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(2004.5.22 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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5月も末だというのにずいぶん涼しい、曇り空の土曜日。でも馬に乗るには、これくらいのほうが快適ってもんだ。今日は11時と16時に予約を入れています。
倶楽部に到着して配馬を見ると、11時がジュンヨー、16時がロゼッタ。奇しくも先週と同じ組み合わせ。ここ数日雨が降って馬場が湿っているので、今日は革長靴は止めにしてチャップス。着替えを済ませて、ジュンヨーの馬房へ向かいます。

馬房の中のジュンちゃんに声をかけて、鞍や毛布などを準備していると、なんだか扉の中のジュンちゃんが耳を伏せ気味にしています。あら君、機嫌わるいの? 「どうしたのジュンちゃん」と声をかけながら準備していると、扉を開ける頃には機嫌を直してくれたみたい。なんだったんだ。
蹄の裏堀り、ブラシかけ。左側にブラシをかけ、右側に回ろうとすると、ジュンちゃんの鼻面がずーっと私の動きについてくる。何が気になるの? いつもどおりのことやってますけど。
肢巻を巻き、装鞍をするときも、なんかずーっと私のいる方向に首を曲げては、鼻を近づけてきていました。かまって欲しかったのか、それとも私信用ないのかな(笑)。

時間がきたので、頭絡をかけて馬場へ。この時間は相方のコスモと、私のジュンヨーの2頭部班になりました。
今日は馬場が3つに仕切られていたので、真中の馬場にジュンちゃんを出して騎乗。O先生に腹帯を締めなおしてもらい、鐙の長さを調整します。「うーん、長すぎるかな」と迷っていると、「あんまり無理はしない程度で」「とりあえず見栄はってみます。ダメだったら途中で直させてください」「いいですよ」ということで、ちょっと長鐙で蹄跡へ。
そのまま常歩で歩こうとしたら、「君たちのレッスンはこんな狭い馬場ではやらないですよー、隣りの馬場に出てください」あら、隣りの馬場に向かってラチが開けてあるのに気が付かなかった。
一番道路に近い側の馬場(左図で左半分)に出て、常歩で歩かせます。

コスモが先頭、次に私がつく形で歩きますが、ジュンちゃん、君ちょっと重いんじゃないかい。前を歩くコスモは、馬場の外で犬が吠えるたびにパタパタしちゃって、すぐ速歩になったりしているようですが、ジュンちゃんは何も気にせずマイペース。
O先生も見ていて重そうだと思ったのか、短鞭を持ってきてくれました。「では気をつけ、はやあーし」で、速歩発進。うーん、ちょっと出にくいな。すぐに軽速歩の指示で、軽速歩をとって走らせます。鐙、やっぱ長すぎかな。鐙革の穴のピッチが左右で違うこともあって、びみょーに左が長い(ホントに1センチも違わないくらい)ので、左の鐙がすぽんすぽん抜ける。
目の前のコスモが、どうしても馬場の入り口にさしかかるたびに嫌がってぱたぱたとペースを上げ、動じないジュンちゃんはついていけなくなってしまいます。本気を出したら君の方が速いはずなのにねぇ。

速歩に落とし、正反動を取ります。うげ、座れない。ふだんは尻革付きのキュロットを愛用しているのですが、今日は洗濯物が乾かなかったので、共布のキュロットを履いています。く〜、いかに普段が尻革に頼ってるかってことだよなぁ。尻革がないだけで、こんなにお尻がずるんずるん滑ってちゃいけないと思うんだなー。
そもそも鐙が長い上にそれだから、お尻を滑らせた拍子に鐙が両方とも脱げてしまい、落ちそうになってあわててサドルホルダーを掴むハメになったり。かっこわるいなぁ。
でも今日は、方向転換にはあまり苦労しないな。この子は手綱で曲げようとすると絶対曲がらないのは経験済みなので、「各個に巻き乗り」の指示が出た場合、まず座って内方の座骨、脚と使って曲がらせると、おやおや、手綱を使う前に曲がるじゃないか。
方向転換だけは調子がいいかも。

「さて、ここからが大変だね。駈歩やりたいんだけど、どうしましょうか」とO先生。「コスモどうですか? まだちょっとぱたぱたしてる感じ?」「そうですね」「じゃあ落ち着かせるために、内側で輪乗りしましょう。その間ジュンヨーは蹄跡で駈歩」ということで、内蹄跡をコスモが使い、私とジュンヨーは外の蹄跡で駈歩をすることにします。
自分と馬の準備ができたら発進すればよい、というのがO先生の教えかたなので、左手前の常歩ですこししっかり歩かせます。今日は半減却だのなんだの難しいことを考えずに、基本に立ち戻って内方脚を圧迫し、外方脚を引いてみます。ぽん。あら出た。

あんまりあっさり駈歩が出たので、ちょっと拍子抜けしながら駈歩。拍車を使うのをやめて、ふくらはぎで押してさえいれば引っかかる感じもないし、素直に走ってくれます。ですが、馬場の一番道路沿いのラチ沿いを走っているとき(左図でいうと左端のラインを上から下へ)、速歩に落ちそうになりました。そこでちょっと拍車を使うと駈歩に戻ったのですが、次の隅角を曲がりきったあたりで速歩に落ちてしまいました。「あー、そこは登り坂になってるから、しっかり推進してあげないと難しいですね」。
常歩に落として、ふたたび駈歩発進。今度はちょっと速歩が出てしまったので、常歩に落としてからやりなおします。駈歩はちゃんと出たけど、やっぱり登り坂になっている隅角をまわりきれずに速歩に落ちてしまいます。そこで常歩に落としてからやりなおそうと思うのですが、常歩に落ちにくくなってきた。やべー、またイケイケにしちゃったかも。とりあえず鞭捨ててみよ。

こういうふうに速歩を止めにくくなってくると、駈歩も出にくくなるんだよなぁ、なぜか。一生懸命腰を張って座り込んで常歩に落とし、それから駈歩発進しても、どうしても速歩になってしまう。さっきはあんなに簡単に出たのになぁ。
「発進してすぐ、脚がすっと馬体から離れちゃってます。それが離れないといいんだけど」と言われるのですが、自分ではよく分からない。速歩から常歩に落とすとき、馬を刺激しないように思わず脚を浮かせちゃってるかもしれない。脚を締めて止めるのが本当だろうけど、今のイケイケのジュンヨーだと脚を締めるとますます速歩が速くなるだけなんだよね。難しい。
「残念、最初の発進が一番良かったんだけどね。じゃあ馬の気分転換のために、ちょっと右手前にしてみましょうか」ということで、半巻きして右手前に変更。1度目の発進はやっぱり速歩になってしまいましたが、2度目の発進で駈歩が出ました。あー良かった…「あれ?」「分かりましたね? それが違うっていう感覚を覚えといてください」変な反動だと思ったら、反対駈歩が出ちゃってました。

「KYOKOさんはコスモ乗ったことあります?」「すごーく前に、2〜3回だけ」「そう、じゃあ大丈夫かな」う、これはもしかして乗り替わりか? コスモって半年以上乗っていないような気が。
「ではKYOKOさん、いったん下馬して、ジュンヨーは僕が持ってますから、踏み台持ってきてください」やっぱり乗り替わりだった。ジュンちゃんをO先生に任せて踏み台を取りにいき、それを持ってコスモのところへ。そこで相方がコスモから下馬し、私が踏み台を使ってコスモに騎乗。その踏み台を持って相方はジュンヨーのところへ行き、騎乗して乗り替わり完了。相方が乗ったジュンヨーは蹄跡に出て駈歩、「その間コスモは輪乗りで速歩しててください」と言われたのですが、けっこう重いなぁ。最初はずいぶんぱたぱたしていたようだけど、私とジュンちゃんがが駈歩している間に、相方がずいぶん落ち着かせてくれたみたい。いいときに馬もらったな、ふふ。

速歩に移行するのにもたついていると、「KYOKOさん、ここ(馬場中央)で馬を真直(しんちょく)にしてみて」とO先生。先生に正対するようにして真直姿勢をとらせると、「常歩でいいから、ここから斜め横足」という指示。
「側対扶助ですから、行きたい方向に脚で押して、手綱も押してあげるだけでいいんですよ」とO先生のアドバイスを受けながら斜め横足をしてみますが、どうも馬の腰がぐにゃっと流れて、あとからついてくる感じ。「えっとー…先生、これってなんか腰内みたいになってますよね?」「そうですね、コスモはそういうところは敏感なんで、外方にちょっと壁を作るとくっと腰が入っちゃいますね」ってことは、私が内方脚を使うときに、無意識に外方脚を少し(ほんのわずかだと思うんだけど)引いちゃってたのかもしれない。

なんかコスモは横向きにぐにゃぐにゃ柔らかいので、面白がって横運動を続けてみました。
「必要以上に内方姿勢をとらせる必要はないんですよ、手綱は行きたい方向の拳に向かって押すだけ。今、自分の肩に向かって控えてるでしょ? それじゃ斜対扶助になっちゃいますから」あ、そうか。つい控え手綱みたいなことをして、コスモに内方姿勢をとらせてしまってたんだな。
そうこうするうちに、「あっしまった、もう時間ですね」ということで、軽く沈静化をしてレッスン終了。馬を馬繋場に上げて、私はコスモを、相方はジュンヨーを、それぞれレッスン開始時とは違う馬の手入れをして馬房に戻しました。

あとで相方に言われたんですが、「ジュンちゃんずいぶんイケイケになってたね。乗った瞬間からもう速歩しようとするんだもん、全然止められなかったよ」って、あなたの腕力で止められないもんが私に止められるわけないでしょーよ、そりゃ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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