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(2004.6.26 山梨・ララミー牧場)
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さて、明日はいよいよ3級検定。日の出は全乗振に加入していないので、いつもお世話になっているララミー牧場で、年に1回検定を開催してもらっています。
で、どうせだったら検定に出てくるような馬で前日練習をと、都合のつく数名で前日からララミー入り。3〜5級の受験者がいるので、レベルに応じてレッスンをやっていただくことになりました。
H先生から「3級のみなさんはどうする? 経路踏んでもいいけど、馬に慣れておきたいでしょ」と言われ、私としては経路よりも馬に慣れるほうが重要だと思ったので、他のメンバーとも軽く話し合って、部班にしてもらうことにしました。H先生にそうお願いすると、「そうだね、みなさん経路はもう覚えてるでしょ? 3級はそう難しい経路じゃないし」ということで、まずは3級組からレッスン開始。

ビジター扱いなので馬の準備はなく、覆い馬場に馬が数頭出てきています。相方と私で、「ご夫妻はどっちがたくさん乗ってるの?」「鞍数は同じくらいです、ダンナは障害やってますけど」「じゃあそこの2頭、好きなほう乗って」と示されたのは、小さめの鹿毛と大きめの栗毛。どっちも見覚えあるぞ。たぶん鹿毛のほうは、運動会でも昨年の4級検定でも乗ったキョウトくん、栗毛のほうは反動が高いと悪名高い(?)ベルディンゴだな。相方が事前に「ベルでもいいかな」と言っていたのをいいことに、ベルを相方に押し付け、私はキョウトに乗ることにしました。
先日の運動会で、キョウトに拍車を刺して走られ、拍車をとって乗ったら今度はえらく重かった、という経験を踏まえ、今日はあたりのやわらかい丸拍車で乗ることにします。

3級のための部班レッスンは、相方とベル、私とキョウト、それからアンユウとゴールデン。指導はW先生。W先生には以前も教わったことがあるけど、鬼教官という噂があるわりには、ビジターに対しては非常に優しい方です。
踏み台を取りに行こうかなと思ったんですが、なんかそんな雰囲気でもないなー。いいや、踏み台ナシで乗っちゃえ。これをやるのはかなり久しぶりだったのですが、キョウトくんはそんなに背が高くないし、左脚が鐙にどうやらかかりそうだったので、できないことはないだろう。スタッフさんがすでに右側の鐙を押さえていてくれたので、よじ登り気味に鞍上へ。
鐙を合わせようとしたら、うげ、もうこれ以上穴がないじゃん。うーん、これで乗れと言われれば乗れないこともないけど、ちょー長鐙。とりあえず頑張ってみるかぁ。
そのまま常歩で蹄跡に出ましたが、すぐにW先生から「KYOKOさん、鐙大丈夫ですかー?」「長いですけど、これ以上短くなんないです」「巻きますよー」「あ、お願いします」ということで、W先生に鐙を巻いてもらいました(鐙革を鐙に通した上から、もう一度巻き付けるようにする)。これでちょうどよくなった。

ついでに短鞭を持たされて、ベルの後ろで常歩。ベルはけっこう前進気勢のある子だって聞くけど、キョウトの常歩ではなかなか追いつけないなー。それでも日の出の子たちに比べれば、さくさく歩いてるけど。拳固めすぎなのかな、と思って拳をすこし随伴させます。
速歩から軽速歩に移行、うん、スムーズだね。スムーズなのですが、やっぱりベルには追いつけない感じ。W先生が「ベル、もうすこしゆっくり」と言ってくれて、相方が抑えたのでやっと追いつくことができました。
キョウトくんの軽速歩、すっごく手前が分かりやすくていいな。というか、手前を間違えていると、極端に乗りにくいみたい。あれおかしいな、と思って馬の肩を見たら、必ず間違っている感じ。

キョウトくん、さくさく動いていいんだけど、隅角はなかなか深く踏み込んでくれません。できるだけ内方脚と控え手綱で隅角に押し込むようにしているつもりなのですが、どうも前の馬についていっちゃう力のほうが強い感じ。
各個に巻き乗り、「各個運動は、ちゃんと先頭の馬の動きに合わせないとバラバラになりますよー」というW先生の指摘をうけて、もう一度各個に巻き乗り。巻き乗りの前半は先頭のベルに合わせて、後半は最後尾のゴールデンに合わせて。でもこれ、なかなかうまくいかない。
でも明日、この馬場で経路を踏むわけだから、巻き乗りの大きさなんかはまわりの風景として頭にたたきこんでおこう。

速歩で輪乗り。だいたいここのレッスンだと、速歩で輪乗りを始めたら次は駈歩みたいだから、駈歩の準備しておかないとな。「前の馬よりも外に出ないと、輪乗りがどんどん小さくなっちゃいますよ」キョウトくん、なかなか前の馬の外には出てくれない。前回乗ったときには前の馬に追いつけないので内側に入れていたのですが、今はそれなりに前に出ているので、ちゃんと前の馬のお尻の外には出て欲しいものだけど。
いったん常歩へ落とし、「では駈歩しますから、準備して」あら、常歩から発進でいいのか。駈歩だと少し持って行かれたような記憶があるので、手綱をわずかに短く持ち直します。「かけあーし」で外方脚を引くと、ぽんと駈歩が出ました。うーん、この反応の良さ、気持ちいいねぇ。
しかしすぐに、常歩の号令がかかりました。どうやら後方でぱたぱたする気配、アンユウかな。前にAさんが乗っていたときもそうだったけど、確か拍車に対して敏感で、入れすぎるとちょっと暴れる子だったような記憶が。

常歩からまたすぐに駈歩発進しますが、いくらも走らないうちにまた常歩の号令が。あれ、と思って振り返ると、どうやらアンユウに乗っていたNさんが落馬したよう。Nさんに怪我はなかったようで、また乗れるみたい。でもW先生は危険と判断したらしく、「じゃあどうしようかな、ベルと乗り変わってくれる?」ということで、ベルに乗っていた相方がアンユウに、Nさんがベルに乗り変わることになりました。
拍車を外した相方がアンユウに乗って、先頭へ入ります。Nさんはベルで、私の後ろ。それで隊列を組みなおして、ふたたび駈歩します。

アンユウの後ろで駈歩していると、キョウトくんの勢いがちょっと良い感じ。かなり控えて乗っているつもりなのですが、アンユウのお尻をつつきそうになってしまいます。速歩だとここまでじゃなかったんだけど。
「拍車使いすぎ」とW先生に言われ、できるだけかかとを馬体から離すようにしているつもりなのだけど、けっこういい勢い。ただ、速歩のときと違って、なぜか隅角にちゃんと踏み込んでくれるので(ふつう逆じゃないのか…)、隅角で少し大回りできるのが救いだけど。そういえば4級検定のときも、こういう勢いで前の馬に乗り上げそうになったっけなぁ。

常歩に落としたところで、「拍車とる?」とW先生、そんなに拍車当てすぎてたかなぁ。私としては別に走られてるつもりはなくて、キョウトくん元気いいなぁ、程度にしか思っていなかったのですが。
「でも前にこの子で拍車とったら、いきなり重くなったんですよねぇ…とったほうがいいですか?」「どっちでもいいよ」「じゃあ、つけたまま拍車使わない練習させてください」ということで、かかとを使わないように乗ることにしました。だいたい、普段から日の出でN子先生にも「拍車ばっか使うな!」と怒られているのにねぇ。ちっとも身についていない。

駈歩を続けていると、前の馬につっかかりそうになっちゃって、控えようとしすぎて速歩に。あ、これもいつか来た道。前にこの子に乗っていたとき、駈歩を失敗した速歩の反動に負けてぜんぜん座れなくなって、座骨がつかえなくて、駈歩に戻すのに一苦労したよな。
「肩引いてー、ブレーキしてー」というW先生の声で、常歩に落とすくらいのつもりで馬を控えると、「はいそれで駈歩」外方脚を引くと、すぐ駈歩が出ました。あ、この反動からならちゃんと速歩〜駈歩の移行ができるな。日の出のジュンちゃんやダンスくんなんかだと、ここから速歩を控えるのがすごく難しくて、馬にもっていかれたなりになるんだけど、この子は控えればちゃんと控えられるのが助かる。
何度か速歩に落ちては、W先生に「はい、ブレーキしてー」と言われて馬を控え、そこから駈歩発進。これはこれで勉強になったけど、それ以前に駈歩で拍車を使いすぎないようにしなきゃいけなかったんだけどね。

常歩ですこし沈静化して、この日のレッスンは終了。
この日はララミー内の宿泊施設に泊まったのですが、隣りの部屋に泊まっていた方たちと少しだけ酒盛りをしました。どこかの大学の監督の方だったようで、「私も古いもんだから」といいながらいろんなお話をしてくださったのですが、私が「今私がよく乗ってる芦毛が…」みたいな話をすると、「もしかしてロゼッタ?」「そう! そうなんです、ご存じなんですか?」「昔あれで2課目踏んだことありますよ」そうかぁ、もともとロゼッタはララミーにいた馬だけど、日の出に来てから3年近くにもなるのに。奇遇な出逢いでした。お名前くらいうかがっておくべきだったな。

キョウトくん
私が騎乗しているときの写真は、
相方が間違って削除してしまったので(あほー)、
スタッフが乗っていたときのキョウトくん。

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