(2004.5.15 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
11時からのレッスンなので、10時半すぎにジュンちゃんの馬房へ。いつものように装備品を準備してから、ジュンちゃんの馬房の扉を開けると、鼻面を突き出してきたので、そこに無口をつけて馬繋場へ。蹄の裏堀り、ブラシかけをして装鞍にかかります。
いやー、この子ってば大して虫も気にしないし、ちょっと胸前を触られるのを嫌がるのだけ気をつければ、実に手がかからない。前のレッスンが終わったところで、馬繋場が混みそうだったので、さっさと馬場に出します。
ずっと日陰にいたから分からなかったけど、馬場に出てみると暑いなー、蒸すし。ここに1日中立っている先生って、さぞしんどかろう。
踏み台を持ってきてもらい、騎乗。腹帯や鐙の長さを合わせている間に、相方のアルフォンスが先に蹄跡に出てしまっていたけど、いくらアルが調子がよくたってジュンちゃんのほうが速く歩くので、「前に入るよー」と言って先頭へ。最後尾にモンブランも入ってきて、なしくずしに部班の隊列が整いました。
先週この子に乗ったときに、常歩の歩度が伸ばしやすくて面白かったので、ちょっと常歩で歩度を伸ばしてみることにします。でも先週ほど上手くいかないか。やっぱ最初からじゃダメかな?
指導のO先生の「では始めましょう。気をつけ、はやあーし」という号令で、速歩発進…しますが、出にくいな。ジュンちゃんは軽いから圧迫だけで出ると思ったんだけど、出そうで出ないので、脚で軽打。2度ほどやって、ようやく速歩に。「今のジュンヨー、速歩出るの遅れましたね。出たけど、ほとんど後ろのアルフォンスにつつかれて出たって感じ」くそー、よりにもよってアルフォンスにつつかれるか。悔しいぞ。
うーん、やっぱり最近のジュンヨーって重いな。砂の深いところや隅角では、蹴ってやらないといちいちペースが落ちる。前はこんな動きしてなかったんだけどなぁ。
軽速歩で歩度を伸ばすため、座るタイミングで脚を入れながら前へ。「そうですね、脚を入れるタイミングはそれで合ってます。立つときに入れたって別にいいんですけど、バランス崩しやすいですよね。だから座るときに、座骨と脚でしっかり入れましょう」。
各個に巻き乗りの指示、「KYOKOさん大丈夫かなー」って、うわぁ右手前じゃないか。そう言われると意地でも失敗できない(あっ、それがO先生の意図かっ)。前にも言われたように、手綱先行だと曲がらないらしいから、腰、脚、手綱の順ね。よーしよしよし、ちゃんと巻き乗りに入れた。でも巻き乗りの後半が少しふくれてしまい、「あっ失敗した」と言いながら後半をまとめると、「いま後半がちょっと大きくなりましたね。外方で逃がさないようにしてあげましょう」とO先生。
常歩に落としたところでO先生が言うには、やっぱり扶助は「腰、脚、手綱」の順が本当らしいけど、「ウラ技としてね、先に手綱を使っちゃうやり方っていうのもあるんですけどね。腰を使う前に、内方の拳をほんのちょっとだけ上に上げてしまうんです。そうしたら馬はそっちに行くんだなって分かるから、それから半減却、騎座。でもそのときに気をつけなきゃいけないのは、拳を絶対に引っ張っちゃいけないってことです」うーん。「先生、私それ絶対引っ張っちゃうから、当分は封印しときます」。
3つに区切ってある馬場の、一番外側(左図で一番左端)へのラチをあけられ、「ジュンヨーとアルフォンスはこっちへ」と誘導されました。もとの馬場にはモンブランだけが残り、隣りの馬場へ私たちが移ると、「こっちのメンバーはこれから何するか分かるよね、ちょっと狭いかもしれないけど駈歩しましょう。ジュンヨーが駈歩になったら、後ろについてアルフォンスも駈歩」。
えーと。ジュンちゃんは絶対速歩からの駈歩は失敗するから、一度ちゃんと常歩に落としてから、駈歩発進。あ、失敗した。速歩が出てしまったのですぐ止めますが、通常だとこうやって出た速歩は止めにくいのに、今日はすぐ止まる。うーん、ジュンちゃんにしては前進気勢が足りないのかな。
ときどき1歩だけ駈歩になるんだけど、つづかないのはなんでかなぁ。ラチの外の見学台から見ていたCちゃんが、「いっぺん右手前にして、がーっと出しちゃったほうがいいよ」と言うのですが、右手前だと余計出ないんだってば(出れば確かに勢いはつくが)。でも自分より上手い人のいうことはとりあえず聞いてみようと、右手前にしてみます。
しかしやっぱり右手前だと出ないなー。そんなに手綱を引っ張ってるつもりもないんだけど、つもりだけなのかなぁ。
「あわてず、発進大事にしましょう。ちょっと重いかな、鞭持ってこようか」とO先生が鞭を取りに行ってくれましたが、これくらい鞭なしでも出したいところ。しばらく鞭なしで頑張ってみましたが、やっぱり速歩しか出ない。
先生に鞭をもらって駈歩発進しようとしますが、ちょっと速歩が出やすくなったくらいで、駈歩にはならない。うーん、こうなってしまうと、もう馬も分からなくなってきちゃってるんだろうな。「もうちょっと内方脚使って、分かりやすくしてあげるといいかも」というO先生のアドバイスで、内方も外方も「ここだよ」と教えてあげるために軽打しますが、やっぱり速歩が出るだけ。その速歩がバカみたいに速くなりもしないから、推進も足りないんだろうけど。
結局、いつまでも2馬場に分かれてやっているわけにもいかないので、駈歩終了。くそぅ、1歩しか出せなかった。ジュンちゃんは駈歩出しやすいはずの子なのに、いろいろ考えてしまうと却って出ないもんなんだろうか。
もとの馬場に戻って、隊列を組みなおすまでにもう1回だけチャレンジ、と思ったんだけど、やっぱり出ませんでした。隊列を組みなおし、軽速歩と速歩で運動を続けます。
ふだんであれば、これだけ駈歩やったあとなら(出なかったとしても)、ちょっとイケイケになるジュンちゃんですが、今日はそれもない。うーん、やっぱり最初の動かし方が足りなかったのかな。
しばらく軽速歩と速歩を続けて、軽く沈静化し、レッスン終了。馬を馬繋場に上げて、蹄の裏堀りだけして馬房に戻し、昼飼いをあげます。
そのあと、クラブハウスに引き上げて昼食を採ったり、みんなとおしゃべりしたりしていると、自馬会員のOさんに「ずっとね、あなたが駈歩出せるといいなぁって思って見てたんだけど。残念だったね」と言われました。
「もしかしたらだけど、あの馬ってもっと分かりやすく扶助を出してあげたほうがいいのかもしれないね。速歩でずーっとよく動いてて、推進イコール速歩だって馬が思ってる感じがするから、半減却使っても推進だと思って速歩出ちゃうんじゃないの?」「そう! そんな感じなんです!」「そうでしょう? ああいう馬はね、いったん常歩に落として、常歩でじっくり歩かせてリセットしてから、駈歩にしたほうが出るかもしれないよ。部班の中では限度があるかもしれないけどさ」いやー、Oさんのアドバイスって分かりやすいわ。彼女はB級(2級だったかも)持ってて自馬も持ってる、私から見れば雲上人のような人なんですが、ぜんぜんお高く止まらずに気さくにいろいろ教えてくれる貴重な存在なのです。
「だからさ、駈歩出なくたって落ち込むことないよー」と、なぐさめてくれるし。「大丈夫、最近ね、生き物だからこんなときもあるって開きなおれるようになってきました」「そうそう、それがいいのよー」。
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字：貸与馬、青字：自馬)
