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(2004.6.5 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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かなり暑くなった土曜日、いつものように日の出へ。今日は11時と14時の予約なので、10時過ぎに倶楽部に到着。配馬表を見ると、11時がコスモ、14時がモンブラン。うわー、どっちも久しぶりだわ。コスモにはこの間10分だけ乗り換わったけど、ほとんど常歩だったしな。
レッスン開始の直前に、O先生がちょっとだけ下乗りをしてくれるということなので、早めに馬装を終わらせておきたいところ。
10時半ごろ馬繋場に行き、装備品を先に整えます。コスモの鞍は私には大きいので、負傷休養中のロゼッタのを借りよう。ロゼに「これ借りるよー」と断りを入れると、一応匂いをかぎに来ました。早く回復してね。
装備品をそろえてからコスモの馬房へ。この子は基本的に人なつっこいので、扉を開けるのを待ちかねたように鼻面をくっつけてきます。そこに無口と引き手をつけて、馬繋場へ。

ブラシをかけていると、何かを取りにやってきた相方が「コスモちゃん、きっちりブラシやるとちんちんが伸びるよ」と言って去っていきました。そういえば相方が乗るときに、そういう状態になっているコスモを見たことがあるかも。
もともとフケが出やすいコスモなので、念入りにブラッシングしていたら、本当におちんちんが伸びてきました(笑)。そうかそうか、気持ちよかったか。去勢してるのに、どうしてそうなるんでしょうね。
馬装を終えて待機していると、前のレッスンから他の馬が上がってきたので、コスモを連れて馬場へ。O先生が出てきて、「じゃあご主人が出てくるまでの1分23秒(なぜそんなに細かい!?)だけ下乗りしますね」と言ってコスモにまたがり、鐙を踏んで「あ、一応KYOKOさんより僕のほうが足長いみたい」「当たり前じゃないですか!」と冗談を言いながら、コスモを動かし始めました。

ほどなく相方がダンスくんを連れて馬場へ出てきたので、コスモも下乗り終了。相方が踏み台を欲しそうな顔をしていたので、そっちに持っていってから自分の踏み台を持って、コスモちゃんのそばへ。下馬したO先生に補助してもらい、騎乗します。
「そうですね、コスモは拍車はいるけど鞭はいらないです。折り返し(手綱)の持ち方分かります?」とO先生、「はぁ、一応は」。かなり一応だけど、とりあえず小指と薬指の間に手綱、薬指と中指の間に折り返し手綱を持ってみます。「そう、今それで手綱と折り返しが同じ長さですから、それを保つようにしてください。あとで馬が落ち着いてきて、余裕があったら折り返しを少し緩めてもいいですけど、逆はしないようにね。手綱だけ使って折り返し使わないっていうのはアリだけど、折り返しだけ使うっていうのはないから」。なるほど、じゃあ中指を締めるのはナシで、小指だけ締めるのはアリって感じかな。

ダンスの後ろで蹄跡に出て、常歩で歩かせていると、もうコスモがハミを受けてきれいに屈撓しています。すげー、軽く手綱をコンタクトしただけなのに。さすがに、ある程度は馬場馬としての調教が入っているコスモ、他の「知らない」馬とはレベルが違う。
ただコスモの場合、気をつけなければいけないのは、異常に気が小さいというか、物見をする馬であること。特に倶楽部の入り口(左図で上部中央、クラブハウス横)では、よく車の音や犬の吠え声でびっくりしているので、彼の頭の中では「イヤな場所」としてインプットされているらしく、そこだけ焦った歩様になるようです。
「それでは始めましょうか、気をつけ。はやあーし」で、速歩に移行するのは脚で圧迫するだけで済むからラクだけど、なかなか前に出せないな。折り返し手綱をしていると肩の出が悪くなるということを聞いたような気がするが、確かにコスモは柔らかい割には肩の出は悪いかも。
「焦らせなくていいから、そのペース守りましょう」とO先生。まぁこの子の場合、きちんと落ち着かせて乗ることが大事なようだしな。

「軽速歩やめ、速歩」の号令で速歩。うわー、柔らかいよ。「どう、コスモだと座りやすいでしょう?」「ほんと、まるで座れる人になった気分です」「1鞍ずっと速歩でも耐えられるかもしれないね」いや、それはちょっと。
各個に巻き乗りでは、きちんと内方の座骨で推すことを意識してあげれば、ペースを乱すことなく回っていってくれるし、図形も正確。ほとんど手綱いらないじゃん、すげー。斜め手前変換で、試しに上体を起こして座骨で推してみたら、すっと歩度が伸びるし。いやー、乗りやすいなぁ。
でもやっぱり、倶楽部の入り口付近では挙動不審なコスモちゃん、犬の吠え声を聞いてぱたぱたし始めました。しょうがないな、どうせダンスくんに追いつけていないことだし、こっち側の蹄跡はカットしちゃうか。
クラブハウス側の長蹄跡(左図で言うと上辺)をまるごとショートカットする形で走らせると、少しは落ち着いてきたみたい。ちょうどダンスくんに追いつけなかった分をかせぐこともできたし。

「ではコスモ、内蹄跡に入って、このへんで輪乗りをしていましょう。あ、そこらへんは巻き乗り入れるんで、こっちでね」ということで、鏡の前あたりで輪乗り。相方とダンスは駈歩です。
その間、ただ輪乗りをしているのもつまらないし、コスモも飽きっぽい(らしい)ので、ちょっと横運動でも入れてみようかな。と言っても、斜め横足の扶助しか知らないけど。コスモは何しろぐにゃぐにゃに柔らかい馬だから、ちょっと内方脚と押し手綱を使っただけで斜め横足をしてくれるのですが、柔らかすぎて斜め横足を通り越して、なんちゃって腰内になっちゃうんだよね。
相方とダンスの駈歩が終わって、次は私の番なのですが、コスモってこないだちょっと腰を痛めて以来、駈歩が出にくいらしい。しかもさっき、明らかに倶楽部の入り口を嫌がっていたので、駈歩の途中で物見されてもイヤだわ。「このへん(倶楽部の入り口の反対側)で輪乗りでやってもいいですか?」「そうですね、そうしましょう」。

ということで駈歩発進しようとしましたが、けっこう重いな。速歩も出ないや。うまく伝わってないんだなー、と発進をやり直そうとしたら、「じゃあそこで半巻きしましょう」とO先生。あら、もう見捨てられたかしら(いや、そうじゃないって)。
半巻きの戻りに入ると、「そこで馬体を真直にして、斜め横足」あら、私がさっき斜め横足にチャレンジしていたのを見られていたか。蹄跡の一辺を使って何度も斜め横足をしますが、どうも腰が流れていく。「斜め横足は側対扶助ですからね」あ、外方の脚引いちゃいけないんだった。「内方の脚、すこーし引いてみて。そうそう、今ちゃんと前肢が交差してます」「でも先生、これ腰が流れてますよね」「そうですね」「真直性が足りない?」「それも理由の1つですね。もう1つはね、前進気勢が足りない」「あ、そうか」「だからちょっと速歩を出して、半巻きから斜め横足してみて」という指示で、速歩で半巻きしてから線上で斜め横足。ちょっとマシになったかも。
「だいたいの人がそうなんですけど、常歩で斜め横足すると、横に出すことばっかり意識しちゃって、前に出すこと忘れるんですよね。速歩だと、前に推進しながら横にも出せるでしょ」なるほど、確かに常歩のときは、私は横に押すことしか考えていませんでした。そうだよなぁ、斜め横足ってくらいなんだから、ベクトルは斜め前なんだよね。前に出すベクトルと横に出すベクトルで、斜め前に進ませてあげないと。

隊列を元に戻して、もうしばらく歩かせてから沈静化。手綱を緩めてもぱたつかないし、けっこう落ち着いてくれてるかも。
「各個に、左へ」で手綱を持ち直し、馬場中央に入ります。このあとは中央線で停止に決まってるから、きちんと停止させよう。常歩を少しだけ伸ばして、中央線上で拳をかるーく握り、そこに押し込むように脚を使って停止。う、左の前肢だか後肢だかが、ぱたっと急な停止の仕方をしたな。
でも「うん、今の停止は良いですよ」とO先生のお褒めにあずかり、「ほんとですか? ちょっと急に止めちゃった感じしますけど」「でもちゃんと揃えられましたからね」ってことは今、きちんと四肢の揃った停止をしてるんだー。何秒かこのままきれいに停止をしていようと思ったけど、脚を使い過ぎちゃったのか、ちょっと後肢を下げてしまいました。ちぇ。

あとで「あれで駈歩が出やすければ、コスモはすっごく乗りやすいでしょ」とO先生が言っていたけど、ほんとに乗りやすいし、かわいいよなぁコスモちゃん。あと、物見しなければ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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