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(2004.5.29 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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本日の2鞍目は、全乗振3級の練習で馬場レッスン。今日は一緒に試験を受ける予定の相方と、2名でのレッスンです。最初、私がダンスくんで相方がジュンヨーという配馬になっていたのですが、ジュンちゃんは横木を怖がるので、横木のある3級経路には向かないということでO先生と相談した結果、アルフォンスに変更になりました。ところが直前のレッスンで、アルフォンスが跛行。結果的に、相方はハイセイコーJRで経路を踏むことになりました。
直前にアルが跛行を出した影響は私のほうにも少しあって、アルの代わりに急遽代打でレッスンに出たのはダンスくん。そのまま続けて私が乗ることになるので、馬装をしなくてすんだけど、ダンスくんのほうは連続で使われると機嫌悪くなるかもなぁ、こどもだから。

前のレッスンから上がってきたダンスくんに、Aさんの好意で貸してもらった鞍を乗せ換えます(だってダンスくん専用のレンタル鞍は堅くて、ずっと速歩と駈歩で座ってる馬場レッスンには向かないんだもん)。
それでも少し時間があったので、みんなが馬場を設営してくれているところに行って、馬場標識を配置。歩測はO先生に任せて、馬繋場に戻ります。
ダンスを連れて再び馬場に出ていき、騎乗。相方のJRも準備ができたようで、「しばらく準備運動してなさい」とN子先生。馬場の設営が続く中、ダンスくんを常歩で歩かせます。

今日のダンスくん、常歩ではちゃんと歩くようだけど、ちょっとイライラしてるかな? 鞭を入れると、ちょっとむっとしたような顔で振り返ろうとしたりする。しばらくしっかり歩かせてから、軽速歩に移行。出なくはないけど、自分から気持ちよく前に出ている感じではないなー。
しばらく軽速歩で鞭を使って動かしていると、N子先生が「経路には軽速歩ちょっとしかないでしょ、速歩しなくていいの?」と言うので、速歩に落とします。ダンスくんの場合、速歩に落としても座りやすいし、ペースもそんなに落ちないから助かる。

ダンスくんは右手前が苦手(キライ?)なことは分かっているので、今のうちから右手前で動かしておこう。経路には速歩から駈歩への移行があるので、今のうちにやっておこうと思い、速歩から駈歩発進。ありゃ、速歩速くなっちゃった。半減却使ったつもりだったけど、うまく伝わらなかったか。速歩のペースを落としてから、切り札の「シッ(歯の間から勢いよく息を出すような音。ダンスはこれで駈歩を出すように調教されている)」を使ってみましたが、どうもうまくいかないな。
いったん常歩に落としてから、駈歩発進をやりなおしてみると、ようやく出ました。出たからこれでいいことにしよう。

まず正規馬場に相方とJRが入って、「速歩だけで回っておいで」ということで経路練習を始めたので、私は控え馬場で運動を続けます。
さっきは右手前で駈歩が出たので、今度は左手前に換えて駈歩発進。あれ、出ないや。右手前より簡単なはずなのに。
JRの動きも視野に入れながら(どっちかが突然予想外の動きをしたら危ないから)運動していると、F点でJRが思いっきり馬場の外に踏み出して、先生やギャラリーに「失権だー」とツッこまれていました。まぁ正規馬場とは言うものの、パイロンでポイントを打っただけで全然ラチとか作っていないから、JRとしては「蹄跡に入った」つもりだったのかもしれないけど。

相方が速歩のみで1回、駈歩ありで1回経路を踏み、選手交代。「とりあえず全部速歩でいいから、KYOKOさん踏んでみよう」と言われ、速歩で入場。ダンスくんはわりとヨレ癖のある子なので、X点までを緊張してまっすぐ走らせます。「そこまでを笑顔で入ってくるといいな」とI野先生。そんな余裕ないですって。
X点で停止、敬礼。速歩発進で少し遅れ、1〜2歩常歩が入ってしまいました。そこから蹄跡に出るときに、早速「隅角があまい!」と声が飛んできます。斜めに手前を換え、線上で歩度を伸ばさないといけないのですが、鞭を使ってもあんまり伸びないなぁ。
次は横木通過、これはこの子得意なんだよね。首を固めないようにして横木通過、半巻きしてもう一度横木に戻り、ふたたび横木通過。

蹄跡に戻って、本当はC点から駈歩だけど、今回は速歩だけだから…っておいダンスくん、なに駈歩出してんの〜!? そう言えば昨日、ダンスくんで2人ばかり3級の経路練習をしたので、ダンスがすっかり経路を覚えてしまったという話を聞いたけど、覚えたからって先取りしちゃうのかよ。
ダンスくんが「ここから駈歩だよね、ボク知ってるも〜ん」と自慢気に走るので(本当はホメてもらいたかったに違いない)、本当は速歩で良かったんだけど、そのまま駈歩で行くことにしました。
E点で駈歩巻き乗り、う、ちょっと進入遅れた。なんとか回ってもらおうと思ったんですが、巻き乗りの最中で速歩に落ちてしまいました。「なんで速歩に落とすのー」って怒られたって、落ちちゃうんだもん。
蹄跡からなんとか駈歩に戻して、と思うのですが、こういう時ってなぜかうまく駈歩に戻せなかったりするんだよね。速歩のまま蹄跡行進してしまい、どうにかこうにか隅角で駈歩に戻せたのですが、次の半巻きからいったん速歩に落とし、F点から右手前の駈歩に入るところで上手く駈歩が出せません。
いったんそこからやり直しで、右手前で蹄跡に戻ってF点から駈歩発進しようとしましたが、やっぱりうまく出ず、速歩のまま巻き乗りをしてしまいました。

2回経路を回りましたがどうにもうまく駈歩が出ません。C点だけはちゃんと出るのですが、これは馬が覚えていることと、そこにN子先生がいるから出ているようなもの。
馬場に入ってきたI野先生が、「ダンス一度下馬して、JRに換えよう」「えっ?」別にダンスの調子が悪いとも思わなかったんだけど。乗り変わり用の踏み台を持ってきてくれたSさんが、「ダメです、ダンス拗ねちゃってます」はぁ、そういうことか。
ダンスをSさんに預け、私は踏み台を持って相方とJRのところに行き、下馬してもらって騎乗。相方はその踏み台を持ってダンスのところに行き、ダンスに騎乗。「JRで最初から経路やってみな」とN子先生に言われ、待機馬場から速歩。うわー、JRに乗るの久しぶり(調べてみたら、なんと8ヶ月ぶり)だけど、こいつってこんな反動だったっけ。なんかゴム風船に乗っているようなぷわんぷわんした反動で、座っているのはすっごくラクだけど、タイミングがとりにくいような気がしないでもない。

JRに乗って、A点から入場。少なくともダンスよりは直線でよれないな、X点停止も少しマシかも。そこから速歩発進、右手前で蹄跡へ。隅角も少し踏み込ませやすいかな? M点から斜め手前変換、ここで歩度を伸ばさなければいけませんが、方向転換と同時に鞭を入れると、けっこう伸びるじゃないの。
F点からもう一度斜め手前変換、おお、ちゃんと伸びる。見ていたMちゃんが、あとで「前脚がちゃんと伸びて伸長っぽくなってた」と言ってくれたので、本当にけっこう伸びていたみたい。馬を伸ばすのはダンスよりJRのほうがラクかも。
蹄跡に入る3メートルくらい前で、「そこからもう縮(つ)める」とN子先生、でも縮めるの難しいんだよね、こいつ。手綱で縮めようとすると怒るし。

JRとは昔障害を飛んだこともある(!)ので、さすがに横木通過はスムーズ。半巻きしてもう一度横木通過し、蹄跡に入ってC点から駈歩。おお、簡単に出た。昔こいつで駈歩を出すの、JRの行く気に負けて難しかった記憶があるんだけど、けっこう簡単だったんだな。
さてE点から巻き乗り、「E点が見えたらもう巻き乗りの準備するー!」とN子先生に言われながら、軽く鞭も使いながら巻き乗り。内方の座骨で押して、えぇいこの際拍車も使ってしまえ。「内方(拳)下げない!」えっ、下げているつもりはないんだけどな。自分としては控え手綱にしているつもりだったのですが、これでも下がってるのか。
駈歩のまま巻き乗りができて、ほっとしながら蹄跡に戻ったのも束の間、いきなりJRが首を前にぐっと突っかけました。うそー、駈歩のときにこれやるの!? JRはハミが当たるのが相当キライらしく、以前から速歩でよく首を下に突っかけられることは多かったのですが、サイドレーンを付けたりしてまぁある程度は持ちこたえられていました。でも駈歩でやられるのなんか初めてだよ。
「そんなの気にしない!」「はい!」とそのまま駈歩を続けますが、どうしても時々首を突っかけられる。駈歩で座っているから持ちこたえているけど、こんなの方向転換の時にやられたらマジで落ちるよ。

さっき相方が乗っているとき、半巻きの後のF点から馬場の外に出てしまうところを見ているので、そこは外に出ないように外方を抑えて走らせます。危うかったけど、どうにか出ずに済んだ。でもF点からの発進には失敗し、速歩でしばらく行ってしまいました。E点まで駈歩が出せず、そのまま速歩で巻き乗り。うーん。
でも巻き乗りの後に駈歩が出せたので、そのまま蹄跡行進。F点手前から半巻き、M点の手前で速歩に落としてM点から駈歩、ここはなんとか出た。出るけど、またもや首を突っかけられながらの駈歩。K点で速歩に落としますが、勢いは持続していたので、A点で中央線に入るのが少し遅れてしまいました。
X点で停止、終了。一度相方とバトンタッチします。

相方がダンスくんで経路を踏んだ後、ふたたび私の順番。スタートから斜め手前変換×2回、横木通過はスムーズ。C点からの駈歩もうまく出ました。問題のE点での駈歩巻き乗り、ストライドの大きなJRではどうしても大きい巻き乗りになってしまうのですが、どうにかこうにかまとめて蹄跡へ。首を突っかけられつつも蹄跡行進、M点で半巻きしてF点へ。
F点の手前で速歩に落とし、F点から駈歩ですが、うまく駈歩に戻せない。蹄跡から駈歩発進しようとすると、外方にふくれるわ首を振るわ、これは反抗されちゃってる。この首を突っかける動作も、ここまでしつこくやられると「もう落ちろ」と馬に言われているような気さえしてくる。
仕方がないので、M点のあたりから右手前で蹄跡に戻り、F点から駈歩発進しようとしました。外方を固めて内方を向かせていたにも関わらず、F点からすいっと外へ。ちょっとあんた、今のは私の誘導に反抗したよね?
そこから蹄跡に戻し、駈歩を出そうとすると、駈歩を出さずにまた馬場の外へ飛び出しました。何なのこいつ、マジむかつく。ここまで反抗するのなら叱るしかない。馬場の外に出てしまったので、ちょっとラチ側に顔を向けて逃げられないようにしてから、長鞭をバシッと尻に入れました。がっがっと左右に首を振ってさらに反抗されたけど、悪いのはあんたよ。

そうしておいて馬場に向けると、正規馬場のわずか外、ラチ沿いをいきなり駈歩で走りはじめました。ちょっとちょっと、何の扶助もしてないのに走るなんて、逆ギレかよ。しかも力の強いJRのこと、こうやって走られてしまうともう、どんなに腰を張って上体を後傾しても私の力では止められない。さすがに心配して馬場の中に入ってきたらしいI野先生とN子先生に「抑えられません!」と叫ぶと、「胸張って、腰張って!」と先生。標識を壁にして無理に巻き乗りを入れると、ようやく止めることができました。
もうイヤ、こんなに折り合いがつかないのに経路なんか踏めない。JRはいったんハミを嫌ってしまうと、ちょっと手綱を伸ばしたくらいでは機嫌を直してくれない子だし。どうしよう、もう泣き入れちゃおうかな。っていうか、悔しさのあまりホントに涙が出てきた。
息が上がって半べそをかいている私に、さすがに先生達も「まぁあとは、次への課題だね。JRに持って行かれるなら、次はサイドレーン(首をつっかけても、首を下まで持っていけないようにする装着具)つけてもいいし」と、今日はこれで終わることを許してくれました。

とりあえず手綱を伸ばして沈静化に入りますが、I野先生が「隅角が全部甘いな。内方脚がまだ弱いんだよ」とおっしゃいます。そういえばさっき、必ずF点と、F〜A間の隅角は逃げられていたっけ。逃げられっぱなしでは馬のためにならないから、とりあえず常歩ででも、そこだけはきっちり正しく踏ませてこよう。
これが常歩だと、急に素直に隅角に深く踏み込むんですよね。なんだ、隅角ちゃんとできるんじゃん。そこで自分の単独脚を試すため、馬場の開いているところで巻き乗りをどんどんつめていってみたら、最終的には3メートルくらいの巻き乗りまで持ち込めました。くそー、できるんだったら最初からやってくれ。

あとで、Sさんに「どうしていつも意識してるみたいに、半減却使わなかったんですか? 普段はやってるじゃないですか。珍しく荒っぽい乗り方してましたよ。やっぱり馬場が狭いと焦っちゃうのかなぁ」と言われました。うーん、確かに途中から、半減却を使うことを忘れていた。ダンスなんかは半減却で動くように調教されている馬だから、そりゃ私が半減却使わなかったら拗ねもするよね。
20×40の馬場は確かに狭くて、一度20×60を踏んだ身には狭く感じられるし、しかも日馬連の馬場課目に比べるとひとつひとつのエレメントの関連性が低くて、次の運動への組み立てがしにくい経路ではあるのだが、でも最大の敗因は、私が焦っちゃったことなのかな。特に駈歩巻き乗り。そのつもりはなかったけど、あそこで内方の手綱を引っ張るようになっちゃったから、それがダンスにもJRにもイヤがられたんだろう。なかなか難しいものです。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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