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(2008.9.5 北海道・ホースガーデンMURANAKA)
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鈴姫ちゃんとわたし
鈴姫ちゃんとわたし。
実は彼女、ちょっと口うるさいところがあるので、
なでているときにもあまり油断はできないのでした。


毎年恒例となりました、夏の北海道旅行に来ています。今年は白老〜日高〜浦河と牧場めぐりをしたあと、帯広でばんえい競馬を楽しむ予定ですが、まずは千歳空港からそう遠くない恵庭にあるどさんこ牧場、ホースガーデンMURANAKAへ。
ここは北海道に来るたびに来ている顔なじみで、今回でもう5回目になります。毎年わたしのパートナーを務めてくれる鈴姫ちゃんは、基本的にはおとなしい馬なんですが、割と我の強いところがある子。道草が大好きで、それを阻止し続けていると途中で怒り出して、川渡り中に水面叩き攻撃をくらわされたことがあります。

千歳空港からレンタカーで恵庭に直行。ホースガーデンMURANAKAは、恵庭ICを降りてすぐのところにあります。
予約していた時間ギリギリになったので、ムラナカさんがもう馬を用意して待っていてくれました。わたしに用意されていた馬は、やっぱり鈴姫ちゃん。キュロットに着替えて騎乗しましたが、ムラナカさんが合わせてくれた鐙はずいぶん短い…。普通、外乗は短めの鐙で出るとはいうものの、馬場の鐙の長さに慣れているわたしには逆に乗りにくいので、やっぱり長くしてもらいました(それでもいつもよりは短いけど)。
相方が和姫に騎乗し、ムラナカさんが雪柳に騎乗する間、わたしは鈴姫を歩かせて待機。和種はあんまりハミ受けがよくないものですが、なんか鈴姫はハミから逃げる感じはなく、少しハミにもたれ気味なくらい。

ムラナカさんを先頭に、鈴姫&わたし、和姫&相方の順番も毎年のこと。敷地を出て川沿いの道に出ると、あまり遠くないところでポン、ポンと大きな音がします。「自衛隊さんの演習だね。空砲だけど」とムラナカさん。空砲だってけっこうな音がすることには違いなく、いつも乗ってるサラならぶっ飛んで逃げるところですよ、なんて話している間も、どさんこたちは耳ひとつ動かすでもない。
川沿いの道を抜けつつ、足元のいいところで少し速歩。鈴姫は前の雪柳を見てすぐに速歩するものの、あんまり早くないので、おなかをぽこんと蹴飛ばすと、待ってましたとばかりに駈歩になる変わり者。本来、側対歩のどさんこは駈歩が苦手なものなのですが、鈴姫は妙に駈歩したがりなんです。
こっちもそのクセを知っているので、あえて駈歩させちゃうところもあります。まあ鈴姫のゆるい駈歩なら何かあってもどうにかできるだろうという自信もあるし、鈴姫はたぶんムラナカさんを追い抜く馬ではない、と思う(「それは実は気が小さいから」と、後でムラナカさんも言っていました)。

空砲の音はすぐにしなくなり、いよいよ川に入っていきます。川と言っても馬の膝まであるかないかの浅い川なのですが、それでも流れはあるので、横から流れをくらわないように斜めに渡っていきます。
鈴姫は蹄の裏に石が当たるのがキライという、これまたどさんこにあるまじき習性があります(本来はツメが丈夫で足下を気にしない種類のはず)。だから普通の道行きでも石を避けて草地に入りたがるところがあるのですが、川の中はさらに石だらけなんだよな。なんとなく、石を踏まずに済む場所を探しているふうで歩くので、流れに影響される以上に歩みがのろい。

川から上がる狭い道で、後ろの和姫がくっつきすぎたらしく、鈴姫が耳を絞って「ピイ」と鳴きました。牝馬特有の鳴き方だねぇ、これは。そういえば鈴姫は和姫とケンカするのが好きだった(要するに仲良し)。一度気になるともう、気になって仕方ないらしく、少し和姫が近づくたびにいちいち文句を言いたそうにしています。
このコースで川を渡るポイントは4ヶ所(2ヶ所×往復)あり、2つめのポイントへ。ざっぽざっぽ、と水に入って数歩行ったところで、また鈴姫が後ろを気にして止まってしまいます。前に進めようとして脚で蹴っとばすと、鈴姫は「何よ何よ、もぉ〜〜っ!!」と、左前肢で水面を叩きだしました。
いやー今年もやっちゃったか、と苦笑いしつつ、止めさせようと腹を蹴るのですが、鈴姫の水面叩きは激しくなるばかりで、こりゃあ前回よりも豪快かも。手綱の余りを鞭代わりにして叱ろうとしたのですが、手綱があんまり長くなかったので挫折。
鈴姫がようやく水面叩きを止めて前に進み出したとき、後ろから「びしょ濡れなんですけど…」と相方の声が。鈴姫が跳ね上げた水、ほとんど和姫と相方に向かって飛んでいたみたいです。やりますねぇ鈴姫ちゃん。

川から上がって藪を抜けていく途中、はて、ここの藪はもう少しキレイに生えてなかったっけ? と考えていると、ムラナカさんが見透かしたように「これシカだな。最近このへんにも出るんだよ」と言います。
恵庭なんて札幌や岩見沢から近いし、高速道路も近くにあるのに、こんなところまでシカが出てくるようになっちゃってるんだ。なんとなく、北海道の自然も変わりつつあるのかもしれませんねぇ。

ムラナカさんと馬術界のウワサ話や仕事の話なんかをしゃべくりつつ、1時間の外乗は終わりに近づいてきました。
ムラナカさんの家が見える距離にある草地を通り抜けていると、鈴姫ちゃんの道草食いがエスカレートしてきました。今までもちょこちょこつまみ食いはしていましたが、その都度わたしに阻止されているので、いいかげんストレスがたまったかも。立ち止まらない程度に道草される分には、まあいっか(ホントは良くないけど)。
ムラナカさんの家のそばにある放牧地(というかほとんど庭)のそばで下馬し、馬たちをつないでしばし雑談。ムラナカさんには次のお客さんが来たので、わたしたちはしばらく馬たちと遊んでからおいとましました。

どさんこたち
相変わらず人なつっこいどさんこちゃんたちです。


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