←3級検定 206鞍目・肩の出ない馬
(2004.7.3 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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3級検定が終わって気が緩んだのか、翌日から体調を崩してしまいました。土曜日には2鞍乗るつもりで予約を入れていたのですが、これじゃ無理。でもせめて1鞍は乗ろうと思って、あらかじめO先生に連絡を入れて、予約を1鞍削ってもらいました。
もともと11時と15時で予約していたのですが、削りやすいほうを削ってもらうことにしておきました。相方は2鞍乗るので、いつもどおり10時すぎに倶楽部へ到着。配馬表を見ると、15時にジュンヨーに騎乗することになっていました。重い馬を配馬されなかったのは、体力温存してねというO先生の配慮でしょうか。

ところが午前中のレッスンを見ていると、ジュンヨーが軽くつまづいたあとに歩様をおかしくしてしまいました。もともと脚の弱い子ではあるのですが、跛行出しちゃったかなぁ。指導にあたっていたN子先生が、「中で常歩してて」と言っているくらいだし。
それでも一応ジュンヨーに乗る予定だったのですが、他のレッスンでウィンダムがあまりにもナメくさった態度をとるので、「あいつしばきたいわー」なんて言っていたら、N子先生に「じゃああれ乗る? どうせジュンヨーは軽跛行出してるから、あんまり使いたくないし」と言われました。「あー、それもいいかもですね。ウィンダム乗るの久しぶりですし」ということで、配馬をウィンダムに変更。あいつに乗るのは、実に11ヶ月ぶり。

レッスン前、馬繋場でタイコンチェルトを洗っていたチェルママに「今日は何に乗るの?」と聞かれたので「ウィンダムにしました」と言うと、「ほんとに? あなたがわざわざ乗る必要ないんじゃないの、あんな歩様のおかしい馬に」と本気で心配されてしまいました。
確かに、私がよく乗っていたころよりもさらに歩様がおかしくなっている感じは見受けられるのです。「まぁ、そういう歩様を知っておくことも勉強でしょうし」「そう? あなたがそういうチャレンジ精神で乗るなら、それでもいいけれど」。
準備をしながら、馬場に出ているウィンダムを見ていると、なんかますます歩様がおかしくなってきて、さすがに心配になってきました。前のレッスンが終わったところで、N子先生をつかまえて「先生、私ほんとにこの馬乗っていいの? だいぶ跛行してますけど」と聞いてみると、「大丈夫よん、こんなのこの馬のクセだから。ほんとに痛かったら動かないよ」先生がそう言うなら、まぁ大丈夫なんだろう。

ウィンダムは前のレッスンから続けてお仕事なので、馬装はそのままでも良かったのですが、Aさんが鞍を貸してくれるというので鞍を取り替えることに。Aさんの鞍は柔らかくて乗りやすいんですけど、そんないい鞍を反動の低い(ないと言ってもいい)ウィンダムに乗せたりしたら「座れないなんて言ったら殺されますよねぇ」とN子先生に言ったら、「とーぜん」という返事。まぁN子先生の前では、他の馬でも「座れない」なんて言ったら怒られそうだけど。
まぁとにかく鞍を乗せ替えて、ウィンダムを連れて馬場へ。…おい、動けよ。馬繋場からナメくさっとるな。長鞭を降っても、足を伸ばしてつま先で横腹を蹴っても、1歩くらいしか反応しないでやんの。そこにいた人がお尻をたたいてくれたら、ようやく動き始めました。でも隙あらば立ち止まろうとしてるな、お前は。

ウィンダムはあんまり背が高くないので、踏み台なしでもいけるかなーと思ったのですが、Mちゃんが踏み台を持ってきてくれたので使うことにしました。
この時間は、ダンス、ロゼッタ、ロッキー、アルフォンス、ウィンダムの5頭。「ウィンダム一番後ろねー」とN子先生に言われて、他の馬の後ろにつこうとしたら、モンブランも出てきました。あれ? Aさん、この時間乗るの? 乗らないと思ったから鞍をお借りしたんだけど、乗ると知っていたら返してたのに。配馬表には入っていなかったから、急遽乗ることにしたみたい。
N子先生が「じゃあモンブランは、ウィンダムの前ね」と言うので、少し前を空けてモンブランを入れます。

「気をつけ、はやあーし」で、速歩に移行。今のはなんか、前の馬に釣られて出たって感じだったな。すぐ軽速歩にしますが、ウィンダムはのたのた走りの天才なので、鞭でビシビシ追っていかないと、前の馬に追いつけない。
軽速歩で、立つタイミングのたびに長鞭を入れていたら、ウィンダムがむっとした感じで、かるーく横蹴りが入りました。ふん、蹴る元気があるんだったら脚を前に出せ。
少し内方に切れ込もうとするので、叱ると今度はラチに果てしなく寄っていき、鐙をぶつけさせようとするのもいつものこと。そんなクセはもう知り抜いているので、最小限に食い止めます。
でもやっぱり前肢が跛行しているウィンダム、左右の揺れが一定じゃないから乗りにくいなぁ。速歩のほうが乗りやすいかも、ってN子先生がさっき言ってたとおりだなぁ。

で、速歩の号令で座ってみると、うわ、何だろこの歩様。馬の肩を見なくても、馬の肩が全然前に出ていかないのが股の下の感触で分かる。1年前に比べれば自分が分かるようになったということかもしれないが、それにしてもこんなに肩の出が悪かったっけ。確かに先生の言うとおり、動いているから今は別に痛くないのかもしれないが、以前痛いときにかばっていたら固まっちゃいました、みたいな跛行の仕方だわ。
それでも軽速歩よりはバランスが崩れにくいし、反動だけはやわらかいので、ときどき軽速歩の指示が出ても勝手に速歩で正反動取っていたら、「軽速歩っつってるでしょー!」とN子先生に怒られてしまいました。へへ、すみません。

「次の隅角を過ぎたら、反対半巻き。できる人は線上で斜め横足ね」ん? 反対半巻きで、線上ってどこだ? と、一瞬考えてしまいました。「あ、ここね」「そうだよ、そこでやるの〜」げー、またN子先生ったらさらっと難しいことを。反対半巻きの場合、蹄跡から離れる方向の25度くらいの斜線上で斜め横足をやることになります。蹄跡に戻る方向だと、馬は戻りたいから割と動かしやすいけど、蹄跡から離れる方向だと、離れたくないからあまりうまくいかないものです。
しかもこんなに肩の硬いウィンダム、うまくいくかしらぁ。一応チャレンジはしてみますが、ぜんぜん前肢がスムーズに運ばない。「その馬だって、それくらいはできるんだよ」とN子先生に言われてしまいましたが、鞍上が相当がんばらないとできないかも。

速歩のまま、先頭から1頭ずつ輪乗りの指示。なぜかウィンダム、自分の2頭前のロッキーが駈歩はじめたら、自分も反応してる。そうじゃないだろ、ちゃんと扶助を出してから駈歩してください。
自分の番が来て、駈歩発進しようとしたら、速歩が速くなってしまいました。「何やってるの、その馬駈歩出しやすいんだよ!」あんまり久しぶりに乗るので忘れていたけど、この馬って半減却だの内方の座骨だの、そういう高度なことは考えなくても駈歩が出せるんだった。ちょっと内方脚を強めに入れてみたら、あっさり駈歩が出ました。
「こらー、なんでその馬でそんなにお尻が浮いてるの!」「はい、その通りです! すみません!!」別にお尻が跳ねたりはしないんだけど、反動のやわらかいウィンダムで、鞍からお尻が離れちゃいかんだろう。お尻を浮かさないように座り込んでみたら、あらら駈歩やめちゃった。そう言えば前に、ウィンダムは座骨で推されないほうが駈歩が出やすいと聞いたことあるから(だからこそ、駈歩の初期練習に向いているんだけど)、ちゃんと座ったら駈歩やめちゃうんじゃん。乗りにくい馬だなー。

手前を替えて、しばらく速歩。するとウィンダム恒例、「もぅいいだろぉ!?」首振りが始まりました。 同じ首を降るでもJRの場合なら、口がやわらかいから口をいじられると首振って逃げようとするんだって分かってるけど、ウィンダムの場合はただのわがままにしか思えない。別にそんなに口やわらかくないもん、お前。
まぁJRみたく力一杯前に首をつっかけるわけでもなく、横向きにしじゅう首を降っているだけだから、ただ乗りにくいだけなんだけど、やっぱりこうしつこく反抗されると腹が立つ。拳を固めてじーっとこらえていれば諦めるだろうか。少し拳を強めにして、持って行かれそうになっても拳でこらえてみますが、なかなか首振りは止みそうにありません。

右手前で、ふたたび1頭ずつ駈歩。自分の番が来て、駈歩発進。今度は一発で発進できましたが「はい反対、やり直し〜」あら、反対手前が出ていましたか。ウィンダムの場合、反動がやわらかすぎて反対手前でも座れてしまうので、ちょっと分かりにくかった。
すぐ止めて、すぐ駈歩発進しますが、1歩目が明らかに左右のバランスが違った。「今反対でしたよね?」「だね。しょうがないんだけどね、その馬右手前出にくいから」もう1度だけ発進してみましたが、やっぱり反対が出る。「いいや、KYOKOさん病み上がりだから、今日はこのくらいで許しといてやる」そ、そうですか。

駈歩のときはやらなかったのに、速歩にするとやっぱり首を振り始めるウィンダム。あー腹立ってきた。がっちり持ってもやめないなら、いっそハミ外しちゃうか。拳を広げ気味にして、ハミへ影響しないようにして乗ってみると、首を振ってもハミががちっと来ないので「あれっ?」と肩すかしをくったような反応をするウィンダム。やっぱ外しちゃったほうがいいのか。
そう考えながら乗っていると、「速歩のまま、手綱伸ばしてー」とN子先生の指示。待ってました、そのほうが今のウィンダムなら楽。手綱を全部伸ばして、ハミを全部解放して走らせます。それでもしばらくは首を振っていましたが、いくら降っても反応がないのでつまらなくなったのか、徐々に振らなくなってきました。しめしめ。

そのあと常歩に落として、すこし沈静化してからレッスン終了。久しぶりに乗ったウィンダムは、動かないわけじゃないんだけど、こんなに肩の出ない馬だったのかとびっくりしました。それでも反動はものすごく楽なんだけど、なんかちぐはぐな馬だなぁ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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