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(2003.11.22 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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ロゼッタ駈歩
苦手な左手前の駈歩、あんまりうまく座れてないな。
シャツの背中がふくらんでいるってことは、
それなりに勢いはあったようです
今日もいつものように日の出へ…と言いたいところですが、ここのところ土日ごとに遠出や早起きが続いたので、今日は少しゆっくりめの時間に予約しました。相方が13時と16時(障害)、私は14時ですが、日の出で昼食を食べるので11時半に到着。ホワイトボードで騎乗馬を確認すると、相方はコスモとホクト、私はロゼッタ。わりと予想通りの配馬かも。あ、私のほうの指導がI野先生になっている。I野先生に教えていただくのはけっこう久しぶり。

13時から相方が乗るのをちょっと撮影していましたが、私も14時から乗るので、13時半に馬装へ向かいます。普段からAさんに「私の鞍を使いなさい」と言われていて、今日はAさんがそろそろ来ることを聞いていたので、こりゃー使ってないとかえって怒られそうだ。Aさんの鞍を馬繋場まで運んでから、ロゼッタの馬房へ。
ロゼは馬詮棒の上から顔を出していましたが、「ほれ」と無口を見せると、頭を引っ込めました。いつもは馬詮棒ごしに無口をつけさせてくれるんだけど、珍しいな。馬詮棒を外して中に入り、ロゼの左側に回ってから無口をつけて、外に引き出します。
蹄の裏掘り、ブラシをかけて装鞍。簡単に終わってしまったので、トイレついでに反対側の馬繋場を見に行きました。そこでダンスの馬装をしていたSさんとしゃべっていたら、もう前のレッスンが終了した模様。やばいやばい、と慌ててロゼッタのところに戻ります。

ロゼッタの無口を外して勒をかけようとすると、ロゼがわずかに耳を倒しています。別に気に障るようなことは思いつかないんだけど、あんたもしかしてやる気ないの? 馬事公苑の試合に連れて行ったときも、馬装してるときに「もう疲れたんだけどー」って感じで怒ってたわよねぇ。馬場へ引いて出るときも、普段は普通に降りる坂道でつまづいてみたり。別に無理に引っ張ってないじゃん。まるで集中力がない証拠だよ、あんた。
マルタンを装着していると、K野さんが踏み台を持ってきてくれたので騎乗。レッスン開始までは少し時間があるみたいなので、それまで勝手に蹄跡で馬を動かすことにします。あれー、今日はあんまりやる気なくないか、ロゼ? 前に出る気があまり感じられないので、拍車をむぎゅーっと入れて、それでもダメならムチを使いますが、ムチへの反応が「あっ、寝てました」って感じ。このくらいのムチでいちいちぴょこんと首上げないでほしい。それでムチを入れた後だけは速歩に近いくらいの常歩にできるのですが、1周もしないうちにのんべんだらりに戻ってしまいます。
私の今日のテーマは「脚をバタバタさせない」なので、できれば蹴るような脚を使わず静かに馬を動かしたいと思っていたのですが、仕方ないな、蹴るか。どん。ちょっとは前に出たけど、鏡の前あたりで内によれようとしたり、馬場の入り口のあたりで止まろうとしたり。今日はちょっとわがままするな、コイツ。

勝手に蹄跡を回っていたつもりが、気がつくと部班の先頭にいました。ロゼッタだって先頭だと動きにくい馬ではあるんだけど、今日一緒の馬はハイセイコーJRとダンス、どっちも先頭が切れない馬です。それに比べるとロゼは「動きにくい」程度でしかないし、大体私はこの馬で単騎やってるんだから、こりゃ私が先頭になるしかないんだわな。ふぅ。
馬場外の工事が本格的になってきて、けっこう遠慮なくガガガガ音がしたり、馬場の中からもクレーンの動くのが見えたり。あれ、馬が見てびっくりしないかな。まぁでも超落ち着き馬のロゼッタにとっては、大したことはないようですが、危なそうな所だけ脚をきっちり当てて、ハミもきっちり当てて、「私はここにいるよ」と言うようにして乗ります。
常歩のまま10分ほど経過。先生から指示がないので常歩のまま動きますが、速歩にしてもいいのかな? いいかげん馬がだれてきたので、速歩にしたいけどなー。単騎なら勝手にやるけど、いつのまにか部班の先頭になっているので、勝手なことすると後ろの人が混乱するだろうしな。

そんなことを考えていると、ようやく「歩度をつめ、はやあーし」の号令。脚で圧迫して、ありゃ、出ないわ。恥ずかしいなー、蹴って出さなきゃダメなのか。
軽速歩を出して、今日は脚の使い方を意識。今まで、特に軽速歩では脚がバタバタする傾向があって、自分の騎乗写真などいろいろ分析していたのですが、これはどうも鐙を踏みすぎなんではないだろうかと思ったわけです。特に軽速歩で立つとき、親指の側で踏んでるから鐙を外にはじき出すようになって、脚が馬体から離れてしまうのではないかと。それで今日は、極端に言えば鐙を小指で踏むような感じで、ふくらはぎの下で馬体に接することを特に意識して乗るようにします。
でも今日のロゼは、よく首を振るなぁ。やっぱり鏡の前で内にささろうとするし、止まろうとするし。でも今日は割と座りやすいな。ロゼの反動は固めで座りにくいんだけど、今日は割とついていける。Aさんの鞍がいいからかしら。

速歩に落として正反動をとると、早速「拳がたがたさせるな」とI野先生の声が飛びます。「拳をもっと手前にひきつけて。これから馬場やろうと思うなら、ますますそうしないと」ホントだ、拳が鞍より前にある。これで手綱がピンと張ってるんだから、拳を引き付けるためには手綱を少し緩めないとダメだな。っつーか私、ハミをしっかり当てようとして手綱短く持ちすぎるから、拳が前に持っていかれちゃってるんだ。そうかそうか。「手綱少し譲ってやれ。脚で前に出せてれば持ってもいいけど、君の場合はそんなに脚が強くないんだから」はい、ごもっともです。
中央線へ入って手前変換、どうも進入がきれいにいかないし、中央線上もよろよろして真っ直ぐ走れません。要は馬が前に出ていないからだと、頭では分かってるんですが。
中央線の真ん中で停止の号令。馬を止めると、「いいか、鞭の使い方が悪いんだよ。腹に鞭入れるときに、拳も引いちゃってハミを引っ張るから、鞭が効かないんだ。拳を動かさないように鞭を使え。それができないなら肩に鞭入れるか、拳を開いてから鞭を使うんだぞ。とにかくハミに影響しないように」

「脚を使うときに、いちいち脚後ろに引かなくてもいいんだぞ、その場で使え」とI野先生。そういえば軽速歩で座る時に脚を入れようとすると、膝から下を後ろに動かしている私。軽速歩で足がバタバタする原因も、もしかしてそれか。
蹄跡で「軽速歩の歩度をのばせー」少し拳をゆずって脚と鞭、でも思うようには伸ばせません。「軽速歩の歩度をつめ」ここで拳だけ控え、脚はぎゅうぎゅう使ってみます。こうしとけば、次に歩度を伸ばすときが楽なはずなんだ。
「軽速歩の歩度を伸ばせ」よし行けっ、と拳をゆずってやると「よし、うまいぞ!」と先生、うまくいったみたい。
「斜めに手前を換え、斜線上歩度を伸ばせ」蹄跡から歩度をつめてつめて、方向転換と同時にゆるめたら歩度が伸びるはず…だけど、失敗。うーん。

常歩に落としてから、「さぁひとりづつ駈歩しようか。どっちが得意なんだっけ?」とI野先生が私に向かっておっしゃるので、「右手前のほうが得意です」というと、「じゃあこのまま右手前から行こう。ロゼッタ駈歩」駈歩の扶助をしますが、どうも反応がニブい。えーい目を覚ませ、と鞭をくれると、たたん、と速歩が出ました。いったん止めて、常歩から駈歩発進。よしよし。
先週の外乗では手綱を引かないように駈歩をして、少し手綱に頼らない駈歩っていうのが分かったような気がする。腰で駈歩についていく感じを思い出しながら駈歩します。…あっ、これってけっこう座れてないか? もともと右手前の方が得意という意識があるせいかもしれないけど、なんかラクに座ってられるし、前に出せる。
私は駈歩でどうも膝が縮む癖があるみたいなので、前にララミー牧場のH先生に言われた「膝の裏を伸ばす」つもりで、足を長く使うようにします。

私の次にJR、ダンスと駈歩を終わり、半巻きして左手前へ。「さぁ、苦手なほうの駈歩、頑張って出せよ」先生、そんなこと言わないでくださいよぅ…。駈歩発進、ロゼもだいぶ体がほぐれてやる気になっているのか、簡単に出ました。でも半周もしないうちに踏歩転換されてしまう。あー悪かったよ、私がバランス崩したんだよね。止めてやり直し、でもやっぱりすぐに踏歩転換。うまく行かないな。自分の苦手意識が余計いけないんだろうとは思うのですが、左手前だと半周もしないうちに踏歩転換されてしまい、駈歩を続けることができません。いっそ反対手前で駈歩してやろうかという気もないではなかったけど、踏歩転換の反動に慣れていない(これだけやられれば慣れそうなもんだけど)から、どうしても踏歩転換された瞬間に馬を止め、その反動で余計にバランス崩しちゃったりして。「ほら、どうしてそこで前傾しちゃうんだ。だから馬ものめっちゃうんだぞ」もともと前傾気味に座ってるから、反動で体もってかれちゃうのかな。うーん。
「鞭を外側に持って、駈歩やめそうになったら鞭入れて、腰で推す」え、私って座骨での推進を要求されるようになったの。でも、その「腰で推す」っていうのはなかなかできないんですよぅ。

もう1度右手前で駈歩して、軽速歩に戻します。
先頭で軽速歩していると、まー今度は軽い軽い。駈歩のあとのロゼッタが軽くなるのはいつものことだけど、何にもしなくても前に出る。「その軽速歩、さっきできればいいのになぁ。駈歩のあとだから、違うだろ?」「人がですか、馬がですか?」「ま、馬かな。自分から前に出てるだろ、それがハミを受けてる状態だ」私が手綱を持つ力と、ロゼがハミを引っ張る力、すこーしロゼの力のほうが強く感じる。ふぅん、こういうふうに前に出ていれば、ハミを持って控えてもいいんだな。
しばらく軽速歩で走って、常歩。手綱を伸ばして沈静化します。今日は、最初はちょっとロゼがわがままだなーと思っていたけど、駈歩でいつもより前に出せたので面白かったな。先週の外乗で、手綱を引っ張っちゃいけない=手綱に頼れない駈歩をずいぶんやったから、おかげで手綱を引っ張らなくなったのがよかったのかも。
手綱をきちんと持ちなおし、馬場中央に入って整列。そこでI野先生から、それぞれに一言ずつ、今日の騎乗のまとめ。ダンス、JRときて、私には「KYOKOさんは…まぁ言うことないよ」「…って先生、見捨てないで〜」「いやそうじゃなくてさ(笑)。今日はよく走れてたじゃないか。今日の駈歩のあとの軽速歩、あの感覚を忘れるなよ」

ロゼッタはもう今日はお仕事が終わりなので、足元だけ手入れをして馬房に戻します。そのあと、相方は障害をやるので、障害設置の手伝いや箱番をやっていたら、K野さんがふいに「KYOKOさんが鞍付き良くなってる」「えっ、ホント!?」「常歩のときから、今日けっこう座れてるなーと思ってたら、駈歩もちゃんと座れてたじゃないですか」さっきのレッスンでは、K野さんは隣の馬場でホクトの下乗りをしていたけど、乗りながら私の騎乗ぶりを見ていてくれたらしい。「わー、うれしー」と思わずバンザイをしたら、「だって自分で分かったでしょ?」うーん、右手前はね。左手前がどうにも上手く座れていないけど。
そのあと、Aさんにも「今日はダイナミックな感じの駈歩だったよ」と誉められたし、なんか今日はいい気分で家に帰れました。
また乗馬が面白くなってる、私。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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