたり鐙をちょこっとだけ外したりしていたら、「はい、全員鐙脱いでー」おや、鐙上げだ。
常歩から、鐙上げのまま速歩へ。やっぱり速歩にしたとたん、座骨のバランスがばらばらになっちゃうな。
この中で一人だけ、鐙上げのみならず「もも上げ」の指示を受けたIさんですが、「Iさん、もも上げしてたって脚は使えるんだよ!」うわー、またN子先生が恐ろしいことを簡単に言ってのけてる。「どうやるか分かる? 股で締めるの」さらに難しいことを…。

「じゃあジュンヨーだけ、鐙はいていいよー。次の隅角から、順次に駈歩。ちゃんと前の馬が駈歩になるのを確認してから発進すること」前のダンスくんが駈歩になるまでに数歩あったので、その間ジュンヨーを控えておいたら、かえって慌てちゃったらしい。ダンスが駈歩になったのを見計らって駈歩発進をしようとしたら、その寸前にジュンちゃんが自分で速歩を出してしまいました。
「何やってんの、ちゃんと駈歩にしなさい! できないなら速歩でついてけ、出せないほうが悪い!」そうだけど、それもやだー。ジュンちゃんの速歩は、どんどん伸ばせばダンスの駈歩についていけるくらいは出せるのですが、それじゃ馬を慌てさせるからイヤだ。少し肩を引いて、速歩の歩度をつめてから駈歩発進。何度目かのトライで、どうにかこうにか駈歩に移行。
あ、そういえばこで右手前だった。ジュンヨーの右手前は、出にくい(もしくは反対駈歩になってしまいやすい)くせに、いったん出てしまうとガンガン行っちゃう傾向があります。できるだけ拍車を当てないように、えーと膝だ、膝を伸ばさないと。
でもどうしても、私が拍車を刺してしまうせいだと思うのですが、外へ外へとふくれていきます。うーん、これを続けていると馬が手の内から外れてしまいそうな気がするな。

「はいそのまま、各個に巻き乗り」うえ、駈歩のまま各個に巻き乗りなんて初めてですけど。ここで進入遅れたら回りに迷惑かけるしなぁ。ジュンヨーの場合、右手前は特に巻き乗りが難しくて、手綱で無理に曲げようとしたら絶対曲がらないはず。早めに座骨、脚と使ったつもりが、ぐいんと前に出てしまいました。やべ、内方脚使ったつもりで、拍車刺しちゃった。
あららー、走られちゃったなぁ。ジュンちゃんはひっかかっても跳ねたりはしないので、持ってかれても別にいいんだけど、前の馬をぶち抜いたりしたら危ないかなぁ。えーと、とりあえず蹄跡に出すか。N子先生に「何やってるのー」と言われ、「すいませーん、もってかれちゃいましたぁ」「抑えろ!」「はい」と、照れ笑いしたりしている自分に、あとでちょっとびっくり。以前の自分だったら、これくらい持ってかれたら真っ青になるところだったんですけどね。
かかとをできるだけ馬体から離すようにして、座り込んでみたら、どうにか普通の駈歩になりました。

さらに左手前で駈歩。途中、前で走っていたダンスが常歩に落ちてしまいました。でもIさんだから、すぐ駈歩に戻すだろう。ジュンヨーを速歩に落としてしまうと、駈歩に戻すのがまた大変なので、できれば駈歩のままで待ちたいな。腰を張り気味にして手綱を控え、つめた駈歩にしてみたのですが、3歩くらいで速歩に落ちてしまいました(追いついてしまったせいでもあるけど)。「KYOKOさん、そうやって駈歩つめたときに、速歩に落としてちゃダメだよ。そのために鐙履いていいって言ったんだから」そ、そうだったんだ。
けっこう長く駈歩をして(馬場の外から見ていたSさんによると「1鞍の6割くらい駈歩してなかった?」、それは大げさだって。3割くらいだよ)、いったん常歩へ。

常歩で前肢旋回をしたあと、ふたたび速歩。あれだけ駈歩で引っ掛けたんだから、速歩でも持っていかれそうなもんだけど、それは大丈夫みたい。前肢旋回で落ち着いたかな。
「もっと前に出す! 座骨で! 馬より先に落とすんだよ!」反動ごとに、座骨をぐっ、ぐっと馬の肩に向かって押し込むつもりで推していると、ジュンちゃんがふっとハミを受けてくれました。座骨の押しと、馬の動きが同化したような気持ちよさがあって、すっごく嬉しかったのですが、短蹄跡の長さ分も続きませんでした。
「拳ゆずって! ゆずれって!」とN子先生。速歩で騎座が安定するように、サドルホルダーに軽く外方の親指を引っ掛けておいたのですが、これじゃ譲れないか。とりあえずサドルホルダーを離して、気持ち拳を前にゆずってみます。

受けていたと思っていたジュンちゃんの首が、だんだんもぐってきたように見える。あれ、ジュンちゃん巻き込んでる。あぁ、せっかく受けてくれたのに、巻き込ませちゃった。これだけ前に出てるんだから、今巻き込んだのは伸びてないせいじゃない、私の拳が悪かったんだ。ごめんねジュンちゃん、ほんとごめん、君は真面目にやったのにね。
「そのまま少しずつ手綱ゆるめて、手綱を伸ばして速歩」の指示で、しばらくハミを開放して速歩し、常歩に落として沈静化。
馬場中央に馬を並べ、停止。ん? 後肢のどっちかがずれてる感じがするなぁ。「先生、これ後肢揃ってないですよね?」「その通り、よく分かりました。分かってるならちゃんとやれ」でもとりあえずこれで、「愛撫して下馬していいよ」と言ってもらえました。
「先生、この子うけてくれてたのに、最後巻き込んじゃったのって、私の譲りが足りなかったんですよね?」「そうだよ。せっかく一瞬だけ良かったのに。だから譲れって言ったじゃん」「そうですよねー。この子に悪いことしちゃった」ジュンちゃんはいつも真面目にやってるのに、なぁんか上手く乗ってあげられなくてごめんね。

今日はこのあと、有志でバーベキューをすることになっています。相方は後輩の結婚式とかで先に帰ったので、夕方までは買出しにいったり、馬をかまったりして過ごしました。
私の相棒(と、私が勝手に思いこんでいる)ロゼッタの馬房の前で、Yさんとしゃべっているとき、私が「ねーじいさん」とか言いながら、ロゼの顔に正面から自分の顔をくっつけました。するとYさんが、「あ、今ロゼの顔が変わったよ」と言うのです。「いまKYOKOさんが顔近づけようとしたとき、ロゼの目の色がふっと優しくなった」のだそう。
ほんとかなー、ほんとだったら少し感動かも。確かに最近、顔をくっつけても振り払われなくなったのです。以前は、くっつけさせてはくれるけど、ロゼが飽きたらかるーく鼻を上にあげるようにして振り払われていたのですが、最近はずーっとくっつけっぱなしでも文句を言わなくなりました。ロゼッタなりに、私のことを認識してくれてるのかなー。

夕方、お手伝いスタッフHさんが手配してくれた豪勢なバーベキューを楽しんでから帰宅しました。ありがとうHさん、またやろうねー。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)


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