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(2004.6.13 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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重たい曇り空の日曜日、でもまぁ雨が降っているわけではないので倶楽部へ。今日の予約は11時と16時、16時は3級の経路レッスンです。
倶楽部に到着して配馬表を見ると、まぁ今日は混んでいること。私が乗るのは11時がロッキー、これはけっこう珍しい。16時がハイセイコーJR。
ロッキーちゃんは10時のレッスンでも使っているので、このまま馬装もナシだな。

自分の馬装をして待機していると、10時のレッスンの終わりごろ、ロッキーに乗っていた人が下馬して、N子先生が乗り変わっていました。その後、N子先生が「大丈夫だから乗ってごらん」と言ってもその人は乗らず、N子先生が「怖いのかなぁ」と言っていたので、きっとロッキーちゃんが引っかかり気味だったんだろう。でも私としては、結果的にN子先生に下乗りしてもらえて、そのまま乗れるからラッキー。
ロッキーちゃんだから、拍車も鞭もとりあえず持たずに行くことにします。

馬繋場にロッキーちゃんが繋がれているところに行くと、とりあえず頭絡の上から無口をかけて繋いであり、腹帯は1穴だけ緩めてあるということでした。
時間になったので、そのままロッキーを連れて馬場に出ます。いやしかし、今日の部班は多いな。ビジターさんが3名入っていて(でもビジターさんだからレッスン時間が50分なくて、30分で抜けたけど)、会員も4名。7頭部班だなんて、ここではめったにないことです。
準備ができたので、常歩で蹄跡に出ます。あれ、重いじゃん。連続だから疲れてるのかな。そのまま他の馬が後ろについてきたので、なし崩しに先頭。「ロッキーが先頭ってのも珍しい図だねー。じゃあそのまましばらく行ってみる?」とO先生が言うので、そのまま先頭でレッスン開始。

「では始めましょう、気をつけ、はやあーし」…って、速歩出ないじゃん。ほとんど速歩のリズムにはなってるけど、でも歩様は常歩だ。「重っ」と思わず言うと、「重そうだね、鞭いる?」「欲しいです」鞭を持ったらすぐ、速歩が出ました。
速歩も意外と重いかも。でも基本的に素直なロッキーちゃん、隅角や巻き乗りなんかは完璧だ。巻き乗りで止まりそうにはなりますが、ちゃんと内方の座骨で推進してあげれば止まらずに回れるし。
しばらくそのまま走っていましたが、「じゃあ先頭の3頭、大きく巻き乗りして後ろに入って」ということで、順番を変更して5番手になりました。

前に馬がいると、とたんに走りたくなるロッキーちゃん。なるほど、この子ってこうやって引っかかっていくんだなぁ。あんまりハミを引っ張ったらよけい引っかかりそうだから、拳をラクにして、しっかり座るようにして動かしていきます。
特に前の馬が(そのときはモンブランだったかな)、隅角を深く回らずに内蹄跡に切れ込んだりすると、ロッキーちゃんは目の前が空いたと思って「そこ走る!」って言い出す感じ。それをなだめなだめ、「ロッキーちゃん、そんなに前に近づいたら蹴られちゃうよー、落ち着こうよー」「はーいはい、いい子だー、そうだねー、ゆっくり走ろうねー」なんて、絶えず低い声をかけつづけながら走っていました。全部聞いていたら面白かったかも。

右手前で速歩で走っていると、倶楽部の入り口近くで突然ロッキーが立ち上がり、前足をばたつかせました。馬の首がぐっとせり上がってきて、私の頬にぶつかってきます。ばたついているロッキーちゃんの上で、私はバランスを崩してしまいました。
あぁ、落ちるなぁ。反射的に「ほーほ」と言いながら、猛スピードで考えました。この状態でハミを後ろに引っ張っちゃったら人馬転だ、ハミを引っ張ってしまわないように拳を前に出さなきゃ。ああ完全に腰が浮いちゃった。もうダメだな、どうやって落ちようか。雨上がりの馬場にたたきつけられたくはないから、どこか掴んで落ちないとな。
そこまで考えたとき、サドルホルダーが目に入りました。これ掴んで落ちれば、足から落ちるから安全だろう、と思って掴んだら、なんだか自分のバランスが立て直せそうな気がしてきました。なんだ、鐙も脱げてないじゃん。うん、どうにかなる。鞍にきちんと座りなおせたとき、もう完全に落馬から免れていました。ほんの数秒のできごと。

「すごいね、よく落ちなかったね!」とO先生、「ほんとですねー、自分でもびっくり」と私。また、落ちそうになったのに意外と落ち着いているな、自分。何で跳ねたのか、見ていた先生も分からなかった、ということでしたが、何だったんだろう。ちょうど馬場がぬかるんでいたところだったから、足でも滑らせたのかな。
しばらく馬を落ち着かせるために常歩。さっき跳ねたところを通るときには、低い声をかけて馴致。別に怖がってはいなかったので、何かびっくりしたわけでもなかったのかも。速歩に戻しても、ぜんぜん大丈夫そうだし。

常歩から、先頭から1頭ずつ駈歩に入ります。ロッキーちゃんは5番目だけど、なんかさっきから前の馬が動くと釣られて走りたくなってるから、こりゃ前の馬が駈歩になったら、ロッキーちゃんも釣られて走るな。ふだん、鞍上が経験の浅い人の場合は、他の馬が駈歩をしている間は先生が口を押さえているくらいだから。とりあえず余計な刺激をしないように、鞭を捨てちゃおう。
前の前にいたコスモが駈歩を始めたとき、やっぱり速歩をしそうになりました。まぁ速歩くらいならいいけどね、前の馬抜かなきゃ。自分の目の前のアルフォンスが駈歩をする前に、3馬身くらい距離をとって、手綱をちょっと控え気味にしておきます。

アルフォンスが駈歩を始めたとき、やっぱり前に行きたがる素振りを見せるロッキーちゃん。最初は抑えられそうだな、と思ったのですが、私の静止を振り切るように駈歩で飛び出してしまいました。あーあーあ、どうするかな。このままアルフォンスをぶち抜いてしまったら、もっと興奮して駈け回っちゃうだろう。とりあえず蹄跡を走るアルに近づかないように、蹄跡より内側に入れとくか。でもちょっとくらい走らせたほうが落ち着くかなぁ。
内蹄跡を走りながら「先生、これどうしましょうかぁ?」と間延びした質問をする私に「体起こしてー」と声が返ってきたので、じゃあ止めていいんだな。上体を後ろに倒すようにしながら巻き乗りに入ると、すぐ速歩に落ちました。

隊列に戻り、次は私が駈歩をする順番だったのですが、O先生の指示は「軽速歩で」。これ以上走らせるとキケンと判断されたみたい。速歩を出し、軽速歩をとって走らせます。1人で走っている分には非常に落ち着いていて素直なんだけどな。隊列の最後尾までついて、常歩に落として停止。うん、やっぱ前の馬が目に入るとちょっと焦る感じだな。
全員が駈歩か軽速歩で単騎で走った後、隊列を整えて軽速歩。うーん、なんか落ち着かないねぇロッキーちゃん。何かあったらいつでも駈け出しそうな気配。軽速歩で、お尻が上がったときに跳ねられでもしたら間違いなく(今度こそ)落馬だわ。とりあえず先生の指示は軽速歩だけど、お尻を鞍につけて速歩してよっと。軽速歩でヘンに追うと、ロッキーちゃん焦っちゃう感じだし。
しかもこの子の場合、反動がラクなので座りやすくて、正反動の練習にもなる。どうせこのあと馬場レッスンだから、座る練習はしたいしなー。

そんなわけで、先生の号令を無視して(きゃーO先生ごめんなさい! 悪気はないんですぅ)何を言われても速歩。でも巻き乗りに入るときなんか、こっちのほうが断然ラクなんだよね。
と、目の前にいたモンブランが軽くばたついて、ロッキーちゃんはそれにびっくりしてもっとばたつきました。今回は予想がついたので、こっちは「あーもう、はいはい」って感じで泰然と座っていられたので、落ちそうにもならず、走られもしませんでしたが、モンブランに乗っていた人のほうがびっくりしたみたい。
別に馬が驚くようなもの見当たらないよなー、と思っていたんですが、今回はどうも後ろにいたアルフォンスがばたついたのが原因だったらしい(と、アルフォンスに乗っていた相方の証言。…おまえかー!)。

ハミを引っ張らないように、焦らせないように走っていたら、だんだん落ち着いてきたような気がするな。しばらく速歩で走って、沈静化。「列へ」の号令で馬場中央に入り、いい停止をしようと思ったのですが、残念ながら四肢が揃わず。ちぇ。
馬を愛撫して下馬するとき、O先生が「今日はほんとによく落ちなかったよねー」。いやー、自分でもそう思います。でも自分、どうしてあんなに落ち着いてたんだろう。そっちのほうが不思議。かなり怖がりなんですけどね。
あとでN子先生に走られたことを言うとと、「でもあれ(=ロッキー)は走るけど、ちゃんと座れば止まるんだよ」「あーそうですね、体起こして座ったらすぐ止まりました」「よし、それならよくできた」褒めてもらえた…のかな?
ま、最後には馬も落ち着いてくれたみたいで、次のレッスンからは暴走も跳ねもしなかったみたいなので、いいことにしておこう。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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