←639鞍目 外乗・2ポイントだらけの外乗
(2009.9.11 北海道・優駿ビレッジAERU)
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昨日から毎年恒例の北海道旅行に来ていて、2日目の今日は、浦河の優駿ビレッジAERUで外乗する予定にしています。ここはホテルに併設の外乗施設で、数年前に宿泊したことがあり、そのときは馬に乗らなかったのですが、今回は逆に宿泊しないのに馬に乗りに来ました。

予約時間の約30分前に到着し、受付へ。書類記入と支払いを済ませ、チャップスなどを身に着けている間に受付のスタッフが馬繋場を見に行って戻ってきました。「馬の準備はできているそうなので、ご準備よろしければいつでも乗れますよ」ということなので、少し早めでしたが馬繋場へ。
馬繋場では、ハンチングをかぶり、ロングチャップスをはいた壮年の男性が待っていて、馬を割り当ててくれました。相方はラトくん、わたしはラッチちゃんで、どちらも中間種のようです。

まずは、少し部班で馬を動かすというので、ラッチちゃんを連れて馬場へ。それなりの鞍数を申告してありますが(実際より少なめに言ってあるけど)、ちゃんと乗りを見てからってことでしょう。いきなり「外に出ましょう」ではなく、そういうところのほうが安心できます。
騎乗してみると、準備してくれた鐙はずいぶん短かったので、自分で3穴ほど伸ばしたら、先生に「ずいぶん長い鐙で乗るんだねぇ」と言われました。いや、これでもふだんの自分の鐙の長さからするとまだ2穴ほど短いですが…。
それが悪いということではなく、外乗だと鐙は短めのほうが安全だからということなのですが、自分の乗りやすい鐙でいいと言われたのでそのまま行くことにしました。

相方が前、わたしが後ろで常歩から部班。ラッチちゃんはそれなりによく歩くのですが、ちょっと左のハミばっかり取ってるかな。
速歩の号令がかかると、馬が雰囲気を察して速歩になった感じ。先生が「馬場じゃないからあんまり隅角を意識する必要はありませんが、外に出したいと思ったら内方の手綱は使わないで、内方脚で押し出してください」というので、ふだんの自分の乗り方と逆だな。
駈歩の前に、「お客様の座りなら大丈夫だと思いますが、最初はちょっと出にくいかもしれません。とくにラッチは、ふだんトレッキングにしか使っていないので、駈歩の手前がわかりません。こっちの手前だと反対駈歩が出やすいかも」と注意が。確かにさっきまでのハミの感じからいくと、右手前が出ちゃうだろうなぁ。
駈歩発進してみると、前に馬がいるせいか発進はラクだったのですが、やっぱり反対駈歩。何度か速歩に落として出し直し、やっと正手前が出ました。出してしまえば、一定のペースで駈歩できる感じで、いかにもトレッキング向き。

左手前のみでしたが、ひととおり部班終了ということで、先導の先生としんがりのスタッフさん2頭を加えた4頭で外乗へ。ここのコースは、隣接するJRAの育成施設を使わせてもらっているそうで、なんと東京ドーム300個ぶんの広さがあるのだとか。整備やクマ対策もJRAがやってくれるのだそうです。
常歩でしばらく行くと、広い採草地のようなところに出ました。その脇の道を進み、先生が「あのポールを過ぎたら速歩します」という通り、馬が勝手に速歩になります。
速歩でしばらく行くと、牧柵のはるか向こうに馬がいて、じゃれあったりこっちを見たりしています。あのじゃれ方はたぶん1歳の牡馬だろうな。

速歩と常歩でしばらく行ってから、「あそこから駈歩します」という号令で駈歩。駈歩を出すとき、ラッチちゃんは左によれるくせがあるようです(左のハミばっかり取ってるんだから当然だけど)。
ラッチちゃんは馬場でもマイペースの駈歩しかしませんでしたが、外に出ても似たような感じ。馬場ではショートカットできたけど、外ではそういうわけにもいかないので、何か前進気勢を作る方法を考えないとな。
さっき馬場で、馬のスピードをゆるめたいときにはひざをつけるように言われたので、それを逆に応用してひざを開いてみたのですが、今までと大差ない。そこで、ふだんはめったにやらない2ポイントで座骨を浮かしてみたら、楽に前に出るようになりました。ふーん、ふだん座って乗られていないということか。

常歩で茂みに入ると、足下にごく浅い水の流れがあります。「この子たちは毎日ここを歩いてますから、そのまま入ってください」と先生が言うとおり、馬はじゃぶじゃぶ水に入っていきます。
川登りのように、流れに入ったり出たりしながら、少しずつ高いところへ登っていくよう。途中、川べりで馬が脚を滑らせたりもしたのですが、馬の方が全く慌てる気配がないのでそのまま行っちゃえ。
川を出て、坂を登っていく最中に、先生が「ぬかるんでいるので馬がイヤがるかもしれませんが、大丈夫ですから行かせてください」というように、ずいぶんぬかるんだところがあったのですが、ラッチちゃんは全く気にする気配なし。むしろ、わたしの後ろのスタッフさんの馬がイヤがって、横にすっ飛んでいたみたいです。

見晴らしの良いところに出ると、その先の道は急な下りになっている様子。うええっ、あれ下るの? と思いつつ、前の馬についていこうとしたら、先導の先生が「あ、間違えた。戻りましょう」というので、馬を返してUターン。聞けば、今の見晴らしの良いところが休憩ポイントで、馬に草を食べさせつつ、人には景色を楽しんでもらおうという場所なのだそうです。
というわけで、手綱を伸ばして馬に草を食べさせながら、自分は携帯電話のカメラで風景を撮影(左の写真)。スタッフさんが下馬して、相方との2ショット(馬もいっしょだから4ショット?)写真を撮ってくれました。

休憩を切り上げて、さきほどの下り道へ。入ってみると大したことはなく、馬を斜め歩きさせなくても、普通に常歩で下っていけます。
その道を下りきって、そこからはわりと平坦な道を速歩と駈歩で。座って動かそうと思うとやっぱり重めに感じるので、速歩も駈歩も2ポイントでいきます。
駈歩をしている最中に、相方が乗っている前の馬がいきなりパカンと跳ねました。後ろから見ていて、へえ、よくあれで落ちないねぇ、と思うくらいでしたが、本人もそう思っていたらしい(笑)。先生によると、ふだんは跳ねたりしない馬なのですが、駈歩で水たまりに入るのだけはイヤがるのだそうで、「先に言っておけば良かったですね」と謝っていました。

1時間のコースもそろそろ終了。もとの厩舎の近くまで戻ってきたのですが、先生が「この子たちは今日これで終わりで、別の厩舎に入れるので、そこまで付き合っていただけますか? 帰りは車でお送りしますので」ということで、喜んで付き合うことにしました。
途中、広い野原を通りましたが、冬にはここで<馬スキー>をやるのだそう。ジェットスキーのように、馬の後ろに紐をつけて、スキーで滑るんですって。こえ〜、とわたしは思うのですけど、けっこう人気のレジャーなのだとか。

厩舎に到着し、下馬して馬をスタッフさんにお返しして終了。そこから乗馬受付まで、先生が車で送ってくれました。ふだんはこれだけ駈歩ができるお客さんが来ることはあまりないそうで、「それだけお乗りになれるなら、今度はお弁当付きの半日コースに挑戦しませんか? お待ちしていますから」と、ちょっとうれしそうに誘ってくれました。まあ営業トークだとしても、確かに面白そうではあります。

しかし翌日、ふだんやっていない2ポイントで1時間も乗り続けたために、腰がえらく痛かったです…(笑)。

AERUのコース
丘の上にて、馬上から撮影。
影だけ写ってますね。


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